- 本 ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101098463
感想・レビュー・書評
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星新一氏の文庫本39冊のショートショート作品の38冊目のようで、初期の作品群とは趣が異なっている。
この作品群には『ボッコちゃん』のような分かり易いオチはなく、どの話も何を言いたかったのか分からないまま唐突に終わるのでモヤモヤが残る。
唯一タイトル名にもなっている「これからの出来事」だけは具体的にイメージが湧いて、手塚治虫の医学マンガを読んでいるようで良かった。
「小さなバーでの会話」という話の最後に、「…人生も社会も、錯覚の連続の上に存在しているのかもしれませんな…」というセリフがあった。
これが、本書の作品群全体に共通するテーマを言い表しているように思えた。
本書で後期作品の雰囲気は分かったので、今後は読み切れていない初期の1960年代の作品をチョイスしようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やっぱり面白い。
なんの気兼ねもなくすらすら読めた。歳をとらない、老朽化しない面白さを改めて実感した。
ある古風な物語、安全な生活、これからの出来事、一つの段階が印象的だった。 -
さくさくっと読めたけど、読み終わった今、どのお話もストーリーが頭に残ってない・・・。
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小さなバーでの会話の最後の一文が、考えてもしようのないことなのだけど考えてしまう
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第101回アワヒニビブリオバトル「再出発」で紹介された本です。オフライン開催。チャンプ本。
2023.7.4 -
星新一さんの作品は初めて。ショートショートなので読みやすいけど、どれも不思議な話で「これは何を意図してるんだ?」と考えてしまうものばかりだった。
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不思議な話。夢か現実かわからない話が多い。読み終わった後、狐につままれたような感じ。
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ちょっとぞっとする不思議な話もあるのに、文体が柔らかなので後味が悪くない。むしろ心地よい。寝る前、銀行の待ち時間、職場での昼休みなんかにちょこちょこ読むのにぴったり。
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もちろん普遍的なおもしろさではあるのだが、やはりところどころ、当時の日本――高度経済成長を経てバブルを謳歌していた時期――の面影が垣間見えたりするところがあるのもまたおもしろさのひとつではなかろうか、とも思う。今のご時世に、こうした物語は生まれにくい気がする。
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