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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784101098548
作品紹介・あらすじ
人間と他の生物とのいちばんの違いは何か。それは、笑いと想像力である──。星新一が長年愛読し、蒐集してきたアメリカのヒトコマ漫画には、われわれ〈進化した猿たち〉の欲望や習性、奇癖が余すところなく描かれていた! 「結婚」「宇宙人」「精神分析」「クリスマス」など、漫画を17のテーマに分け、ブラック・ユーモアと旺盛な想像力で魅せるエッセイ集。幻の名作、待望のリニューアル復刊!
感想・レビュー・書評
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かつて、星新一が長年収集していたアメリカ・ヒトコマ漫画を分野別に分類してそれぞれのテーマについて綴った三巻本のエッセイ集『進化した猿たち』が新潮文庫に入っていたのだが、いまでは品切れになってしまったようで、この『The Best』はそこからいくつかの文章を抜粋して一冊にしたもの。さらにそのもとは、1965~70年に雑誌「ハヤカワ・ミステリ・マガジン」に連載されていた。
四半世紀ほど前、三巻本の『進化した猿たち』を読んだときには、随分と楽しめたのだが、今回この再編集版で読み直してみたところ、当時ほど面白がることはできなかった。その理由は、かつての三巻本には星新一が収集した実際のヒトコマ漫画がテーマ毎に多数掲載されていたのだが、今回は中扉にそれぞれ一つずつだけになってしまったことが大きい。彼の淡々と洗練された文体とユーモアは、切り詰められた設定の中に笑いと批評性を添えるヒトコマ漫画のシンプルな描画と、とても相性がよかった。その二つが合わさって生まれた面白さだったのだと思う。
結局、三巻本の『進化した猿たち』を復刊したほうがよかったと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカのひとコママンガを「結婚」「刑務所」「手術台」「宇宙人」「決闘」「浮気」など人間「進化した猿たち」の欲望や習性などをブラックユーモアで描くエッセイ集。もう少しコンパクトにまとめても良かったと思う。2024年7月10日読了。
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エッセイ
蒐集
アメリカの
一コマ漫画 -
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アメリカで娯楽的読み物として浸透している「ひとコマ漫画」。
言わずとも知れたショート・ショートの名手・星新一はこのマニアとしての一面も持つ。本作はそんな星新一のコレクションから傑作を紹介・解説する本である。
単純にコンテンツとしても面白いが、それ以上に「この漫画の何が面白いのか?」を淡々と解説する星新一の言語化力に感嘆した。
膨大なインプットの量と、それを体系化してロジカルに自分の中に取り込む力があるからこそ、星新一はショート・ショートの傑作を出し続けることができたのだろう。
クリエイティビティとは偶発的な瞬間のひらめきではない。むしろ、長期的に自分の中に蓄積した知識・知見を組み合わせて新しいアウトプットを出す行為である。
そしてクリエイティビティとはなにも小説家や漫画家だけに求められるものではない。ビジネスマンも業務上の課題解決、効率化の施策を考える上では独創性・創造性が必要である。
だからこそ、絶え間ないインプットを続けることでクリエイティビティの下地をつくることを意識しなければならない。本作を読んで改めてそう思った。 -
星新一さんの聡明さと少しの変態さ(もちろんいい意味です)を感じた一冊でした。1000本以上もショートショートは、星さんだからこそ書けたのだなと改めて思いました。
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さすがアメリカの漫画はキレてるなって思った
こんだけ集めた星新一もすごい
やっぱり笑えるネタって流行に左右されないものだな -
おもしろかった
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寝る前に読みたくなる
著者プロフィール
星新一の作品





