二十四の瞳 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2005年4月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784101102016

みんなの感想まとめ

戦争の影響を受けながらも、教師と生徒の温かな交流を描いた物語は、時代の厳しさと人間の優しさが交錯する深い作品です。舞台は貧しい島の学校で、新任の教師が12人の生徒たちと心温まる日々を過ごします。彼らの...

感想・レビュー・書評

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  • 初出は1952年、「ニューエイジ」連載作品。

    第一回「新潮文庫の100冊」に選ばれていた一冊。
    きちんと読んだ記憶が曖昧なままでした。
    実は少し前、中田永一『くちびるに歌を』の装丁を見た時、『二十四の瞳』を思い出していました。

    映画化・ドラマ化は数知れず、おそらく私もどれかを観ているはず。
    けれど実際に読み始めると、記憶の中にあった「先生と子供たちの温かな交流」だけでは収まらない作品でした。

    描かれるのは、戦中戦後の貧しい島の暮らし。
    家を支える少女たち。
    出征を誇らしく待つ少年たち。
    時代の空気は、子供たちの未来を静かに狭めていきます。

    私の記憶の中の大石先生は、ずっと子供たちに寄り添い続けていたように思っていました。
    しかし実際には、怪我、結婚、出産、戦争と 人生の流れの中で、大石先生が初めての担任生徒たちと共に過ごした時間は、驚くほど短いものでした。

    貧困も、時代も、戦争も、一人の教師の善意では変えられないものでした。
    子供たちは学校を離れ、生活へ、労働へ、戦場へと流されていきました。

    最終章の再会の場面は 大人になった少年少女達が過去の苦労も見せず 和やかな談笑に満ちていました。


    『二十四の瞳』は、戦争の悲哀を描いた作品であると同時に、壺井栄が託した、これからの平和な日本への願いですね。

    • おびのりさん
      yukimisakeさん
      授業で?
      近いから?
      面白いです。
      yukimisakeさん
      授業で?
      近いから?
      面白いです。
      2026/06/23
    • おびのりさん
      ともちん
      読んだ記憶だけある作品が山ほどあります
      私は 小学校の図書室で キューポラのある街を
      かなりの時間読んだ気がするんですけど
      さっぱ...
      ともちん
      読んだ記憶だけある作品が山ほどあります
      私は 小学校の図書室で キューポラのある街を
      かなりの時間読んだ気がするんですけど
      さっぱり思い出せなくて
      そろそろ再読しようかと思ってます
      2026/06/23
    • おびのりさん
      1Qさん
      はい もう直ぐ 今年の新潮文庫の100冊発表です。
      小説以外は 少ないと良いなあ
      1Qさん
      はい もう直ぐ 今年の新潮文庫の100冊発表です。
      小説以外は 少ないと良いなあ
      2026/06/23
  • 名作だけどどんな内容だったけ?シリーズ
    子供の頃から良く目にしたタイトル、
    映画化もされてかなり有名な小説。
    どんな内容の物語?と聞かれると
    戦争と先生と生徒の話くらいしか覚えていない。というより読んだことがない。
    ということで読んでみた。
    本書は戦争の描写が直接描かれているわけではないので戦争小説という感じは余りしない。
    教え子達の無邪気さや変わらない童心と先生の深い愛情、著者の優しい文体が読み手の心をあたたかくしてくれる。

     物語前半は岬の分教場での無邪気で幼い12人の生徒達とのほのぼのとした交流、生徒達を優しい目で見守る大石先生に心あたたまります。
    赴任して直ぐに生徒の瞳が個性豊かにきらきら輝いているのを見て、「この瞳をどうして濁してよいものか」と決意とも思える生徒への深い愛情が伝わってくる。
    こんなに純粋で無邪気な子供達が戦争に巻き込まれていくかと思うと胸が痛みます。
    次第に戦争という闇がじわじわと先生と生徒の身も心も飲み込んでいき、厳しい言論統制、軍国主義、やがて生徒達も戦場へ。
    「名誉の死などしなさんな。生きて戻ってくるのよ。」この先生の言葉が印象的。
    当時このような言動は「赤」非国民、革命思想の持ち主として刑務所へつながれる。
    大石先生も自由に発言出来ない学校、正しい教育が出来ない教師生活に窮屈さを感じるようになり…。
    戦場へ教え子を送り出さなければならない先生の気持ちを考えると絶望しかない。
    自分の力ではどうにもならない大きな力に抗えず、大きな声も上げられない、自分の無力さをどんなに嘆いたか。
    志願兵、名誉の戦死、靖国の母となることが英雄とされていた当時の信じさせようと方向付けられた教育に戦争の不条理さを感じる。

    ラストで教え子達との再会のシーンは胸にグッときました。
    時代は変わっても子供の頃のままの変わらぬ師弟愛、失明した磯吉が写真を指差す描写は涙腺が緩みます。
    失明した磯吉は戦時下の三匹のサルへの比喩にも感じた。
    いろいろなことを見えない振りをして目をつぶり、耳を抑えて、貝のように口をふさぐ。
    人の幸せより名誉の戦死が重んじられる間違った教育。当たり前が当たり前でない日常。
    タラレバだけど戦争がなければと何度も考えてしまう。
    大きな時代の流れのなかで懸命に生きた先生と12人の生徒達。
    不朽の名作と謂われるにふさわしい傑作。

    • モジャモジャさん
      名乗るほどでない男さんへ
      感想楽しみにしてます。
      名乗るほどでない男さんへ
      感想楽しみにしてます。
      2025/08/05
    • 名乗るほどでない男さん
      モジャモジャ さんへ
      ありがとうございます!(*^^*)
      積読本と相談しながら手に取って見ますね!
      いつも「いいね」もありがとうございます!
      モジャモジャ さんへ
      ありがとうございます!(*^^*)
      積読本と相談しながら手に取って見ますね!
      いつも「いいね」もありがとうございます!
      2025/08/05
    • モジャモジャさん
      名乗るほどでない男さんへ
      いえいえ、こちらこそいつも
      いいね! ありがとうございます。
      期待値あまり上げ過ぎないように
      してください!
      名乗るほどでない男さんへ
      いえいえ、こちらこそいつも
      いいね! ありがとうございます。
      期待値あまり上げ過ぎないように
      してください!
      2025/08/05
  •  香川県小豆島の小さな岬の村の分教場に赴任した主人公の大石先生と、そこに通う12人の子どもたちとの交流を描いた作品。
     昭和初期から戦前・戦後にかけて大石先生と子どもたちとの間に生まれる絆と戦争によって起こる悲劇が中心に記されている。

     序盤では小学校1年生の子どもたちの天真爛漫で無邪気な姿と、怪我をして学校に通えなくなってしまった遠くに住む大石先生を自分たちだけで見舞いに向かう力強さを見ることができる。

     貧しくても身の回りから楽しみを見出し、今その瞬間を生きようとする子どもたち、そしてそれを温かく優しく見守る大石先生の姿が描かれており、読んでいてとても面白く、心温まる。

     小学校5年生から子どもたちは戦争を意識し始めるが、大石先生は言論統制の強まる社会情勢を加味し、悲しく切ない思いを静かに抱く。そこで描かれる心情は、ささやかなる反戦・抵抗の意図をもって、繊細に語られる。

     身の回りの戦争高揚が分からなかった1年生の頃の子どもたちは、5年生となった今、少しずつ世の中と自分たちの向かうべき道のりを理解し、意識し始める。
     大石先生は、子どもたちの意思に潜み子どもたちの抱く将来の目標に介在する「戦争」の姿を見抜いている。
     しかし、それを口にすることは決して許されない。赤(共産主義者)として検挙されてしまう。そのもどかしさと悔しさと悲しさは、どれだけ強大なものであったろうか。読者にそれが想像できるだろうか。

     昭和16年、教え子の男子5人は徴兵検査へ行き、女子は両親に身を売られる者もあれば、貧しいため学業を断念する者もあれば、消息を絶ってしまう者もある。
     子どもたちがそのような状況にあることを知らされる大石先生の心の底を、誰が完全に察することができよう。かつての思い出と、子どもたちの未来とを浮かべる大石先生が、果たして何を思っただろう。

     大石先生は、病にかかっても戦地に駆り出される夫、ずっと一緒に暮らしてきた母親、飢えのために青柿を食い急性腸カタルとなった娘と、次々と家族を亡くす。
     その深い悲しみを、そしてその悲しみすらも禁止されて口にできない悔しさを、読者は想像しなくてはならない。「戦争」の圧力の大きさと恐ろしさを、読者は想像しなくてはならない。

     解説にもあるように、本小説において大石先生は、悲しみや暗さを表現しない。それは読者の想像にあくまで任されている。
     大石先生からは、優しさと、思いやりと、温かさとがいつも伝わってくる。それが不思議でありながら、読んでいて心が解きほぐされる感覚を覚える。その感覚こそが、この小説の「良さ」なのだと思う。

    大学の課題として読んだが、また読みたい。

  • 戦争に苦しめられる庶民、少女の身売り、女中奉公、ヤングケアラーと悲惨な内容の割に、主人公の心象風景、ユーモア、自然描写の美しさから読み進めることができた。書き出し、一本松のシーンとそれに絡むラストが素晴らしい。50年ぶりの再読。読むべき傑作

  • 久しぶりに再読しましたが、涙がとまりませんでした。戦争が悲しいとか家が貧しくて奉公に出されたり、学校に行けない子どもが普通にいたということではないんです。人間が自分の運命を受け入れなくてはいけない過酷さと悲しさ、それでも生きていこうとする悲しいほどの強さに圧倒されたんです。この時代に生きた子どもたちは、戦争の時代を生きることしかできませんでした。とても悲しい歴史です。でもそのことを現代の私たちが外側から正しい間違っていると言えるでしょうか。私もこの時代に生まれていれば同じことをした、されたかもしれないのです。彼らの人生は、私の人生だったかもしれないのです。彼らの人生の痛みは私たちの痛みだと思います。

    大石先生の涙は、過酷な運命を背負いながらも自分の人生を生きようとする教え子の強さと悲しさに心打たれたのだと思います。
    海の航海士は星を使って大海原で自分たちの位置を計算するそうです。真っ暗闇では星は進む方向を教えてくれる希望の光です。子ども時代の美しい思い出は、人生の暗闇を進む光になるような気がします。

  • 有名な作品だが、初めて手に取った。

    平仮名や方言が多く、始めはなかなか文章が頭に入ってこなかった。

    先生と生徒の学校生活の物語だと思いこんで読み進めていたので、何故この先生が人気者になるのか?と疑問だった。

    しかし私の視点が違った。
    この本はそのような本ではないと気づいてから、読書のスピードが上がった。

    後半は一気に読み進めてしまった。

  • とても有名なタイトル。
    不朽の名作と謳われていながら、未読でした。
    時代は昭和初期。自立した芯のある女性と無垢な子どもたちの交流を描いた物語、だと思っていました。
    物語が進むにつれ、忍び寄る戦争の影に、この時代の空気を感じました。貧しくとも明るい、いたずらや意地悪さえも振り返れば懐かしく思えるような毎日が、「戦争」というものによって失われていく。時代の理不尽さを前に、怒るでもなければ、叫ぶでもなく、大事な教え子を慈しむ眼差しに、なんだか泣きたくなりました。

    教え子たちを戦争に取られてしまうのも切ないけれど、平和な時代を知らない自分の息子が、戦地に行きたい、名誉の戦死を誇らしいと思うのを目にするのは、どれだけ辛いことでしょうか。
    自らの命を大事にするという当たり前の価値観さえ揺らがせる、戦争というものが怖くなります。むしろ、自分を、相手を大事にするという価値観を持ち続けていては、戦争はできないのでしょうね。

    戦争は悲愴。それでいて、本書は暗くない。
    あとがきには、「壺井さんの文学にはえくぼがあった」と書かれているけれど、本当にそのとおりで、こんな辛い時代においても、明るさを失わない、人の温かみのようなものがある。これが、戦争を糾弾するような物語であったなら、こんなにも長く人々の間で読み継がれることはなかったと思います。
    戦争はよくない。
    それはもちろんのことですが、そんな時代を逞しくも生き抜いてきた私たちの祖先に想いを馳せることができる、そんな1冊でした。

  • 私の子供のときの夢は学校の先生になることでした。いろんなことがあり、学校の先生にはなれなかったんだけど、この本は私の宝物でした。多分初めて読んだのは小学校の頃、学校の図書室にあった二十四の瞳に出会って、大石先生に憧れた。ストーリー自体は、戦争もあり、テーマは重いんだけど、本当に素直に子供心で先生になりたくて、大石先生に憧れてた。遠い遠い昔の記憶だけど、やっぱり二十四の瞳は私の宝物。

  • 祖母が小豆島出身と知り、手に取りました

    戦地へ向かう生徒、経済的事情で“男として生まれたかった”と呟く生徒…

    私の祖母やその家族も似たような経験をしたのかな…そう思うと、戦争体験は血筋を伝い、受け継がれている様にも思いました

  • はじめの方の穏やかで素朴な1年生の子どもたちが、章が進むに従って、それぞれの人生を歩んでいく。戦争が子どもや親、村に落とした大きな影を描いていた。

  • 今の自分の感覚からすると、当たり前と思ってしまうような戦争に対する思いが綴られた作品だった。終戦から12年ほどで出版されたことを考えると、庶民からみた戦争を共感し合える初めての作品だったことがよく分かる。大吉の戦争に対する感覚には、正直全く共感できないが、その時代の国の様子が子どもたちに「戦争へ行くことは喜ばしいこと」という感覚を植え付けていたことがよく分かった。
    読み終えてから小豆島へ行った。祝日の小豆島には、日本国旗が掲げられていて、戦争というものが強く意識されて、なんとも言えない気持ちになった。

  • 小学生の時に何度も読んだ本。
    自分が母親になるとまた昔とは違った感想ももつ。
    生きる大切さ、そして生命の大切さ、戦争の悲惨さを教えられる本。



    ・一年生の子が弟や妹の子守りをするとは
     今の大人でさえ育児は大変なのに、本当に本当に大変だと思う。

    ・環境の力を感じさせられる。
     生まれた時代、場所、家によってこんなに運命が変わってしまうとは。

  • 昭和初期、師範学校を卒業して小豆島の分教場に赴任してきた大石先生と12人の教え子との愛情あふれる物語。(文庫裏表紙説明より)

    読む前は先生と生徒の物語なのかな、と思っていたけどどちらかというと戦争のことを描きたかった作品なのかなと思いました。
    大石先生にすごく感情移入してしまいました。赴任したての大石先生の苦労や戸惑いには私も思わず「あるある」と苦笑(笑)
    子どもは生まれる家や時代を選べないんだなぁ、生まれた環境で、時代で、順応して生きていかなければならないというのは今も昔も変わらないことなのだなぁということを改めて感じました。それを、学校の先生や親含め周りの大人がしっかり理解して子どもたちを伸ばしていってあげないといけないんだなぁと思います。

    あたたかくて、さびしい物語でした。

  • 自分が小学生だった頃を想起させるところが作品の最大の魅力で、舞台である小豆島の自然風景や根底にある戦争批判は、重要な要素ながら添物に感じられたほど。生徒達に憧憬される先生も家では一人の娘となるあたりは、子供の頃に読んでも実感が伴わなかったろうし、自分の年齢によって味わいが変わる小説にも思えた。

  • 一人一人深く関われる12人の学級は魅力的である。牧歌的で教師と子どもとの距離が近い状況はいかにして失われてしまったのか。戦争という影が教師、子ども、国民に与えた影響は計り知れない。

  • 戦争による空襲の被害が克明に描かれているわけでもなく、戦時下の圧迫された学校生活や日常の様子を丁寧に描写しているわけでもありませんが、1人の若い女性教員の一生を通して、戦争の悲惨さや命の尊さをひしひしと感じさせてくれる作品です。

    もちろん、田舎の寒村ですから戦争だけでない根本的な貧困や、家父長制のような古い社会の慣習から苦労せざるを得なかった、という事情もあるでしょう。
    けれども、戦争がなければ起こらなかった悲しみもあるでしょうし、「戦死」を名誉なこととして求める子どもたちに無邪気な姿に心を痛める主人公の姿には強く共感します。
    決して、殺したり殺されたりするために、愛して育ててきたわけではない、というのは親としても教員としても譲れない心情ではないでしょうか。

    ちょっと思想が強い言葉ではありますが「教え子を再び戦場に送らない」という誓いは破ってはならないものだと感じます。

  • 小豆島に数日宿泊する機会があり旅路に読んだ本。どんな事があっても戦争は良くない。

  • 今更ながら、改めてこの有名な作品を読みました。
     貧しさゆえに苦しみ、小さいなりに必死でその状況を受け入れて生きていた子ども達。時代は変わっても子ども達は精一杯、様々なことと戦っていることは変わらないな、と思います。幼いゆえに比較も非難もせず、必死に生きている。令和を生きる子どもたちも、そうなんですよね。
     ひたひたと押し寄せる言論統制に苦しむ、心ある先生。軍国少年として育った息子の心‥などなど、名作だけに、歳を重ねてから読むと、本当に読み応えがありました。

  • 何十年ぶりかに読んでみた。落とし穴に落ちた大石先生のくだりが記憶に残っていたが、全体を流れるのは反戦の悲しい話だった。もうこんな話が理解されない時代になっているのか・・・

  • 小学4年の頃、国語の授業の題材として時間をかけて読んだ本作。当時の記憶として、月賦、治安維持法や海千山千といった初めて目にした難しい言葉の意味や、荒城の月の歌詞もなぜか頭の中に残っていたし、戦争の不条理さも感じ取ったことは憶えている。

    それからふたむかしどころではない時間が経ち、今度小豆島へ旅行に行く計画を立てたことをきっかけに、図書館で文庫版を借りて読み返してみた。

    各所で作品紹介を見れば本作の大きなテーマは反戦であると必ず書いてあり、確かに物語の後半は特に、戦時下の庶民の暮らしの悲惨さが強く伝わってくる。しかし、今回読み返すと、丁度今自分に小学生になったばかりの娘がいることもあってか、物語前半でまだ幼い頃の個性豊かな子どもたちと大石先生との交流、そして子どもたちの成長を見守る大石先生の愛情の深さの表現がむしろ強く印象に残った。辛く苦しい時代を乗り越え、年を取っても消えない先生と子供たちの絆は、暗いテーマに反して読み手の気持ちを軽くもしてくれ、それが本作を似たテーマの数多くの他の作品から際立たせているのだろう。

    やはり名作と言って間違いない。小豆島では岬の分教場に必ず立ち寄ろうと思った。

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著者プロフィール

壺井栄(つぼいさかえ)(1899-1967)
香川県小豆島郡坂手村生まれ。子守をしながら高等小学校を出、郵便局・役場で働く。26歳で上京、同郷の壺井繁治と結婚。夫の共産主義運動を支える。昭和13(1938)年、宮本百合子と佐多稲子の支援で文壇デビュー。戦後は『母のない子と子のない母と』『二十四の瞳』等で人気作家に。反戦を胸に庶民の生活をみずみずしく綴った作品は小学国語教科書に採用され親しまれた。

「2025年 『妻の座 +ねつれつ解説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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