白い巨塔〈第5巻〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104379

感想・レビュー・書評

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  • 医者のミスかどうか、医者の倫理、を裁判で問う。ワンマン社長が急に亡くなり、残された家族の生活と執刀した教授の生活の差、大学病院の封建的な仕組み風土、教授を取り巻く思惑、それぞれの弁護士の思い等、丁寧に描かれている。一審は財前教授方の勝訴、いざ控訴審は…佐々木側の勝訴。しかし、財前教授は、すでに末期癌。センセーショナルな結末。

  • 久しぶりに再読。40年以上も前の作品なのに、全く古臭さを感じない。現代にも通じるテーマがあるものの、決して説教臭く無く、物語として面白い。

    2019年6月4日
    再読3度目。相変わらず面白い。前回の再読から10年近く経っているが、全く古臭くならない。

  • まったくの予想外の結末。
    まさに因果応報。
    これまでの悪の報いが全て返ってきた。
    しかし、最期の最期で医者として本当の素直な気持ちになれたのか。
    人間、誰しも最期は弱気になってしまうものかもしれない。
    登場人物、ほぼ全ての人が最後は素直な気持ちになっていたのが清々しい。

  • 医事裁判控訴審判決とその後。
    財前、里見、佐々木家、鵜飼、柳原、東教授のお嬢さん、ケイ子、そして東。
    それぞれの人間味の深い描写に感動。

  • 裁判でのやり取りが極めて医学用語でやり取りされており、作者の相当な取材による情報量に圧倒される。下された判決は今まで読み進めてきた内容からとても納得できる内容で、作者はここに相当気を配ったものと思われる。
    後半、財前が悪いと知ったメンバーが、その派閥の垣根を超えて財前を救うために尽力する様には胸を打たれます。それにしても里見の執よう過ぎる裁判での原告側に対する助力が不自然。自分の証言が、偽証となった一審のこと事を悔やんでのことか。確かに原告の遺族は辛すぎる判決ではあったが。癌と言う病魔が身近に関わるようにならない、なっても医学の進歩で回復するような世になる事を念じるように読み終えました。財前のもう一人の不倫相手(名前失念)の伏線は結局使わず仕舞いですねぇ。

  • 最高の完結。柳原は真実を話し、財前は枕元の東教授と和解ともとれる信頼を寄せながら、亡くなった佐々木氏への懺悔のような譫言を言いながら亡くなる。人物描写がとても深い。悪役の財前も里見を尊敬したり母を慕う心を持っている。得意になってメスを振るっていた財前が無力な患者になって怯えたり医師にすがる姿、自分の病状を知ろうと画策する姿は考えさせられる。この巻は続編らしいが、白い巨塔という言葉がやっと出てきて、2回とも非常に印象深い。当初、佐々木氏遺族の敗訴で完結してたなんて信じられない。
    欲を言えば、東佐枝子は「東教授のお嬢さん」ではなく、医者かせめて仕事しててほしかった。あと華子は柳原についてきてほしかったが、やりすぎると作り話にもほどがあるからこれてよいのか。

  • ついに読み終わってしまいました。最終巻は特にあっという間でした。面白かった。
    現代なら抗ガン剤やインフォームドコンセントの考え方は違うのでしょうが、やはりこの頃と変わらず医療を巡る問題は山積していると思います。色々と考えさせられる内容でした。
    裁判の後の展開もすごかった。圧巻です。
    面白すぎて、次に何を読めばいいのか悩んでしまうような作品でした。

  • 191110.時間かかったが読了。後書き読んで4.5巻は続編だったと知る。
    財前さんのラストは泣けた。母親に恩返しが完了した後は何を生きがいにしていたんだろうか?周りの大人都合で忙殺された感があった。
    裁判での財前さんの言い分はとてもよく分かる。訴えるべきは財前ではなく病院全体の話ではないか?里見さんも柳原も婦長にしたって遺族側に付いているが責任の一旦はあると思う。
    そういう意味でもラストに引き寄せてくる持って来る感じが中立的な作者の立場が現れていたように思う。
    裁判も決着がつききっていないのも良い点。

  • 読み応え十分。すごい調査をしてのことだろう。

  • 財前先生。最後の手紙は良心?メンツ?

著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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