二つの祖国(二) (新潮文庫)

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  • 新潮社
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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104461

感想・レビュー・書評

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  • 収容所を出た賢治は、教官として米陸軍日本語学校の教官となった。
    一方、両親と娘は、忠誠テストに背きツールレイク収容所に送られた。
    父が夢を見、努力してきたアメリカでの暮らし、日米開戦により家族はバラバラとなり、不幸な形で再会することとなる。


    物語だから、賢治とその家族の元にばかり色々なことが起こるのは仕方がないこと。
    でも、どれもあちこちで起こっていたことと思うと胸が苦しくなります。
    エミーもなんで自分で不幸を呼んでしまうのか。賢治の奥さんなのだから、幸せになれたはずなのにと歯がゆい思いでいっぱいです。

    終戦を迎え東京裁判へ。
    三巻に続きます。

  • 一巻に記載

  • 自らアメリカ軍として、戦場行きを志願した天羽賢治。
    賢治の弟、忠は日本軍として招集されていた。
    同じ戦場にいる兄弟。
    徐々に近づく距離。
    緊迫の日々。
    戦場で対峙した兄弟。
    互いの存在が知れたとき、互いに何を思ったのか。
    そして、運命の1945年8月6日午前8時15分。
    広島への原爆投下。
    焼けただれた人。
    何も無くなった大地。
    賢治の目に、日本は、広島は、どう映ったのか──

  • 2巻では戦時中に日本語に通暁している教師としてアメリカ軍に抜擢され、フィリピンで日本軍に従軍した弟忠と敵同士として遭遇し弟忠を誤射するという事件、そして、第4巻につながる想い人である椰子の日本へ帰省した直後の広島被ばくという太平洋戦争末期の悲劇が描かれる。

  • 2017/10/18

  • 1巻でもかなり過酷な状況であった「日系二世」たちだが、戦争が進むにつれ、さらに凄惨の一途を辿る。
    二つの祖国の間で揺れ動く者、片側に阿る者、立場を崩さぬ者、全てに一切の区別なく、その苛烈極まる運命に飲み込まれていく。

    戦争や原爆投下後の生々しい表現等、読むのが辛い場面も多々あったが、それでも先を読みたいと思わせる筆力は流石の一言。

  • 最初は読むのが苦痛になり、古本屋へ持って行こう、とまで思ったが、チラリと再読していくと、何だか面白くなって来た。第3巻も買った。読み続けるうちに、最初に読んだ色々な場面、人物が記憶の彼方から蘇って来て、それぞれがまた生き生きとして来る。本は最後まで読み続けると良いことがあるものだね。

  • レビューは最終巻にて。

  •  人物の感情描写や情景はいまいちなので(元来、著者の書に期待はしていない)、小説としては面白いとは言えないが、日米双方の軍隊のあり方の描写は割に生々しい。というより、よく調べているんなだぁと。

     一方、兄弟間の銃撃・負傷というのは、余りに出来すぎていて、リアリティ重視といいながら、リアリティ欠如を齎している感。「大地の子」でも感じたが、そこまで「運命的な何とやら」にせずとも良かろう。
     心情描写が平板な分、そこが浮いてしまうのだ。

     賢治のオーストラリア赴任から、フィリピン戦、そして、原爆投下、終戦へと。

  • 戦争というのは実にくだらない。
    合理的に考えればナショナリズムなんて活版資本主義がもたらした「想像の共同体」において国民を一定の方向にもっていくだけの道具にすぎないわけであって、実在するかもあやふやなものの為に人が争うのであるから。

    だが、人間は合理的に生きていないわけで。
    しかし正義を追求する人間も当然いる。
    こうした不条理に直面したとき俺はこうも生きていけるだろうか。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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