ソウルの練習問題 異文化への透視ノート (新潮文庫)

  • 新潮社 (1988年1月1日発売)
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感想 : 6
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101107110

感想・レビュー・書評

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  • この後の「海峡を越えたホームラン(1985年講談社ノンフィクション賞)や、私的には傑作と思う「7つの海で泳ぎたい」などへと繋がる関川先生の青春あこがれエッセイ。
    出版当時も読んだが、韓国ドラマにハマった今読むとまた味わい深い。岩波系でもなく旅行ガイドでもない韓国読み物はとても新鮮だったのだろうし、今でもキュンとからお話しです。

  • 81年秋のソウルからスタート。朝日カルチャーセンターで学んだ朝鮮語を駆使しての旅。朴政権下の国語浄化運動で日本文字漢字英字が姿を消し、ハングル酔いをしながらひとり街を歩き、ある日はホテルのバーで働くスンヂャとの交流で語学力が向上し、韓国人日本人のくくりが個人的な印象と交換されていく。夜間禁止令があり23時台にタクシー争奪戦、ある日はカメラを持ってあやしい朝鮮語を話すスパイ容疑で警察に連れて行かれ、ある日は臨津江にかかる自由の橋まで故障しがちなレンタルバイクで走行。その時でしか起こり得なかった個人的な体験が記録されることは貴重であり、読書として追体験できることは楽しいです。

  • 06091

    80年代の韓国事情。

  • 80年代のソウルをふつうの人の目線でとらえたルポは秀逸。韓国女性とのちょっと切ないお話も。

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著者プロフィール

1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。
1985年『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、1998年『「坊ちゃん」の時代』(共著)で手塚治虫文化賞、2001年『二葉亭四迷の明治四十一年』など明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞、2003年『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞受賞。『ソウルの練習問題』『「ただの人」の人生』『中年シングル生活』『白樺たちの大正』『おじさんはなぜ時代小説が好きか』『汽車旅放浪記』『家族の昭和』『「解説」する文学』など著書多数。

「2015年 『子規、最後の八年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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