霧の旗 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.51
  • (20)
  • (44)
  • (61)
  • (7)
  • (4)
本棚登録 : 361
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101109206

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • この年末年始、たくさんの松本清張を読み返した。
    この本もそうだが、松本清張のよさは、凡庸に結論を導き出す犯罪ものが多い中、奥深い人間心理、感情を「突き詰める」ところにある。なんでも、受け取る側の人数の数だけ受け取り方というのはあるものだが、松本清張の場合、特に顕著に現れる気がする。私はそういう中でも年配者の人の読後を聞いてみたい。そこからその人の人生も半分くらいは正しく伝わってくるような気がするからだ。

  • 殺人容疑で捕えられ、死刑の判決を受けた兄の無罪を信じて、柳田桐子は九州から上京した。彼女は高名な弁護士大塚欽三に調査を懇願するが、すげなく断わられる。兄は汚名を着たまま獄死し、桐子の大塚弁護士に対する執拗な復讐が始まる……。それぞれに影の部分を持ち、孤絶化した状況に生きる現代人にとって、法と裁判制度は何か?を問い、その限界を鋭く指摘した野心作である。

    映画やドラマ化されたものは観ていない。後味悪し。

  • 面白くて一気読みしてしまった。流石清澄先生!
    兄が無実の罪を着せられた事は気の毒だけど、依頼を断った弁護士を逆恨みするのはお門違い。弁護士からしたらタチの悪い女に関わりとんだ災難。おまけに真犯人はお咎めなし。
    解説では事勿れ主義に対する批判であろうと述べているが、むしろ不条理を謳っている気がする。
    無実の罪を着せられるのも、タチの悪い女に絡まれるのも、人の世の不条理。世の中公正には動いていない。

  • 決して裕福ではない若い娘が、依頼を引き受けてくれなかった弁護士に復讐する話し。最後はちょっとやり過ぎの感じ。

  • 桐子の気持ちはわかるけども、弁護士松本を責めるのはお門違いであろうに。 と感じてしまったならばまんまと作者の思惑に乗ってしまっている。それこそが現代の裁判制度の矛盾点なのだ。お門違いな人間が平気で冤罪にかけられて、社会的地位を失う世の中なのだ。まさに本文引用の通り。

  • 時代背景が古くて、ピンとこないことも多かったですけど、十分楽しめました。でも、私には松本清張さんの本は少し敷居が高く感じました。

  • 兄の無罪を信じて桐子は九州から上京、高名な弁護士に依頼するが弁護料を理由に断わられたため、弁護士に復讐する話。
    逆恨みも甚だしく、桐子の身勝手さに腹が立つ。
    全く共感できない話だが、面白かった。
    (電子書籍 Sony Reader)

  • テレビドラマを見て読みましたが、最後の絵描き方はテレビもなかなか面白かった。

  • 桐子の行動は筋は通っていないと思うが、個人的にはスッキリした。どこかで常識的になってしまうのではないかと逆にひやひやした。きれいなまとまりは期待していなかったので、ありきたりな結果になっていなくてそこも気に入った。
    最後の最後までの悪女っぷりが良かった。

  • ううむすごかった。です。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

●1909年、福岡県に生まれる。印刷工、新聞社社員を経て42歳で作家の道へ。「或る『小倉日記』伝」で芥川賞受賞。『点と線』『眼の壁』『砂の器』『ガラスの城』『黒革の手帖』など推理小説の第一人者として多くの作品を発表する一方、『日本の黒い霧』『昭和史発掘』などノンフィクション分野でも活躍。日本ジャーナリスト会議賞、吉川英治文学賞、菊池寛賞、朝日賞など受賞多数。1992年死去

「2017年 『徳川家康 (新装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

霧の旗 (新潮文庫)のその他の作品

霧の旗 (角川文庫) Kindle版 霧の旗 (角川文庫) 松本清張
霧の旗の詳細を見る 単行本 霧の旗 松本清張
霧の旗 Kindle版 霧の旗 松本清張

松本清張の作品

霧の旗 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする