空白の意匠 初期ミステリ傑作集 二 (新潮文庫)

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  • 本 ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101109787

作品紹介・あらすじ

Q新聞広告部長・植木欣作はある日の自社の朝刊を広げて目を疑う。和同製薬の広告のすぐ上に、同社で売り出し中の新薬「ランキロン」を注射された患者が中毒死した記事が出ていたのである。憤激する広告代理店と悪びれない編集部の板挟みになった植木は……。組織のなかで苦悩する管理職を描く表題作をはじめ、男女の恋情と打算を描く「一年半待て」「支払い過ぎた縁談」など初期の傑作8編!

感想・レビュー・書評

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  • Q新聞広告部長・植木欣作はある日の自社の朝刊を広げて目を疑う。和同製薬の広告のすぐ上に、同社で売り出し中の新薬「ランキロン」を注射された患者が中毒死した記事が出ていたのである。憤激する広告代理店と悪びれない編集部の板挟みになった植木は……。組織のなかで苦悩する管理職を描く表題作をはじめ、男女の恋情と打算を描く「一年半待て」「支払い過ぎた縁談」など初期の傑作8編を収録。

    ちょっと調べてみたら、この短編集の8作すべて映像化されているらしい。どれもなかなかの仕上がりであった。

  • 1957年から59年に執筆した作品から8篇選集。推理小説にして、文章が重厚である。ほとんどが既読のはずだが、新鮮に読めた。2024.11.14

  • 新聞広告部長・植木欣作はある日の自社の朝刊を広げて目を疑う。和同製薬の広告のすぐ上に、同社で売り出し中の新薬「ランキロン」を注射された患者が中毒死した記事が出ていたのである。憤激する広告代理店と悪びれない編集部の板挟みになった植木は…。(e-honより)

  • 松本清張の1957年から1959年に書かれた初期短編集。「1年半待て」「地方紙を買う女」「白い闇」「空白の意匠」など、男女の恋や打算や組織の中で苦悩する中間管理職やマスコミの記事に怯える公務員などリアルな人間関係に悩み追い詰められてゆくまたは暴いて行くストーリーはさすがだと思う。個人的には「1年半待て」「白い闇」「空白の意匠」の最後の結末が余韻を残していい。
    2024年9月7日読了。

  • 時代感が良い どれも好き!

  • 初期作品集であり、ミステリーの王道をいく感じ
    特に発見はないけど、どこかで読んだことがあるような印象をもつけど、日本ミステリー界の王道だからかな
    設定が昭和30年くらいなので、違和感はあるけど、時代を感じることができます

  •  いつも利用している図書館の新着本リストで目につきました。
     このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、全作読破にチャレンジしている内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” に偏っているので、久しぶりの松本清張作品です。
     初期の短編8作を収録した傑作集とのこと。どの作品を読んでも、やはり清張さんの構成力と筆力は素人目にも卓越しているのを感じます。

  • 短編集。「一年半待て」「地方紙を買う女」「遠くからの声」「白い闇」「支払い過ぎた縁談」「巻頭句の女」「紙の牙」「空白の意匠」の8つ短編が所収。
    このうち「遠くからの声」「支払い過ぎた縁談」の2編は初めて読むもの。いずれも『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短編コレクション(中)(下)』に収録されているようである。

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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