温泉へ行こう (新潮文庫)

  • 新潮社 (1988年1月1日発売)
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感想 : 10
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本 ・本 (405ページ) / ISBN・EAN: 9784101111216

感想・レビュー・書評

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  • 古き良き昭和60年ころの温泉旅行エッセイ。作者が1926年生で戦争を体験しているから、チャラついた展開の中に影を落とす軍隊時代の記憶の感じがゾクッとくる。
    旅に行く直前に入れ歯が破れてしまい、旅先で何とか修理しようと試行錯誤する話などスケールがショボいのに読んでしまうのは、人間力や知性豊かな著者故だと思う。
    つげ義春の温泉エッセイとか水曜どうでしょうとか好きな人なら楽しめると思います。

  • 水曜どうでしょうが好きな方は、好きだと思う。
    と感想を書いてた方がいて、まさに!そのとおりでした!

    中年どうでしょう。湯治の旅でした。

    秋期愛人連慰安旅行
    という、フレーズが頭から離れないです。

    令和にはない、昭和ドシモネタがすごかったです。

    グーグルマップで、地図を調べながら読みました。
    現在もあるホテル・旅館。
    残念ながら、もう閉館してしまった宿たち。

    ちょっと、行ってみたくなりました(笑)

  • 編集者に乗せられて、日本各地の温泉をめぐり、紀行文を連載する仕事を引き受けることになった著者が、編集者の「スバル君」をはじめとする同行者たちと温泉旅行に出かけ、そのときの体験をつづったエッセイです。

    雑誌連載時の「温泉ガイド」という情報が記された項目も収められていますが、基本的に著者のいつも通りの軽妙な文体で身辺の出来事にまつわる感想が書き留められています。こうした著者のスタイルは、小説のかたちをとっていた『江分利満氏の優雅な生活』(1968年、新潮文庫)以来変わらないようですが、古き良き昭和の時代が活写されている「江分利満氏」とは異なり、57歳の著者自身のリアルな所感が飾ることなく記されているように感じました。そのためもあってか、現代の感性とのズレを時代のちがいと割り切ることに多少努力しなければなりませんでした。

    なお、旅先で著者自身が筆をとってえがいた水彩画も何点か収められています。

  • 何日かかけて読むが苦行と思うのは何故だろう。エッセイも当たりだとサクサク読める。好きな温泉の話だからと読むけど多分肌に合わない文章なのと、日記のような効能と周辺の状況が書いてあり旅がいつでもハプニングがある方がおかしい。と言われたらそうだと思うけどでも昔読んだ村上春樹のエッセイ。日常を書いてあったけど読み返すほどだった。自分がどういった内容の本が好きなのか嗜好を考えるのに最適な本だった。
    途中で読むのを諦める。

  • 以前読んだ『行きつけの店』もそうだったのだけど、これもいい話だったなー 実は内容あまり覚えているわけではないんだけどよかった~ってw 遠方は飛行機が嫌いで必ず夜行列車ってとこ、最高☆

  • 思わず、温泉に行きたくなる紀行文。

    編集者へのあだ名もユニークだが、
    人によっては内輪ネタに見えるかもしれない。

    なんていうか、愛すべき人なんだろうな、と思う。

  • 途中でタイムオーバー

    景気良い頃の風を文章からなんとなく感じます。
    旅にもってって電車で読むと良いな、きっと。

  • 「迷惑旅行」に比べれば、イマイチだが、これはこれで面白いです。

  • 何気なくタイトルで買ったも温泉の奥深さに昨今の日帰り温泉ツアーなどは幼稚に思えてしまう。地震はいやだが温泉が多い日本に生まれて良かった。。。

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著者プロフィール

1926年東京生まれ。小説家、随筆家。『江分利満氏の優雅な生活』で直木賞受賞。おもな著作に31年間連載したコラムをまとめた「男性自身」シリーズ、『血族』『居酒屋兆治』など。1995年没。

「2014年 『ぐつぐつ、お鍋 おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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