聖少女 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1031
レビュー : 132
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101113098

感想・レビュー・書評

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  • 読んでいて何となく思い浮かべていたイメージは、子供のするどい…というか病的な感性を肥やしにしてニョキニョキと無秩序に成長し、茎にナイフを入れると血がほとばしる植物、であった。

    その異様な植物がいわばフツーの結末を迎えることや、オレがかつて上京したてだった頃の新宿や渋谷辺りの饐えたような空気感、そのゼンキョートー世代のおじさんおばさんの体臭のようなものも含めて、その世界観というかテーマは、結構理解できないでもない。

    (好きか嫌いか、と問われれば、東京の子の文化みたいのがキライなので嫌いである)

    解説(文庫本だから解説が載っている)ではちょっと浮かれたげなオサーンが「重要な少女小説」とか書いているのだが、これは少女小説というふうにレッテルを貼る必要のない小説だと思う。

    で、もう一つ思ったのは、こういう本を今の若い人が読んだらどう感じるだろうか、ということだ。

    ここに描かれているような秘すべき内面(罪悪感?羞恥心?)は、今はすごく希薄になっているか、ひょっとしたらもう無いのではないかと思うので、だとすると「まったくカンケーない」とか言われそうだ。

    それとも我々が感じるようなことを同じように感じるのだとすれば、この小説にも時代を超えたある種の切実が含まれているということになる。

    どっちかな?

    訊いてみたい気もするが、実際に訊いてみることはないだろう。

  • 事故で記憶を失った未紀の代わりに
    過去の未紀が、パパとの関係をつづったノートには
    濃密な近親相姦の事実が描かれていた。
    ノートを託されたKがLとの近親相姦の関係が
    明かされた後は、数少ない登場人物近親との
    肉体関係を持つことに辟易した。

    文章が好みではなかったのですごく読みにくかったので
    9割ぐらいで読破することが出来なかったのが残念でした。
    未紀が記した日記のコトバが美しいので
    また、再読したい。
    ゴシックロリータっぽい世界観。

  • みなさんのレビューをすこし流し読みしましたが、nonhoiさんのレビューに同感。
    今ではないいつか、もう少し前に読んでいたら、もっと惹かれていただろうこの小説は、と感じさせられた。私は何を失ったのか、そしてそれはよかったのか悪かったのか、少なくとも生きやすさには有利に働いたようだが。そしてそれは、すべての少女のさだめであるものか。
    そしてまた、今ではないいつか、もう少し後に、また違った感想を得るようになるのではないかという、予感。

    しかしこれ1965年の作品なのか。51年前。その時代らしきタームはちりばめられているものの、あくまでガジェットでしかない感じが著明というか、時代的な倒錯感というか。まったく古びない凄み。

  • 評価は低いけれど、それは私の脳みそのレベルが
    ついていけなかったことからでして、
    作品がヒドイとかそういうのではないです。
    文章の巧さに呆気にとられました。
    が、内容がよく把握できなかった。奇妙なストーリー。
    『致死量ドーリス』の彼と蜜が、Kと未紀に
    リンクしてしょうがなかった。

  • 『ずっとお城で暮らしてる』もそうだったけど、桜庭一樹の小説は好きだけど、桜庭一樹が薦める本は私には向かないみたいだ。最後の20ページは面白かったんだけど、それまでがダル過ぎデス・・・。こういう「少女小説」はいわゆるヤンデレってやつの源流なのかしらね

  • んん〜・・・・・。
    要は「少女の毒は蜜の味」ってのが出したいのかな・・・?
    なんかエロくて耽美的な雰囲気・・・・・・が、出したかったならこの本はマッタク不完全。

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