死顔 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101117515

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  • 吉村昭、遺作短編集。
    吉村昭の死を見つめる、真摯な姿勢がよく分かる作品。
    自らの死期を悟っても、うろたえない姿が目に浮かぶ。
    作家で、夫人の津村節子による「遺作について」も、吉村昭のひととなりがよく分かった。

  • 兄の死を描いた作品を含む短編集。
    そして、著者の最期について夫人が綴ったものがある。
    吉村氏は兄の葬儀の際に、自分の死顔は子供たち以外に見せたくないと書いている。
    そして、それは実行された上、亡くなったことさえすぐには知らせないようにと徹底していたという。
    そのように、兄の死を描いた中にも、自分の時を考えているような節が見えていたように思う。

    2015.1.7

  • この書籍は、「死顔」「クレイスロック号遭難」など遺作短編集。

  • 歴史小説とは異なった著者の短編集。「ク号遭難」がここに含まれてるのがよくわからないが、一貫して死生観をテーマにしたもの。近い人の死を間近に見てきた著者の想いがよくわかる。家族は強い共同体で例え兄弟であっても一線を画すもの。死顔は家族以外に覗かれたくないもの。2019.6.1

  • 短編集であるが、全て 死生観をテーマとしているように感じる。記録文学者だけあって、死に向かう自分を記録した感じ

  • 死顔(遺作)
    この中で葬儀での最後のお別れに棺の中へ花を置くことを否定的に述べられいるが、是は理解できる。この行為は私自身も以前から違和感を感じていた事だ。

  • P149
    短編5作品

  • なんかもう、言葉にならない。

  • 死というものを如何に捉えるか…。
    自分に問うた一冊。

  • 吉村昭の本は随分多く読みましたが、昨年7月の遺作だとのこと。最後に津村節子が書いていますが、自らの死を予感していたとしか思えないような死の翳がそこかしこに出てくる少し暗い本でした。次兄の死を迎えた老人とその直ぐ上の兄を主人公にした短編は吉村が自らの人生を振り返り、次兄の家族がその近親者だけで死を悲しむ姿勢を重んじようとする時間の流れと寂しさを痛感させるものでした。介護状態の夫を殺した老女の保護士を務めるこれまた老人の心境にも同じ寂しさを感じました。明治時代のロシア船遭難、不幸な母子の自殺、いずれも悲惨でした。

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著者プロフィール

吉村 昭(よしむら あきら)
1927年5月1日 - 2006年7月31日
東京日暮里生まれ。学習院大学中退。在学中、大学の文芸部で知り合った津村節子と結婚。
1966年『星への旅』で太宰治賞、1972年『深海の使者』で文藝春秋読者賞、1973年『戦艦武蔵』『関東大震災』など一連のドキュメント作品で第21回菊池寛賞、1979年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、1985年『冷い夏、熱い夏』で毎日芸術賞、同年『破獄』で讀賣文学賞および芸術選奨文部大臣賞、1987年日本芸術院賞、1994年『天狗争乱』で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。吉川英治文学賞、オール読物新人賞、大宅壮一ノンフィクション賞、新田次郎文学賞、太宰治賞、大佛次郎賞などの選考委員も務めた。
徹底した資料調査・関係者インタビューを背景にした戦史小説・ノンフィクションで、極めて高い評価を得ている。上記受賞作のほか、三毛別羆事件を題材にした『羆嵐』が熊害が起こるたび注目され、代表作の一つとみなされる。『三陸海岸大津波』は2011年の東日本大震災によって注目を集め再評価を受け、ベストセラーとなった。

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