鳥の影 (新潮文庫 し 10-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101120027

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  • (1975.05.22読了)(1974.12.08購入)
    *解説目録より*
    平穏な日常生活にふとよぎる狂気の影……。失われた青春の癒しがたい傷を抱きつつ現代の第一線で活動する知識人たちが、突如、情念の抑えがたい噴出に襲われ、狂気の世界へと突き進んでゆくありさまを通して、とらえどころのない現代の生に鮮明な光をあてた連作小説集。表題作ほか「彼方の声」「食堂の話」「鏡の中」。

    ☆関連図書(既読)
    「贈る言葉」柴田翔著、新潮文庫、1971.05.25
    「されどわれらが日々」柴田翔著、文春文庫、1974.06.25

  • 幸せは自分の心が決める。」

    相田みつをさんの声には素直に耳を傾けた方が良い。


    同じ型を使えば、プリンはすべて同じ形に仕上がってしまう…(なんて、あたりまえな事!)


    あ~、なんでなんで『幸せ』という型がこの世に出来てしまったのだろう??

    そして、一番やっかいなのは

    『他人と比べてしまうこと』


    綺麗な配偶者。可愛い子供に人より、ちょっといいお仕事♪

    その優越感を『幸福』だとカン違いする主人公。

    人生を終えるまでカン違いしたままなら良かったのに

    ほんの少し感じていた不具合感に落とされた影は濃く、

    一気にその虚像を剥がしてしまうともう、おしまい。


    『幸福』も簡単に手に入る時代なのかなぁ。


    しかし、行列に並ぶだけで

    「苦労して手に入れた幸福なんだよ。」

    なんて満足しているようでは

    後からぜ~ったい怖い目にあうのです!


    あ~恐ろしや…

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著者プロフィール

作家、ドイツ文学研究者。
1935(昭和10)年1月 東京生まれ。
武蔵高校から東京大学へ進学、工学部から転じて独文科卒。
1960(昭和35)年 東京大学大学院独文科修士修了、同大文学部助手。
1961(昭和36)年「親和力研究」で日本ゲーテ協会ゲーテ賞。
 翌年より2年間、西ドイツ・フランクフルト大より奨学金を得て、留学。
1964(昭和39)年『されどわれらが日々─』で第51回芥川賞。
 東大助手を辞し、西ベルリンなどに滞在。帰国後、都立大講師、助教授を経て
1969(昭和44)年4月 東京大学文学部助教授、のち教授。文学部長を務める。
1994(平成6)年3月 定年退官、名誉教授。4月、共立女子大学文芸学部教授。
2004(平成16)年3月 同上定年退職。

「2019年 『〈改訂増補版〉詩に映るゲーテの生涯』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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