栄光の岩壁 (上) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1976年11月2日発売)
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感想 : 41
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  • 本 ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101122090

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったが、山登りの専門用語が多く分からない所も多かった

  • 冬季岩壁を登るだけでも凄いが、足の無い足でチャレンジする事が凄い。しかも、トップクラスのクライマーである意思の強さには感服

  • この小説のモデルとなったのは芳野満彦さんだ。高校の頃の登山で凍傷により両足の指を失いながらも、山を目指した人であり、小説の中では、逆説的に両足の指がなくなったからこそ、山を登り続けたのだとも評している。
    そのことを考えると、主人公が凍傷を負い、その逆境から立ち上がることができたのは、小林医師という軍医上がりの人からいわれた次の言葉だと思う。
    この小説においては、この言葉からはじまっているともいえる。
    「寝ていたのでは一生かかってもそのままだ。まず立つことの練習を始めねばならない。靴下を幾枚も重ねて履き、大きな靴を履いて、天井からつりおろしたロープにすがって立つ練習からはじめるのだ。足に重みがかかると足が痛む。出血する。出血してもなんでも、それをやるのだ、そのうち出血も少なくなり、重心の取り方も自然に覚えてくる。新しい足が、君のその足の中から出てくるのだ」
    そして、主人公は、マッターホルンと言う山の北壁の日本人初登攀を成し遂げる。
    全2巻

  • 思ってたより面白い。詳しくは下巻で。

  • 最後にマッターホルン登頂に成功するが上下2巻は長すぎる感あり。1巻に纏めればよかったかも。しかし力作には間違いなし。

  • 岳彦の熱意とかは好き。でもちょっと控えめに言ってもおばかすぎない?笑 
    そこに山があるから登る。少年を山によびこんだ青年の正体が気になる…。文章は端的で読みやすいが、その淡泊さに若干マンネリしてきた感もあるので早く読んでしまおう。

  • 前半、死亡事故ばかりで読むのがつらい。。しばらくよいかな、新田次郎。「雪山でビバークに比べたら、布団があるだけ幸せだ」と育児の辛さを紛らわせられたけど。

  • 主人公の実生活のヘタレぶりに、イライラしてもーた。
    人物描写が緻密なんで、読んでて飽きない。

  • 一気に読んでしまいました。
    主人公竹井岳彦の「山に行きたい、山に生きたい」という思いを止めることができない心理に共感しました。
    悪い友人に何度も騙されるのには、読んでいて、辛くなって来ます。
    この小説に、この悪者の存在がなければいいのに、と思ってしまう程。
    今後、話の展開がどうなるか、楽しみです。
    できれば、遭難でなく、ハッピーエンドであって欲しいです。

  • この人の事は実は知らなくて、アイガーとかの山写真を富士フィルムの写真展へ観に行く機会があり、興味を持ち読んでみました。正直用語が多く、すべてを理解したとは言いがたいのですが、光景が自分なりに思い浮かぶようでした。(写真展に行ったというのもあるけど)
    主人公は「塩狩峠」にも近しいのですが、なんらかしらの葛藤とコンプレックスを持っています。その中で自分の中にある説明つかない「何か」を追い求めます。
     ※なのでその目的のためか途中、毎回悪いことする知り合いが出てくるのですが簡単にだまされちゃいますwww
    ストーリー的には八ヶ岳で遭難し両足先の大半を失った主人公がクライマーとして成長する・・という話なのですが、戦後からの復興のさなかでの描写も日本の変遷がわかって面白いです

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著者プロフィール

新田 次郎(にった・じろう):1912-80年。長野県上諏訪生まれ。旧制諏訪中学校、無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、1932年、中央気象台(現気象庁)に入庁。1935年、電機学校卒業。富士山気象レーダー(1965年運用開始)の建設責任者を務めたことで知られる。1956年『強力伝』で、第34回直木賞受賞。1974年、『武田信玄』ならびに一連の山岳小説に対して吉川英治文学賞受賞。

「2024年 『火の島』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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