女の一生〈1部〉キクの場合 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 77
  • Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123233

感想・レビュー・書評

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  • 江戸幕末から明治時代にかけての壮絶な恋の物語。キリシタン禁制の時代に信念を強く持ったひとは、絶対的な精神力の強さがあったんだろうなぁ…。
    その強さが欲しい。

  • 幕末・明治の時代を生きたキクという1人の女性を通して、長崎は浦上のキリシタン迫害事件を描いた作品。名もなき男女の愛と悲しみの犠牲の果てに日本の国際化があることを、私たちは心に留めておかなければなりません。

  • マリア像の前で息絶えるキクは本当に美しいと思った
    愛は苦しい

    人間の愚かさも描かれていて久しぶりに本当に衝撃を受けた

  • 対象は何でもいい。理屈もいらない。美しとはこういうことだろう。

  • 第一部は幕末から明治にかけて長崎の商家に奉公に来ている娘キクを主人公にした作品です。


    キクは、キリシタンである男清吉に思いを寄せる。やがてキリシタン弾圧の手は清吉の元にも及び、彼は津和野に流され、惨いせっかんを受ける。

    清吉が信じている神さまは、清吉が苦しんでいるのになんでなにもしてやらんのん...そう思ったキクは教会の聖母マリア像にやるせない思いをぶつけるようになる。やがてキクは清吉を助けるために伊藤という男にいいくるめられ、身体を任せ、その後肺病を病み、マリア像のそばで息を引き取ってしまう、という話。


     第一部は私が小学校の頃に小泉今日子主演でドラマになっていたので物語の最初のほうだけなんとなく記憶がありました。そのドラマを見た時、子供心にキクさん可哀想やなぁと思っていました。
     時が流れてあらためて原作を読んで、ラストで伊藤が清吉に自分もまたキクに惚れとったと告白したところで胸がつまりました。こんな形でしか愛情を伝えられんかったのか、と思うと。。。。また、秀吉がキリシタン弾圧をしたころはかなり惨かったと歴史の時間にも習ったが、明治の世でもやはりひどい弾圧がなされていたのだということに驚きました。

  • 第一部と第二部に分かれているのですが、両方とも
    非常に重いです。
    長崎での切支丹への迫害、第二次世界大戦下の若者の苦悩
    アウシュビッツ収容所での虐待など社会の負の部分に満ち溢れ
    た内容ですが、その中で紡がれる愛は言葉では言い表せない
    ほど綺麗です。

    キリスト教が物語の軸にあるのですが、無宗教国家の日本に
    生まれ、宗教教育を一切受けていない私ですが宗教の意味に
    ついて深く考えさせられた一冊です。

  • まさに女の一生。清吉が苦しんでいても、やっぱりキクにつながる。ひとりの人を本当に思う心と信仰は似ているなぁと思った。
    2009/3/16

  • 学校の集団読書で読んだ本です。
    なんか、、、切なすぎる。私泣いちゃったしね。
    オススメです。

  • 江戸時代末期、開国に向かう日本での
    隠れキリシタンの話。
    しばらくは読んでいなかった、一途に愛する
    女性キク。こんなにも人を愛することが強く、
    尊いものなのだと。

  • 不覚にも、涙を流した一冊。
    つらすぎる内容に、消化しきれず。
    もう一回読みたいと思いつつ、その感動をいつまでも取っておきたいという
    矛盾を持ち合わせる名作。さすが遠藤周作!

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著者プロフィール

遠藤 周作(えんどう しゅうさく)
1923年3月27日 - 1996年9月29日
東京生まれ。父親の仕事で、幼少時代を満洲で過ごす。帰国後にカトリックの洗礼を受けた。1941年上智大学予科に入学したが、中退。慶應義塾大学文学部仏文科入学・卒業後、カトリック文学を学ぶためにフランスへの留学。帰国後の1954年『アデンまで』を発表し小説デビュー。1955年『白い人』で芥川賞を受賞し「第三の新人」として脚光を浴びた。
1958年『海と毒薬』で第5回新潮社文学賞及び第12回毎日出版文化賞、1966年『沈黙』で第2回谷崎潤一郎賞、1979年『キリストの誕生』で第30回読売文学賞評論・伝記賞、1980年『侍』で第33回野間文芸賞などそれぞれ受賞。1995年に文化勲章を受章している。
上記受賞作のほか、1993年刊行『深い河』もキリスト教と日本人をテーマにした代表作と見なされており、映画化された。60年代以降「狐狸庵山人」(こりあんさんじん)を名乗り、様々なエッセイを記した。数々の作品が欧米で翻訳され高い評価を受けており、存命中ノーベル文学賞候補だったこともよく知られている。

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