王の挽歌 上巻 (新潮文庫 え 1-33)

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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123332

感想・レビュー・書評

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  • キリシタンキリシタンしているのかと思いきやしっかり大友家の歴史がわかり勉強になる。上巻は毛利との闘い。意外なのは上巻が終わっても大友宗麟がまだ改宗していないこと。

  • 第一次讀遠藤周作的書,一開始擔心會不會太宗教味或者過度對武力嫌惡的感覺,實際上意外地相當有趣。故事中常採用傳教士或商人書信之類的,或者耆老口傳,尤其是傳教士書信,還頗為有趣。文筆也相當易讀。

    主角大友宗麟,作者相當著力於他的脆弱ー從小父親被家臣所殺,一直活在這種恐懼感中,之後當了主公之後又懼怕人知道他的脆弱,想逃避躲到女色裡但是為了消弭罪惡感又陷越深。上卷他對傳教士的態度主要是為了貿易和火藥,但是由於內心的脆弱,和從來無法真正信任他人,他還是追問傳教士關於教義的問題,但因為家臣的反彈依然無法真正入信。而他對於自己尊貴身分的自信,也在他所認為狡猾的小國人眾暴發戶的毛利中數度被傷害,拱手等弟弟被滅後,又坐視戰略抬出的神轎大內輝弘被殺。

    故事中比較意外的橋段是傳教士在府內成立醫院一段,我一看到就想到放血療法有啥用,確實放血療法登場,但是內科兼採中醫這點還蠻有趣的,那位傳教士還蠻大度的(實際如何不得而知)。故事裡面傳教士堅決反對用日本的觀念來同化、理解自己的宗教,任傳教士不是出世而是入世。裡面提到日本人很喜歡用外表判斷人(這點真的莞爾一笑,這點是世紀級走火入魔的程度了),但傳教士卻重視清貧,衣衫襤褸,自己信仰的對象乍看之下很悲慘被釘在架上,因此一開始抵抗感頗大、而傳教士提到的只有神會原諒、全面信任,宗教不需要文字或理智去理解(認為自己可以這樣理解是瀆神,因為人沒有全能全知),所以稍微可以想像心中帶著深深傷口的大友將來會入信?然而我對耶穌會並不太有好感,大航海時代歐洲國家做了什麼事當然也不陌生,面對描寫中這麼是聖潔的傳教士,我不禁懷疑這些人對於當時歐洲宗教也等於佔領與屠殺的真實樣貌感到懷疑,這些人是用啥立場在看待這件事?譬如宗麟納妾,歐洲高級神職人員不乏私生子,這些人又是怎麼想的?究竟是清純地想傳教(我相信耶穌會沒這麼小白兔,我也不喜歡這種幻想),還是也多多少少知道自己國家的野心和作為吧!荒山徹的小說裡有一本說到高山右近逃出國看到真正這些歐洲強國的作為反倒背教,乍讀之下似乎荒唐,但我覺得這種可能信還蠻高的。至少日本入信的教徒應該無從得知吧。而忽略這一點的描寫,指撰寫神職人員的清貧無私,這點我還是有意見,這也是我一直以來對讀教徒的作品充滿疑慮的原因(不可能有討論空間)。

  • <上>2004.5.9〜16 読了
    <下>2004.5.16〜20 読了

  • なんとなーく知ってるつもりの大友宗麟の生涯を読んでみたいなと思ってたのですがなかなか手に取る機会がなく…。
    遠藤周作を続けて読むのもいいか、と思い、ついでといえばついででこの作品を読んでみました。
    すごく読みやすいのでどんどん読めてしまいます。有名な二階崩れの変から宗麟がお屋形になり、それまで気弱な男だったのに自信を持って行動し、それが結果につながっていきます。
    しかし相次ぐ身内の裏切りで心休まることのない宗麟は、キリスト教やザビエルとの出会いで興味を持つのですが、強烈な奥さん(神社の血筋)に猛反対されて苦悩します。
    身内同士の争いや隣国がいつ攻めてくるかもわからない戦国時代の緊張感があり、面白いです。
    もともと大河ドラマにして欲しいと思った大分県知事が遠藤周作に依頼したそうですが、残念ながら大河ドラマにはならず、正月ドラマとしてNHKで放送されました。

  • 九州豊後の戦国大名”大友宗麟”の物語。得意の外交力を活かして六ヶ国の守護を兼ねて九州探題となった栄達欲の陰に父親の死、身近な者の謀叛などがあり、猜疑心が強くなった。さらに自分自身をも信じられなり、その心の葛藤を同じクリスチャンの遠藤周作さんが上手く描いている。
    中国の覇者毛利元就との息つく暇もない攻防も描かれており、読み応えがあった。20年ぶりに読んだが、とても面白く、すぐ読み終えた。

  • 戦国のキリシタン大名・大友宗麟の生涯を描いた内容。

    ストーリー前半は宗麟の生い立ち、その苛酷な運命から生じた人間不信、苦悩、そこからキリスト教の信仰へとドラマチックな展開で巧く読ませる。でも後半が全然おもしろくない。
    特に秀吉の朝鮮侵略や宗麟の息子・義統の記述なんて物語上蛇足以外なにものでもない。全く台無し。
    大友宗麟だけに絞って、さらにいえば統領の立場と信仰者としての思いの乖離や葛藤をもっと内面に絞ってストーリーが進んでいれば面白くすんなり読めたのに。

  • 現代における戦国大名大友宗麟像に多大な影響を与えた一冊。その生まれから大友二階崩れを経て対毛利戦の勝利までを記録している。とはいえ、この物語がタイトルの通り最後が分かる様に、冒頭部にてその最後を記すあたりはお見事としか言いようがない。

  • 睡眠時間を削って読んでしまった。
    歴史小説はいろいろ読んだけど、こんなに大名の内面に切り込んだ話はないんじゃないだろうか。
    おもしろかった。

  • 戦国時代に北九州で6カ国を治めていた大友宗麟について描かれており、幼少の大友宗麟から始まり、宗麟の子の吉統が国を失い、死に至るところで終わっています。

    大友宗麟はキリシタン大名として有名ですが、大友宗麟とキリスト教の関係や日本におけるキリスト教布教の様子なども詳しく載ってます。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_f74a.html

  • 罪深い大友宗麟の苦悩の生涯。

    上巻では毛利元就との戦いを描く。
    親兄弟、家臣に裏切られて、
    人間が信じられなくなってしまい、
    弟を元就公の策謀により殺されて、
    彼を狐と呼び嫌悪するが、
    自身もえげつないことをしまくり、
    ついに全く同じことをしてしまう。
    で、色々と思い悩む。

    戦国武将の話として読んではいけなさそう。
    キリスト教と仏教の考えの違いについて
    描かれていたりしてなかなかおもしろい。

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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