源氏物語 (巻二) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1980年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (492ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101127095

感想・レビュー・書評

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  • 角田訳の続巻を待てないので慎重に選んで円地訳で続きを読む(よって「乙女」から「胡蝶」までの三帖のみ)。角田さんバージョンでは取り払われていた、敬語で誰かを表す表現が使われていて、ときどき戸惑うけれどそれほど難しくない(巻末資料も豊富)。あと、敬語を駆使されるとやっぱり王朝絵巻感がアップするので楽しい。角田訳より少しペースを落として頭の中で音読すると、円地先生の日本語のよさが沁み込んでくる。

    「玉鬘」で女君たちに光が着物を選ぶシーンが好き。衣装の柄からどんなひとかを想像するの、当時の読者も楽しかったろうな、紫式部はターゲット層を喜ばせるの上手だな、などと気持ちよく読み、「あれ悲しいことがしばらく起きてないぞ」と思ったとたんに「胡蝶」で光の下衆いところが炸裂。通勤中に逆上してしまいどうしようかと思った。

  • 資料番号:010672244
    請求記号:913.3/ ム/ 2
    資料区分:文庫・新書

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著者プロフィール

円地文子

一九〇五(明治三十八)年東京生まれ。小説家、劇作家。国語学者・上田万年の次女。日本女子大附属高等女学校中退。豊かな古典の教養をもとに女性の執念や業を描いた。主な作品に『女坂』(野間文芸賞)、自伝的三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』(谷崎潤一郎賞)、『なまみこ物語』(女流文学賞)、『遊魂』(日本文学大賞)など。また『源氏物語』の現代語訳でも知られる。八五(昭和六十)年文化勲章受章。八六年没。

「2022年 『食卓のない家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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