源氏物語 (巻四) (新潮文庫)

  • 新潮社 (1980年1月1日発売)
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本 ・本 (526ページ) / ISBN・EAN: 9784101127118

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  • 宇治十帖は田辺聖子訳で読むつもりなので「雲隠」まで。紫の上に「おつかれさま」と言いたい気持ち。

    彼女が死んだとき、光が「紫の上の言動にがっかりすることは一度もなかった」というような嘆き方をしていて、紫の上がどれだけ自分を殺して生きていたのかと思うと気の毒でたまらない。わたしは最後の最後まで、光を分かりたいという気持ちになれなかった。

    紫の上の死後あれだけ腑抜けになっていたのだから、光が彼女を愛していなかったわけではないのだろうけど。求める一方で、紫の上(ほかの女君たちにもだけど)を幸せにしたいという気持ちが全然見えなかった。相手の望みを無視するのなら愛情ではないのではと思いつつも、相手の望みなんて言われなければ分からないし、言われたって分かりたくなければ分かれないのかもしれないし、ぐるぐるしているうちに「出家するか!」という気持ちになった。もののあはれってそういうことですかね。

    キリがいいところまで読んだわけだけど、夕霧と雲居の雁がどうなったかって宇治十帖で展開あるのかな? あの流れは無残… 真面目男が迷うとああなるあるあるだけど…

  • 資料番号:010672269
    請求記号:913.3/ ム/ 4
    請求記号:文庫・新書

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著者プロフィール

円地文子

一九〇五(明治三十八)年東京生まれ。小説家、劇作家。国語学者・上田万年の次女。日本女子大附属高等女学校中退。豊かな古典の教養をもとに女性の執念や業を描いた。主な作品に『女坂』(野間文芸賞)、自伝的三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』(谷崎潤一郎賞)、『なまみこ物語』(女流文学賞)、『遊魂』(日本文学大賞)など。また『源氏物語』の現代語訳でも知られる。八五(昭和六十)年文化勲章受章。八六年没。

「2022年 『食卓のない家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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