源氏物語私見 (新潮文庫 草 127-14)

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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101127149

感想・レビュー・書評

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  • 「源氏物語」の現代語訳を成し遂げた人故の、視点の緻密さがすごいです。

  • 円地文子 「 源氏物語 私見 」 源氏物語論。

    俗な源氏物語論とは違い、源氏物語の古典性(なぜ読み継がれるか)、文学性(男女の性を超えた 人間的テーマは何か)が よくわかる。

    *源氏物語は女性文学か *六条御息所 論 *源氏物語の体系分類の整理 *西鶴文学との違い は秀逸

    源氏物語 正篇を 33帖 藤裏葉までを1部、34帖 若菜から2部と区分し、1部を源氏に愛し愛された女性達の曼荼羅図とした。宇治十帖はあまり評価していない様子

    著者の源氏物語論
    *光源氏という光が中心→女性達が一つ一つ違う色香
    *源氏物語=忍ぶ恋の物語→源氏の青年期に夕顔、成年期に玉鬘、晩年に女三宮
    *源氏物語の本流=紫の物語(藤壺→紫の上→女三宮)
    *源氏にとって永遠の女性=六条御息所と藤壺

    六条御息所
    *源氏の息苦しさは 御息所に対する畏怖
    *御息所の強い自我→憑霊的なものに発展
    *御息所=強い不協和音→源氏物語のシンフォニー

  • え-2-14

  • 一時古典にハマり、読み漁った。今はちょっと興味が薄れている状態なので、地元の図書館へ寄贈。2006.9.18

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著者プロフィール

円地文子

一九〇五(明治三十八)年東京生まれ。小説家、劇作家。国語学者・上田万年の次女。日本女子大附属高等女学校中退。豊かな古典の教養をもとに女性の執念や業を描いた。主な作品に『女坂』(野間文芸賞)、自伝的三部作『朱を奪うもの』『傷ある翼』『虹と修羅』(谷崎潤一郎賞)、『なまみこ物語』(女流文学賞)、『遊魂』(日本文学大賞)など。また『源氏物語』の現代語訳でも知られる。八五(昭和六十)年文化勲章受章。八六年没。

「2022年 『食卓のない家』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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