- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101127163
感想・レビュー・書評
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若かりし頃、源氏物語を蔵書しようと思い、複数の現代語訳を読み比べて、円地文子訳が語の使い方など最も自分の好みだった。
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《目次》
・序 円地文子
・「桐壺」
・「帚木」
・「空蟬」
・「夕顔」
・「若紫」
・「末摘花」
・「紅葉賀」
・「花宴」
・「葵」
・『源氏物語』と円地文子さんと私 瀬戸内寂聴 -
円地文子 訳 「 源氏物語 」昭和63年刷 1/5 桐壺〜花散里
源氏物語は 時代をそのまま保存した 時代小説だと感じた。その時代の美(女性的美、風流な言葉や自然、仏性や生命の永遠性など)を 保存している
1巻は 葵上と六条御息所の車争い、帚木の女性論、源氏と藤壺の密事、六条御息所と斎宮が伊勢へ など
女性
*葵の上は 葵で夕霧を生む→死
*空蝉は 帚木で登場→夕顔で伊予へ
*六条御息所は 夕顔で登場→賢木で伊勢へ
*藤壺は 若紫で登場→紅葉賀で冷泉帝を生む→賢木で出家
*紫の上は 若紫で登場→葵で結婚
歌の意味
*帚木(ははきぎ)=近づくと見えなくなる
*空蝉=蝉が殻を脱ぐように
*夕顔=夕霧に花が開くように顔を見せる
年立
*桐壺〜更衣の病死→更衣母の死→源氏 葵上と結婚
*帚木〜品定め
*空蝉〜夕顔の死→伊予へ
*若紫〜源氏 病気し北山へ→藤壺と
*末摘花〜末摘花と
*紅葉賀〜藤壺が冷泉院を生む
*花宴〜右大臣家で花の宴
*葵〜葵上と六条御息所の車争い→葵上が夕霧を生み死ぬ→紫上と
賢木〜六条御息所と斎宮が伊勢へ→桐壺院の死→藤壺 出家→朧月夜と
花散里〜源氏が花散里へ
各帖のタイトルの入った歌がキーポイント
帚木「そこにあるかと近づくと見えなくなる帚木のように あなたの心をつかむことができない〜」
空蝉「蝉が殻を脱ぐように着物だけ残していった〜」
夕顔「白露の光を添えた夕顔の花にもまがう姿〜」 -
高校時代に読んで、そこから何度も読み返している作品。現代の言葉であるのに、当時の文を読んでいるかのような、美しい文章。また、ゆっくり読みたいです。
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2018年4月12日紹介されました!
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今までいくつか源氏物語を読んだが、今回は円地文子現代語訳のものを。
今まで読んだ谷崎潤一郎、角川ソフィアの玉上琢弥訳、講談社学術文庫の今泉忠義訳、これらとどのような違いがあるか楽しみだ。 -
30年ぶり!に読む円地源氏。
こんなに形容詞が多かったか、こんなにセンテンスが長かったかと改めてびっくり。
30年前にはまったく分からなかったけど、ここは訳者の超意訳部分だなと見当がつく部分があって、自分も大人になったんだなと思います。
しかし固有名詞のない物語って、大変。「女君は」とか「上は」とか「宮は」とか書かれているのが誰のことか、常に意識してなきゃなりません。
ああ、しんど。 -
一度きちんと源氏物語を読みたくて、あまたある中から円地文子さんの現代語訳に挑戦。それでも、やっぱりむずかしい・・・。1000年以上がたってもなお愛され続ける物語。原文で読みたい・・・なんて野望はすぐに打ち砕かれます。
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全巻読みたい
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出版社/著者からの内容紹介
国語学者の中でも、特に言語感覚が鋭敏だった訳者による『源氏物語』第二巻。十七歳になった光源氏は、「心あてにそれかとぞ見る白露の光添へたる夕顔の花」の女主人の、その名の象徴するような死に遇い、そこはかとなき人の世の無常を感じ、心労のあまり熱病にかかったが、その加持のために北山に出向き、「手に摘みていつしかも見む紫の根に通ひける野辺の若草」の少女に最愛の女藤壺の面影を見た源氏は、本邸に迎え取って養育する。
著者紹介
1900年愛知県生まれ。1923年國學院大学文学部卒業。國學院大学名誉教授。文学博士。主著『国語発達史大要』『国語史概説』『現代語の性格』『日葡辞書の研究』『徒然草-附現代語訳』『源氏物語-本文編-』(共編)外多数。1976年没。
円地文子訳『源氏物語』(レビュー前)
著者プロフィール
円地文子の作品





