どくとるマンボウ航海記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1477
レビュー : 135
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101131030

感想・レビュー・書評

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  • 水産漁業調査船の船医として日本からヨーロッパにかけて航行したときの体験をエッセイにした作品。
    高校生に読んで以来、17年ぶりに思い立って読破してみた。どんな内容か全く覚えていなかったので実質初めて読む感覚だったが、自虐的な読み口、どこまで本当でどこまで嘘かわからない内容がすごく新鮮でおもしろかった。17年間の間に私が訪問した場所も増えたことで内容がより入るようになったことも、おもしろさを感じた要因ではないか。1960年頃はまだ海外渡航が珍しい時代だったと思うが、そのなかで海外に対して好奇心を持ちつつ、謙虚な姿勢で過ごされてこられたことに驚く。海外に渡航するにあたり大切な姿勢は、今も昔も不変だと痛感した次第。
    文庫本で200ページ超、休日に気軽に読書するのにうってつけの一冊。

  • 北杜夫のユーモア溢れる航海記。めちゃくちゃ面白いなあ。

    こういう文章が書けるって言うのは図らずもこの人の知性や人間観察力を示していると思う。

  • 著者の時代がどんなものかよく分かる本でした。
    それにしても、昔の高校生は、大人びているなぁっと思いました。

  • 20180422
    北さんの船医としての旅行記。
    1950年代あたりの少し前の時代、レトロでノスタルジックさを感じる船旅であり、船内の話や寄港地での話を面白おかしく書いている。
    ユーモアさは群を抜いており、酒飲みの話、女性での失敗談など陽気さをここまで感じられる作品もなかなかない。
    海という旅に対してイメージがあまりなかったが、このような陽気なものが本来の姿かもしれない。海とは綺麗なもの・母なる大地であり、人と旅をする船旅というものは楽しさをいかに追求するかが真理なのかもしれない。



    旅に出る
    不測の事態に慣れる。現状維持では幸福がない

    船酔いと酒飲みは負の相関がある。海賊が酒飲みのイメージは一理ある

  • 40数年ぶりに読んだ。前回の記憶は全く残っていない。半世紀以上を経ても水々しく爽やかな読後感をもたらしてくれた。ただ思っていたよりは大人で真面目な内容であった。

  • 現実逃避には紀行文がいちばん。できれば、凡人とは目線がズレていて、しかもコミカルなのがいい。『どくとるマンボウ航海記』は、まさしくそんな条件を満たす絶好の一冊。

    「掘りだされて一年目のゴボウのごとく疲れ果てた…」(上陸がうれしくてついはしゃぎすぎたマンボウ先生)

    「もっとも安くもっとも面白い場所を古ギツネのごとく捜しだす…」(古参乗組員について)

    「海と空の中間の色彩で、ほそく一直線におどろくほど起伏なくつづいている」「それはいかにも涯がなく,窺いきれぬほど暗黒なものを蔵しているかのようだ…」(船上から目にしたアフリカ大陸の眺めについて)

    こんな独特の表現とともに、いまはもう二度とこの目で見ることはできない60年近くも前の世界が生き生きと立ち上がってくるのだから、なんとすてきなことだろう。

  • この当時、まだ海外旅行が今程気軽にできなかった時代に船でこれだけの場所を巡った作者の航海記がどのように受け止められたのか興味がある。博学者的にではなく、とても親しみ易い目線で書かれているところがまた受けた理由なのか。医者、虫大好き、と北杜夫という人物にとても興味が湧いた。
    旅行したい。

  • めちゃくちゃ面白い。金は盗られるし酒で失敗するし飯はまずいって状況が面白おかしいからたまらんね。それでいいんだ!なんて綺麗ごと抜かすつもりもさらさらなくて、本人はカンカンに怒ってるんだからそれもまた面白い。

  • 中学のころだったかにキオスクで購入。いかしたセレクトをしてくれていたキオスクに感謝。
    真面目な文章でこーんなに面白く書けるんだよーと教えてくれた本。
    世界は面白いことでみちている!と素直だった若い私は大興奮したのでした。
    リゾート旅行先など、気楽な脳味噌で読むと一番良さが分かる気がする。

  • こ、これは!50年前の本とは思えない。読んだことのない人は、電車の中でよむのはやめた方がいい。ああ、なんで今まで読まなかったんだろう。

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著者プロフィール

1927年東京都生まれ。54年、『幽霊』を自費出版。60年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化し、作家に転身。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞、64年、『楡家の人びと』で毎日出版文化賞を受賞。著書に『さびしい王様』『輝ける碧き空の下で』などがある。

「2018年 『どくとるマンボウ航海記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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