- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101131528
感想・レビュー・書評
-
詩人・斎藤茂吉の息子である北杜夫さんの『どくとるマンボウ』シリーズの一作。旧制高等学校〜大学(医学部)の青春時代を描いたもの。<br>蛮風の横溢した荒々しい高校時代は、ユニークな教師や仲間たちによって色どりを添えつつ、いきいきと回想されている。反面、デカルト、カント、ショーペンハウアー、そして青春時代の最大の信仰の対象ともなるトーマス・マンらの小説(哲学書)との出会いによって、知性や自我に目覚め、暗い瞑想の世界を知り、いつしか文筆によって身を立てることを決心する作者氏──。<br><br>
旧制高等学校のロマンがいっぱいつまってます。蛮カラは楽しい♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若いって!生きるって!一人って!こんな生活一人暮らしならみんな感じるんだと思うけどなぁ。
-
7/21
-
ノンフィクション?
-
精神科であり躁うつ病ってちょっと不思議な人なのでどんな少年時代なのかと思って読みました。。昔の学生はこーして遊んでいたのかと納得。
-
北杜夫の作品で最初に読んだのは、船乗りクプクプの冒険なのですが、その次に読んだのが確かこれでした。…本当に面白くってね!!旧制高校での寮生活、それから大学に行ってからの話など、どれも興味深かったです。現在学生である私にしてみれば、全く知りえない世界ですし、一種憧れに似た気持ちをも抱いてしまいます。
-
まんぼうまんぼう。
-
私の青春の書です。
筆者が旧制松本高校生活を懐古してつづったエッセイなのですが、時代は違っても、私の大学時代の空気ととってもよく似ていて、懐かしさがこみ上げてきます。 -
最高!自分もこんな高校生活を送りたい!
-
中學1年の時に讀んで、それ以來、舊制高校に憧れた。<BR>
弊衣破帽、バンカラな高校生。<BR>
デカルト、カント、ショーペンハウエルを讀み耽り、
バッキャローとどなり(挨拶し)、ストーム(嵐のごとき襲撃)をかける。<BR>
これぞ、私の理想の高校生の姿となつた。<BR>
<BR>
舞臺は舊制松本高校、現在の信州大學の教養部に相當する。<BR>
(まだ「教養部」制度は存在してゐるのだつけ?)<BR>
周圍は北アルプスの大自然で、終戰直後の「國破れて山河あり」そのままのシチュエーション。<BR>
<BR>
いつたい、この本を何囘讀んだことか。<BR>
文庫本だつたが、表紙が擦り切れてセロテープで修繕して讀んでゐた。<BR>
當時の本は手許にないが、懷かしくなつて、また購入してしまつた!<BR>
<BR>
といふわけで、20數年ぶりに再讀した。<BR>
<BR>
久しぶりに讀んで、私の青春時代が蘇へつた。<BR>
この本の影響で、高校時代は朴齒の下駄で學校に通つた。(休みの期間だけだが)<BR>
さう云へば、寮生活に憧れて、北大とか東北大を受驗しやうと思つたこともあつたなあ。<BR>
結局、寮生活はしなかつたが、京都では學生アパートで、アパートとの住人たちと寮生活をしてゐたやうなものだつた。<BR>
<BR>
この本の冒頭ちかくにでてくる言葉。<BR>
憧れを知るもののみ、<BR>
我が惱みを知らめ<BR>
これがゲーテのミニヨンの詩の一節だと教へてくれたのは、私の初戀の人だつたつけ・・・<BR>
<BR>
試驗の時に、手も足もでないときに、短歌を書いたり、駄文を書いたりしたのも、この本の影響だつた。<BR>
もちろん、それで通つた試驗はなかつたけれども・・・<BR>
<BR>
40歳を過ぎてから、この本を讀むと、自分の青春時代がまざまざと蘇へつてくる。<BR>
俺も年とつたよなあ・・・<BR>
<BR>
2003年7月17日讀了