マンボウ阪神狂時代 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2006年3月28日発売)
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本 ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784101131566

感想・レビュー・書評

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  • 東京生まれの著者が阪神ファンとなり、仕事に手付かずになるくらい阪神に狂いに狂いまくっているエッセイの寄せ集め。色々な雑誌等に寄稿した記事をまとめているので、自分の阪神狂へのきっかけなんかは何度も同じ内容のものが出てくる。あとは若干時代が古い。が、そこは軽く流して。
    「どくとるマンボウ航海記」等秀逸なエッセイで知られる著者なので書き口は巧妙で面白い。面白いのは書き方だけでない。外国人のふりをし通して巨人のキャンプへ偵察に行ったり、スランプの選手に対して精神科医の立場から論文並みの長い手紙をしたためたり。奇行もさることながら、ファンでありがちな選手の起用法だとか監督の采配について詳しく口を出す。ただ、野球に興味がない人は残念ながら楽しめないと思う。
    野球のファンは野球をやるんじゃなくて批評家になりたいんだ、というのはまさにその通りだと頷かざるを得ない。
    しっかしこの著者は様々な出版社から野球関係の順位予想だとか阪神関係の記事を要請されたりとか、医者なんだか作家なんだか本職がよくわからなくなるなぁ。

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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