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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784101132112
感想・レビュー・書評
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2016/4/27
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高校時代に読みましたが、とてもリアルに想像できて、読み応えがありました。おかしくもあり、哀しくもあり・・・いろんな心情が交錯します。
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どれも、さらりと描かれているようで、人間心理の暗い深淵を覗かせる佳作ばかり。
短篇ならではの読み頃手頃なおはなしばかり。どれも、読まずに済ませても何ら損はないが、読んでも損はなし。
ただし、中頃の一篇「なま酔い」には唸らされた。
後記にも似たような意味合いの一言があったが、
所詮他人事でしかない悲惨絵巻は、見せ物と同じで真には人のこころを打たない。
これほど暖かく、これほど優しく、これほど凄惨で、これほど悲しい戦争の、ピカの物語を読んだのは初めての事だった。
女流にしか書けず、しかし女流にありがちな、筋や運びの感情的な乱れの一切無い、美しく完璧な「物語」。
広島人なら必読ものと言ってしまいたい。誇りを持って。
有吉佐和子の、常にそうあろうと努力を怠らぬ誇り高い客観性と、人間観察の深さを思い知る一冊。
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有吉佐和子の作品





