三婆

  • 新潮社 (1977年12月1日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784101132112

感想・レビュー・書評

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  • 2016/4/27

  • 1

  • 高校時代に読みましたが、とてもリアルに想像できて、読み応えがありました。おかしくもあり、哀しくもあり・・・いろんな心情が交錯します。

  • どれも、さらりと描かれているようで、人間心理の暗い深淵を覗かせる佳作ばかり。
    短篇ならではの読み頃手頃なおはなしばかり。どれも、読まずに済ませても何ら損はないが、読んでも損はなし。
    ただし、中頃の一篇「なま酔い」には唸らされた。

    後記にも似たような意味合いの一言があったが、
    所詮他人事でしかない悲惨絵巻は、見せ物と同じで真には人のこころを打たない。
    これほど暖かく、これほど優しく、これほど凄惨で、これほど悲しい戦争の、ピカの物語を読んだのは初めての事だった。
    女流にしか書けず、しかし女流にありがちな、筋や運びの感情的な乱れの一切無い、美しく完璧な「物語」。
    広島人なら必読ものと言ってしまいたい。誇りを持って。

    有吉佐和子の、常にそうあろうと努力を怠らぬ誇り高い客観性と、人間観察の深さを思い知る一冊。

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著者プロフィール

有吉 佐和子(ありよし・さわこ):1931年、和歌山市生まれ。作家。東京女子大学短期大学部英語科卒。1956年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』『和宮様御留』など話題作を発表し続けた昭和を代表するベストセラー作家。1984年没。

「2025年 『有吉佐和子ベスト・エッセイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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