- Amazon.co.jp ・本 (624ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101132129
感想・レビュー・書評
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高校の現代社会の授業で紹介されて読んだ本。
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「小説家の直感と広汎・周到な調査によって自然と生命の危機を訴え、多くの読者を震駭させた問題の作品」。(裏表紙の紹介文より)
1974(昭和49)〜1975(昭和50)年に朝日新聞朝刊に連載された小説をまとめたもの。小説としては構成がかなり歪で、個人的には科学的ノンフィクションに近いエッセイだと理解している。作者は全体構成を考えず、短期的な計画だけで書き進めたのではなかろうか。そう思えるほど話題がとりとめなく移り変わっていく。しかし、内容はどれも興味深い。
当時に比べると21世紀の現在では日本の社会で環境汚染や公害について騒がれることは少なくなったように思う。しかし、何十年も前の汚染は現在にも確実に影響を及ぼしている。本書のデータは古いので、その後どうなったのか調べてみたい。
学んだ点:
・日本の政府(厚生省など)が定める基準値や方針は正しいとは限らない。自分の健康は自分で守らなければならない。
・日本古来の小規模な有機農業は本来コストがかからないもの。
・家庭で使う中性洗剤、合成洗剤、界面活性剤などは人体にも自然環境にも有害。昔ながらの粉石けんは、汚れもよく落ちるしコストも安い上に安全。 -
2019/06/11
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食品添加物など、個別ではそこまでの被害がないとして使われる物質が複合的に恐ろしい汚染を引き起こすということを伝えている本。ミレニアム世代以降はたしかに恵まれた環境で育ったかもしれないが、こういう食べ物で育ったため長生きしないかもなとすら思う…
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1974年から1975年,朝日新聞連載小説.農薬,添加物などの化学物質の複合汚染の危機を世に知らしめた本.
告発の書といった雰囲気ではなく,非常にうまい語り口なので,するする読んでしまう.
でも社会的な問題に関心の薄い私にはなにも残るものがない.
申し訳ない. -
小説というよりは、ドキュメンタリーに近い。
高度成長期の日本では、環境破壊がすすみ、深刻な問題となっていた。
この作品が注目されたおかげで、各自治体を含めた国の黄河への取り組みが行なわれるようになったそう。
分厚い本ではあるが環境問題に関心のある方にはおすすめ。