役員室午後三時 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.63
  • (10)
  • (21)
  • (27)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 193
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133027

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 2016/2/10
    ある大手紡績企業の、独裁社長とキレ者若手社員を中心とした、社長・役員の座をめぐるどろどろした戦いの物語。
    これほどまでに裏で手を回すものなのかと驚いた。

    「サラリーマンの勝負時は、上役から質問された時、いつでも明確な答えが出せるよう常日頃勉強しておくこと」

  • 人情派の自負と「永年の経験の勘」が口癖のワンマン社長に対し、「経営者は何より数字に対し忠実であらねばならない」と主張する取締役。時代に即した経営者像を描く。モデルは昭和50年前のカネボウらしいが、その20年後の粉飾決算事件を暗示していたかのような錯覚を覚えた。

  • 完全なる追い落とし・・・

    ワンマン社長が転落するまでを描いているが、
    よりによって、という相手にしてやられる。

    それにしても、ワンマン社長のキャラクターが、
    頁を繰るにつれて、狭窄的になってゆくのは見事。

  • カネボウが紡績会社からの多角化を進める段階での社長交代劇。

  • 大企業の社長の苦悩、孤独、焦慮、葛藤。
    そして、王者の風格、余裕。
    派閥抗争。
    若手の追い上げ。
    目まぐるしくかわる形勢。
    スリリングかつ、アグレッシブ。
    本格的経済小説。

  • 経済小説の開拓者、城山三郎。
    初めて一冊手にとって読んてみたんだが、
    非常に刺激的で面白かった。
    家族経営を標榜し、
    実際に功績を残し、名経営者だった社長が、
    晩年、独裁的なワンマン経営に走り、
    落ちぶれていく模様と、
    その社長の優秀な腹心でありながら、
    最終的には社長を追い落とし、
    自らが社長になる男の物語。
    この社長を追い落とす中堅社員の仕事っぷりがすごい。仕事のため、ホテル暮らしをする社長に仕えるため、わざわざ同じホテルに暮らし、
    昼夜問わず呼ばれたらすぐに駆けつける体制をとる。土日の休みもなく仕事に捧げるその姿は、
    一世代前では、サラリーマンの鏡だったんだろう。
    今でもこんな人たちいるんだろうか。
    決して真似したくはない
    会社内のドロドロした政治の世界は今も昔も一緒なんだろう。
    サラリーマン稼業を長年やってるとようやく見えてくる世界だけど、
    こういう本があるとリアリティをもって想像できてしまう。
    個人的にはもっと若いときに読んでおくと人生いろいろ考えたかもな。
    毒されると言った方がよいかもだが。
    社長を追い落とす腹心社員は、良いことも言っている。

    サラリ ーマンの勝負どきは 、上役から質問を出されたとき 、いつでも明確な答えが出せるよう 、常日頃 、勉強しておくこと 。その上で 、 「おまえ 、やれ 」といわれたら 、捨て身になってやり抜くことだと思う 。

    確かにこれは出世の近道なのは間違いない。

    後で知ったんだが、
    ストーリーは今は亡きとなった、
    カネボウをモデルにしたストーリーらしい。
    この会社も数十年後には、時代の流れにより、
    粉飾会計とともに整理解散することになるのは感慨深い。

  • 城山作品にはずれなし。
    とりあえずワンマンはだめ。

    「変革するため変革!」

  • 経済小説。
    社会人になってようやく面白さがわかるように。。
    一生関係ない世界だろうし、関係したいとも思わない世界だけど、面白い。

  • もう少し静かな物語かと思っていたが、展開が多いところが面白い。ザ・日本企業、ザ・日本のサラリーマン根性と言った感じだ。

  • カネボウのどたばた状況がコンパクトにまとまっていてる。

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

城山三郎(しろやま さぶろう)
1927年8月18日 - 2007年3月22日
愛知県名古屋市中区生まれ。大日本帝国海軍に志願して入隊し、特攻隊の部隊に配属されたが、訓練中に終戦となった。東京産業大学(一橋大学の前身)を卒業後に1963年までは大学講師を務めながら作家活動を続けていた。経済小説を一ジャンルに格上げした先駆者のひとり。伝記小説、歴史小説も多い。
1957年に『輸出』で第4回文學界新人賞、1959年『総会屋錦城』で第40回直木賞、同年『落日燃ゆ』で吉川英治文学賞と毎日出版文化賞、1996年『もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界』で第44回菊池寛賞をそれぞれ受賞。2002年に朝日賞を授与される。
代表作としては上記作品に加え、二度テレビドラマ化された『官僚たちの夏』、妻との想い出を描いた遺稿のエッセイ『そうか、もう君はいないのか』、よくタイトルが人物評としても用いられる、『粗にして野だが卑ではない』が挙げられる。

役員室午後三時 (新潮文庫)のその他の作品

役員室午後三時の詳細を見る 単行本 役員室午後三時 城山三郎
役員室午後三時 Kindle版 役員室午後三時 城山三郎

城山三郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印

役員室午後三時 (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする