雄気堂々(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133034

作品紹介・あらすじ

近代日本最大の経済人渋沢栄一のダイナミックな人間形成の劇を、幕末維新の激動の中に描く雄大な伝記文学。武州血洗島の一農夫に生れた栄一は、尊王攘夷の運動に身を投じて異人居留地の横浜焼打ちを企てるが、中止に終った後、思いがけない機縁から、打倒の相手であった一橋家につかえ、一橋慶喜の弟の随員としてフランスに行き、その地で大政奉還を迎えることになる。

感想・レビュー・書評

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  • 2024年!新一万円札の顔になる渋沢栄一!
    500以上の会社設立に関わった、近代日本経済に多大な影響を与えた人です。
    劇的な人生で、只々「めちゃくちゃすごい人だな」と思いました。

    大きく変化している現代は、渋沢栄一が生きた時代と似ており、参考になることがあると思います❕

    ぜひぜひ読んでみてください

  • 渋沢栄一についての伝記文学だか、妻の千代や母のゑいといった女性目線でも描かれており、興味深い一冊だった。
    幼い子どもがいても仕事に奔走する夫、それを陰ながら見守る妻の姿が江戸時代の女性らしいと感じた。(妾が多かったらしいので、現代からみると尊敬できる夫の姿ではないが‥)

    栄一の信念である「成功は社会のおかげ。成功者は社会に恩返しすべきだ。(社会事業に寄付)」は、ゑい(栄一の母)の慈悲深い性格が影響しているのだと知れた。

    渋沢栄一が20代の若い頃から、責任ある仕事に携わっていたことに驚くばかり。

    ・1858年 結婚(栄一19歳、千代18歳)
    ・1864年 一橋慶喜に仕える(24歳)
    ・1866年 慶喜が征夷大将軍、
          栄一は幕臣に(26歳)
    ・1867年  フランス出立(27歳)
    →留学中、大政奉還。
    →留学を続けるため、
      祖国からの送金を倹約して積立、
      国債や鉄道債に投資。
    ・1869年 静岡で商法会所を設立(29歳)
     →6年ぶりに妻子と暮らす。
     →租税正の辞令で東京へ。

  • 物語としては面白く読みやすい。ただ、渋沢栄一の生き方には、どうも心からワクワクできない。幕末を生きた人物としては、命がけで国を変えることに奔走した志士たちと比べると落ちる。世渡り上手で器用で頭が良く運も良かった人という印象。下巻に期待。

  • 「雄気堂々(上)」城山三郎著、新潮文庫、1976.05.30
    348p ¥320 C0193 (2021.02.04読了)(2021.01.24借入)(1981.11.10/12刷)
    2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』の主人公は、渋沢栄一ということです。
    関連する本を読んでみようと図書館の蔵書検索で「渋沢栄一」をキーにして検索してみたら検索結果として表示された本の中にこの本がありました。題名から渋沢栄一を連想することはできなかったので、ちょっとびっくりしました。
    城山三郎さんの本は既に何冊か読んで気に入っているので、まずはこの本から始めることにしました。
    読んでゆくと「建白魔」という言葉が何度も出てきます。渋沢栄一は、「建白魔」だったのですね。今でいうと、起業家精神に通じるのだと思います。実際に多くの起業を行っています。
    上巻は、渋沢栄一と尾高千代の祝言から始まって、明治新政府になり、栄一が大隈重信に呼び出されて、新政府への出仕を決心するところまでが述べられています。年齢でいうと19歳から30歳までです。
    ◆渋沢栄一- 小学館 大辞泉
    [1840~1931]実業家。埼玉の生まれ。一橋家に仕えて幕臣となり、パリ万国博覧会幕府使節団に加わって渡欧。維新後、大蔵省官吏を経て第一国立銀行を設立。各種の会社の設立に参画し、実業界の指導的役割を果たした。

    【目次】(なし)
    序曲 流産祝
    祝言
    四角四面
    紙一重
    父と子
    横浜焼打ち
    逃げる
    凶報
    変節
    不発の罪
    二人の英雄
    心残りの事
    仕事をつくる
    一転また一転
    別天地
    脱走の勇者
    宝台院の夕暮れ
    若き神々たち

    ◆登場人物
    渋沢栄一
    尾高千代 栄一の妻
    尾高新五郎 千代の兄、栄一の師
    渋沢市郎右衛門 栄一の父、藍葉農家
    渋沢えい 栄一の母
    尾高長七郎 千代の兄、志士
    尾高平九郎 千代の弟
    尾高やえ 千代の母
    渋沢宗助 渋沢本家
    喜作
    真田範之助 水戸浪士、町道場主
    小腰平助 元水戸藩士
    平岡円四郎 一橋家用人
    新門辰五郎  町火消

    ●近代日本の礎石(5頁)
    設立し関係した企業五百、同じく関係した公共・社会事業六百といわれ、近代日本の無数の礎石を築いた人といえる。
    ●社会への恩返し(8頁)
    成功は社会のおかげ。成功者は社会に恩返しすべきだというのが、渋沢のそぼくだが強い信念でもあった。社会事業などには必ず応分の寄付をするとともに、世の成功者たちに呼びかけて寄付させるのも、渋沢が三十代からはじめて一生を貫いた仕事であった。
    ●論語好き(14頁)
    渋沢は生涯、論語を愛し、論語の文献を集め、講読会を開き、儒教倫理を説いた。ただし、論語には、女性に対する戒めはない。
    ●横浜焼打ち計画(94頁)
    同勢約七十人で、まず、そこ(血洗島村?)から八里の高崎城を襲撃した後、鎌倉街道を急進して横浜にいたり、外人居留地の四方八方に火を放って、外国人を手当たりしだいに斬殺そうというものである。

    ☆城山三郎さんの本(既読)
    「辛酸」城山三郎著、中公文庫、1976.01.10
    「黄金の日日」城山三郎著、新潮社、1978.01.05
    「硫黄島に死す」城山三郎著、新潮文庫、1984.07.25
    「落日燃ゆ」城山三郎著、新潮文庫、1986.11.25
    「静かなタフネス10人の人生」城山三郎著、文春文庫、1990.06.10
    「彼も人の子ナポレオン」城山三郎著、講談社文庫、1999.03.15
    「指揮官たちの特攻」城山三郎著、新潮社、2001.08.05
    「そうか、もう君はいないのか」城山三郎著、新潮社、2008.01.25
    「どうせ、あちらへは手ぶらで行く」城山三郎著、新潮社、2009.01.25
    (2021年2月7日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    近代日本最大の経済人渋沢栄一のダイナミックな人間形成の劇を、幕末維新の激動の中に描く雄大な伝記文学。武州血洗島の一農夫に生れた栄一は、尊王攘夷の運動に身を投じて異人居留地の横浜焼打ちを企てるが、中止に終った後、思いがけない機縁から、打倒の相手であった一橋家につかえ、一橋慶喜の弟の随員としてフランスに行き、その地で大政奉還を迎えることになる。

  • 若き日の渋沢栄一の熱い情熱がひしひしと伝わってきます。

  • 幕末と明治維新と言う激動の時代において、論語と算盤で現代の日本に財を成した人物物語。

  • 「日本資本主義の父」とも称される渋沢栄一の伝記的小説。しかし、ただの伝記的小説ではなく、良質の幕末・明治維新を巡る青春群像劇であり、著者が「あとがき」で述べているように「ひとつの人格形成の物語であると同時に、国家形成、時代形成の物語である。あるいは、組織形成の物語ともいえる。」
    そもそも一農夫であった渋沢栄一が、過激な志士、徳川慶喜の家臣、幕臣、大蔵官僚、実業家へと転々とする人生を送っていたことを、本書を読んで初めて知ったが、その波乱万丈の人生自体が面白い。そして、著者の読ませる文章がそれを引き立たせている。
    また、いずれの脇役もなかなか魅力的で、時々脱線しながらも、様々な登場人物を深掘りする描写も悪くない。
    そして、本書で紹介されている、渋沢栄一の「精神だけではだめ、実が伴わねばうそだ」という考えや「やりがいのあるたしかな仕事がなければ、自分でつくり出せばよい」という姿勢などについては、生き方として参考にしたいと思った。
    上巻の最後で出てくる、渋沢栄一が大隈重信から「八百万の神々の一柱」として大蔵省への出仕を説得され、渋沢栄一もそれに感化されるというエピソードが、一番心に残った。

  • 日本経済の礎を築いた渋沢栄一を、経済小説の分野を確立した城山三郎が描いた作品。

    農夫から攘夷の志士となり、幕臣、新政府の官僚を経て日銀の総裁となる。日本の資本主義の父とも言える人。

    一筋縄ではいかない時代をその才覚で生き抜き、自身の富を築くよりも国の繁栄を願うその姿は奇跡のように思える。
    今の時代にこんな才覚を持った人がいるのだろうか?

    なにかしらの仕事に携わる社会人、男性女性問わず読んで欲しい。
    読み終えたとき、視野がひらけたような感覚を感じると思う。

  •  渋沢栄一の伝記。
     上巻には、攘夷青年だった若いころから紆余曲折を経て一橋家(徳川慶喜)に仕え、留学中に幕府瓦解を迎えるまでが描かれている。
     その時々の応じて柔軟に考えを変え、「変節漢」と罵られながらも、時代に適応してゆき栄一。「建白魔」であり、常に「自ら仕事を作り出す」事を考えている栄一。
     読むことでやる気が沸く一冊。

  • 渋沢栄一の物語、上巻。フランス留学から帰国して、大隈重信の命令で明治新政府に仕えることになるところまでが書かれている。

    著者の城山三郎さんの文が上手いのですいすい読めました。今、大河もやっているがこの小説も参考にしたのかな?という部分が多かったです。下巻を図書館に予約中なので、読むのが楽しみ。

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著者プロフィール

1927年、名古屋市生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。57年『輸出』で文學界新人賞、59年『総会屋錦城』で直木賞を受賞。日本における経済小説の先駆者といわれる。『落日燃ゆ』『官僚たちの夏』『小説日本銀行』など著書多数。2007年永眠。

「2021年 『辛酸 田中正造と足尾鉱毒事件 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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