雄気堂々 (下) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101133041

感想・レビュー・書評

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  • 2014/03/12

  • 渋沢栄一の半生を描いた本。
    下巻は明治維新以降の話だった。

    慶喜に仕えていた栄一が才能を買われ官僚の仲間入りをし、自分の地位を守るために人を殺したり争いをしている周りに嫌気がさし、民間人として銀行業を始めることになった。
    どんな状況でも柔軟に対応しながらも、世の中のために働く信念は曲げず貫いていた。
    確立された地位を築いてからも分け隔てなく人々の意見を聞き、みんなが納得するところへ話を落ちつかせる仲介役ばかりになっていた。

    私利私欲のためでなく、世のためにと思うからこそ行える数々の偉業に見習うべきことがたくさんあった。

  • ●2018/5/1
    再読。
    なんだろう?
    城山にしてはおもしろくない。
    両渋沢のキャラクターは好きだわ。

  • 「日本資本主義の父」ともいわれる渋沢栄一にスポットを当てた小説。
    今の埼玉県の豪農の家に生まれた渋沢栄一は、幕末の激動の世の中で農家から幕臣、そして海外留学と若かりしころを過ごす。当初は時勢のままに攘夷だった人物が、知らなかった世界に見を置くうちに志の熱さを変えなまま柔軟に方向性を買えていくのは面白い。
    憎しみや利己、そういった感情論とは距離を起いて世の中を俯瞰する姿勢が、結果的に実学の世界で後世に名を残す結果に繋がったのだろうな。世の中に渋沢の名がつく財閥は耳にしないが、渋沢栄一に由来するプログラムは耳にする(どこかの大学とか。。。)
    誤解を恐れずにいうと、熱い志を持ちつつ激動の世の中をいかに乗り越えていくかを描いた物語。

  • 全然知らない人物やったけど、凄い人やったんやな。

  • 「八百万の神々の集い」
    これは幕末や維新の時代だけでなく
    また国政や実業会だけにあるものではありません。
    今置かれた時代や与えられた仕事の中でもたぎる熱い思いを持つものが集まればそこには「八百万の神々の集い」が生まれるものと思います。
    まだまだ柱の1つになるには実力不足ですが精進していこうと思います。

  • ⭕️大蔵省時代の大久保利通、西郷隆盛、木戸孝允といった人間関係、政治的立ち位置がよく分かり勉強になる。
    ⭕️これを踏まえ、渋沢栄一が大蔵省で振舞っていたか、明治初期の国家の建設時に財政事情と需要をどう議論していたか、軍備、教育、司法という膨大な予算要求とどう対峙していたのかが、勉強になる。
    ⭕️後半は、第一国立銀行の設立から商工会、三菱海運との戦いなど民業の観点から渋沢栄一が描かれている。
    ⭕️特に印象に残ったのは、渋沢が英国のジャンドから設立間もない第一国立銀行の監査を受けたとき同行を「病人」ではなく「こども」といいきったこと。つまり、監査人と一緒に銀行を育てるという気風をうみ、そこから銀行を発展させたこと。ささいなひとつの判断が日本の産業の発展に左右される中で渋沢は本当に卓越した判断をしていたのだと思う。

  • 一人の農夫の視点から始まる、多くの事業を手がけた渋沢栄一の生涯の本。
    幕末から明治まで「あぁ、こんな時代であったか」を感じることのできる小説です。
    それにしても金をやる(寄附)ならきちんと成果を出す、という考えは本当にそのとおり。

  • 下巻は経済小説の面白み。
    外国人との経済対決や三菱との競争、明治新政府の政争に経済も翻弄される様など、分かりやすく簡潔に書かれ、引き込まれる内容だった。

  • 渋沢栄一の人物や、関わる歴史の偉人の一面が知れてかなり面白く、読み終わるのが残念でした。

    大久保利通、江藤新平、大隈重信などの政治家。
    一方、商人では三井家や、海運から政治力をつかって勢力を持った岩崎弥太郎などについて、これまでと違った切り口を知れたのが面白かった。

    歴史は常に勝者が紡ぐ。
    しつこいけど、戦後時間もたったことだし、江戸末期から明治の歴史について、何を後世に伝えるか、日本人の手で選び、正しく伝える教育がなされればいいなと思いました。

    渋沢栄一のようなリーダーには憧れます。

    March, 2014

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著者プロフィール

城山三郎(しろやま さぶろう)
1927年8月18日 - 2007年3月22日
愛知県名古屋市中区生まれ。大日本帝国海軍に志願して入隊し、特攻隊の部隊に配属されたが、訓練中に終戦となった。東京産業大学(一橋大学の前身)を卒業後に1963年までは大学講師を務めながら作家活動を続けていた。経済小説を一ジャンルに格上げした先駆者のひとり。伝記小説、歴史小説も多い。
1957年に『輸出』で第4回文學界新人賞、1959年『総会屋錦城』で第40回直木賞、同年『落日燃ゆ』で吉川英治文学賞と毎日出版文化賞、1996年『もう、きみには頼まない 石坂泰三の世界』で第44回菊池寛賞をそれぞれ受賞。2002年に朝日賞を授与される。
代表作としては上記作品に加え、二度テレビドラマ化された『官僚たちの夏』、妻との想い出を描いた遺稿のエッセイ『そうか、もう君はいないのか』、よくタイトルが人物評としても用いられる、『粗にして野だが卑ではない』が挙げられる。

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