赤ひげ診療譚 (新潮文庫 や-2-6)

  • 新潮社 (1985年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (321ページ) / ISBN・EAN: 9784101134062

みんなの感想まとめ

人情味あふれる物語が描かれた作品で、時代小説の魅力を存分に味わえます。主人公の赤ひげ先生と見習い医保本の関係は、深い絆と成長を感じさせ、読者を引き込む要素となっています。映像化作品のイメージとは異なる...

感想・レビュー・書評

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  • なんと2024年500冊目の読了でございます
    突如目覚めた長期受刑囚か!というね
    そして500冊目に周五郎(うまい)

    500冊読んだことも我ながら凄いと思いますがなにより500もレビューを書いたことが凄いです
    ちょっとした文豪ですわ最早
    まぁかなりテキトーに書いてるんで出来るんですけどね

    はい、『赤ひげ』です

    いやーなんか思ってたのと違った
    映像化作品のイメージが強過ぎたんやね
    なんかずっと違和感につきまとわれて大変だった
    お前ちょっと邪魔って途中何回か言って聞かせたんだけど最後まで居座るもんだから純粋に楽しめなかったです

    でも、これぞ時代小説!って思ったな
    時代小説の定型を作った人なんだろうな〜とは思ったね

    • ひまわりめろんさん
      くるまとか今年めっちゃ忙しかったはずなのにきっちり二本仕上げてきた令和ロマン連覇は当然の結果やね

      バッテリィズは惜しかった
      二本目かなり緊...
      くるまとか今年めっちゃ忙しかったはずなのにきっちり二本仕上げてきた令和ロマン連覇は当然の結果やね

      バッテリィズは惜しかった
      二本目かなり緊張を感じたんで、もっともっと場数踏めばあるいは

      個人的には真空ジェシカ好きなんだけど、優勝は見えないかな〜
      2024/12/23
    • aoi-soraさん
      年間500レビューおめでとうございます!!
      あと一週間あるから、まだ増えるんでしょうね
      ✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧
      ひまさんって本当...
      年間500レビューおめでとうございます!!
      あと一週間あるから、まだ増えるんでしょうね
      ✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧
      ひまさんって本当は5人いるの?(笑)
      2024/12/24
    • ひまわりめろんさん
      アオイさん

      わいが5人もいたら奥さんが発狂すると思うw
      怒髪天をリアルに見学できます
      アオイさん

      わいが5人もいたら奥さんが発狂すると思うw
      怒髪天をリアルに見学できます
      2024/12/24
  • 大長編「樅ノ木は残った」しか読んでなかったので、有名な「赤ひげ」を読んでみた。
    赤ひげ先生と見習い医保本登の関係がよい。

  • 「さぶ」に続いて、青空文庫での山本周五郎作品。
    「さぶ」と同じように、人情味あふれる話で、時代を超えて、正しく生きることを教えてもらいました。
    しかも主人公は作品名の「赤ひげ」ではないところも「さぶ」と同様でした。
    またいつか著者の作品を読みたいと思います。

  • 医療問題以前に、人間の心や貧困の改革がなければ、その問題は解決しない。そう思った。
    所詮、人間の生命力次第で医療はなんの力もない(そんな感じだったかな)という言葉は正しいと思ったが、同時に、死にゆく病というのは生命力ではどうしようも出来ないとも思った。

  • 2018年9月17日、読み始め。
    「狂女の話」を読んだ。(50頁迄)
    NHKの土曜時代ドラマで放映されているので、少々興味を持った。この土曜時代ドラマは、全8回なので、おそらく、原作の8作が、一作ずつ放映されるのだろう。

    赤ひげは、かつて読んだような気がするが、多分、途中までしか読んでいないと思う。そして、今回も途中まで読んで、終わり。

  • 奇しくも久々に映画館にて黒澤作品を堪能した日に読了。本作を手にした理由はもちろん1965年発表の本作を元にした黒澤版を観たことから。

    たどってみると昨年初夏に楽しんだ溝口映画祭がきっかけとなり永く休眠させていたNetflixを再稼働させた頃に出会ったことになっている。その後黒澤の遺稿を元にした「雨あがる」(2000) にても同じ著者の名前が出てきたため晴れて「読まねばリスト」にランクインし、間に「寝ぼけ署長」もはさみつつ、満を持してのご登場と相成った次第。

    やはりよい。

    映画を見てしまっているので知っている筋を追いかけながらの堪能となるわけであるが、感銘を受けた「おとよ」にまつわる話が意外と薄かったので驚いていたところ、後半は黒澤によるドストエフスキー作品を着想とした脚本を取り入れているという記述を見かけ納得がいった。結果として映画版は二人の子役の大活躍も手伝って公開後に原作者の方から「原作よりもいい」との評価を受けたとのこと。微笑ましい話である。

    あぁ、また観たくなった。

  • 徳川幕府の施療院 「小石川養生所」の〝赤ひげ〟こと新出去定(ニイデキョジョウ)に反抗心を抱く、長崎遊学から江戸に戻った見習医員・保本登(ヤスモト ノボル)が、身分格差と貧困に喘ぐ最下層の男女に触れ合う〝赤ひげ〟の強靭な精神力で説得する姿を見て学び、成長していく8篇の連作小説です。 やがて〝赤ひげ〟を師と仰ぎ「小石川養生所」に骨を埋める決心をするまでの、魂のふれあいにこころ揺さぶられる山本周五郎の代表作です。

  • 山本周五郎、円熟の娯楽作。ミステリー仕立ての各編も読ませるが、通して読むと保本登の成長譚としても楽しめる。赤ひげが随所に見せる医術観は、異常とも言える領域に到達しつつある現代医学に警鐘を鳴らしているようだ。

  • 1964年発売
    時代物だからではなく
    少しも古くささを感じない。
    それどころか
    出てくる人々の人也が
    今現在でも通じる
    常識と情を持ち合わせており
    少しの違和感も無い。

    ページ的には少しも多くない本なのに
    一人の若い医師がしっかりと
    成長していく様が生き生きと書かれており、
    鬼籍に入ってもなお
    名の残る作家の表現力は
    素晴らしいと改めて感動した。

  • 赤ひげのもとで働くことになった傷心の青年医師。彼のひねくれた心が次第にほぐれていく様子が面白い。患者の話をひたすら聞いて、赤ひげ先生の思いを聞いて、医者の仕事は聞くことが大事なんだな。

    赤ひげ先生は、罪はその人自身ではなくつきつめれば貧困のせいだという。
    だけど、最後に登も言っていたが、どんな環境にいたって人間として立派な人もいれば、裕福でも最悪な人柄の人もいる。

    最後の2人のやりとりがまたいい。これからも2人言い合いながら診療を続けていくんだろうな、もっと読みたいなと思った。

  • これは間違いなく名作だ・・・!
    読み終えた即座にそう思いました。

    幕府管轄の小石川養生所。
    そこには腕利きの老医師、新出去定がいた。
    特徴的な髭の様子から「赤髭」というあだ名の去定。
    そこに新しく赴任されてきたのが物語の主人公、保本登。
    長崎で蘭学を学び、エリート医師の卵である登はいずれ幕府の御番医になるつもりであり、小石川養生所に勤務する事を不服に思う。
    患者は治療費も払えないような貧乏人ばかりで、勤務は激務。
    最初、登は赤髭に反発し、長崎で学んだ蘭学の知識もこんな所で使うのはもったいないと出し惜しみする。
    そんな登が養生所で働く1年の内に、労を惜しまず貧しい人々を治療する赤髭の姿、その考え方に触れ、徐々に変わっていき、人間的に成長する姿を描いた作品。

    これ、読む前に予想していたのと違う事が多々ありました。
    まず、主人公が赤髭こと新出去定じゃないこと。
    さらに、彼の個人医院かと思いきや、幕府管轄の養生所で、赤髭と主人公の他にもたくさんの医師がいること。
    小さい事で言えば、主人公の名前が意外にも現代風なこと。
    そして、ただ医療行為を通して医師と患者の心のふれあいを描いたといった感動作でなく、結構人間の汚い部分やドロドロした人間模様を描いた作であること。

    赤髭も正にそういう人で、魅力的な大人物ではあるけど、聖人じゃなく絵に描いたような人格者じゃない。
    一点の曇りもないような人物ではなく、腹が立てばそれを表面に出すし、幕府の悪口だって言う。
    でもそういう自分をちゃんと分かっている。
    私はこういう人こそ、本当に魅力的な大人だと思う。

    この話に出てくる患者たちは過去につらい経験をしていたり、様々に複雑な事情を抱えている人ばかり。
    最初の話「狂女の話」の色情狂とされる女性は、富豪の娘でありながら、幼い頃手代に悪戯をされ、その後も別の男に体をもて遊ばれ、精神に異常をきたしたという過去がある。
    「駈込み訴え」では、実の母親にその情夫と無理やり結婚させられた女性が出てきて、自分の夫の悪事をお上に訴え、反対に罪に問われてしまう。
    「むじな長屋」では、訳あって愛しくてたまらない妻を刺し殺した男の話。
    「三度目の正直」は、女に言い寄られるのが当たり前になり、一度はその女と結婚をしようと思うも、向こうに惚れられると及び腰になり女から逃げる男の話。
    「氷の下の芽」では、人でなしの両親に売られないように、長年白痴のふりをしてきた妊娠した女性が出てくる。
    どの話も人間の業というものを感じ、人間とはつくづく弱いものだ、そして強いものだと感じる。
    そんな人間たちを見つめる赤髭の眼差しがいかにも人間的で、深い情を感じる。
    きれい事だけでない壮絶な人間模様をしっかりと描いた作です。

  • 久しぶり(多分約20年ぶり?)に読み返した、やはり良作。
    改めて感じたのは山本周五郎は単なる人情もの作家ではないということ。
    人間の暗い面を徹底的に見つめ、それを見事にストーリーに昇華させている。
    単なるストーリーテラーではないところにこの作家の真骨頂があると思われる。

  • 1964年初版。以前読んだのはたぶん30年以上前。貧しい民に尽くす赤髭先生の物語という印象しか記憶になかったが、むしろ、栄達を望む若き医員の目から見た出来事や赤髭像。記憶とはいい加減なものなのか、その当時の読解力なのか。しかも、連作短編の多くの事件や患者はサイキックトラウマ・・・。
    周五郎が権力を嫌い、常に貧しい世界に生きる人間の真相を見つめる作家と言われている原点のような作品だからこそ、既に80版を超えているのだろう。

    御番医・栄達を望み長崎遊学から戻り小石川養生所勤務となる医員。そこには最下層の貧民に尽くす「赤髭」が。彼に反抗しながらも、権力・政治の愚かさに憤り民の側に立つ医療を貫く赤髭の強靭な精神に惹かれていく。
    「われわれがまずやらなければならないことは、貧困と無知に対するたたかいだ、貧困と無知とに勝ってゆくことで、医術の不足を補うほかはない。」
    やはり名作。

  • 短編集というか、連作ですね。
    山本周五郎作品はずっと読もうと思っていたのですが、なぜか読んでおらずようやく読破しました。
    最近ありがちなほのぼの人情系ではなく、人間の二面性をしっかり描いた骨太な作品でした。
    厳しい現実を目の当たりにしながら成長してゆく主人公や、陰が見え隠れする赤ひげ先生が、好感触でした。

  • 赤ひげの、「どんなに罪深い人間も、人間が悪いのではない。罪を犯す環境や貧しさが悪いのだ」と自分に言い聞かせる姿が人間くさくていい。けっして悟った人間ではなく、悩みながら理想を追い求めて全力で闘う赤ひげに心を打たれる。

  • 山本周五郎びいきの親父の本。初めて読んだけど面白かった。医療モノと思いきや人間ドラマがつまってます。キャラクターが魅力があって心理描写が細かい。先の展開がどうなるかわからなくて面白く読めます。あとひとつひとつの話が独立してるので読みやすいです。また実家から勝手に借りてこようw

  •  同著者の「ねぼけ署長」とともに、学生の頃から愛読した。これまで何回読んだか分からない。
     不本意ながら小石川療養所に勤めることになった長崎帰りの若い新米医者が「赤ひげ」先生こと、新出去定(にいできょじょう)の医師としての態度に触れ、やがて療養所に尽くそうとなるまでを描く。
     抑えた筆致ながら、新出去定の口を借りてのヒューマニズム、おそらく著者の信条なのでもあろう、弱者や悪者、貧しい者は其れ自身の罪ではない、社会全体の罪であるといった主張が語られ、読む度に静かな感動を得る。なお、同様の考えは、上記の「ねぼけ署長」でも、様々な事件の解決とともに語られている。
     また、本書を原作とした黒澤映画「赤ひげ」も必見であると思う。

  • 人生は教訓に満ちている、しかし万人にあてはまる教訓はひとつもない。殺すな、盗むな、という原則でさえ絶対ではないのだ。
    人間ほど尊く美しく、清らかで楽しいものはない。だがまた人間ほど卑しく汚らわしく愚鈍で邪悪でいやらしいものはない。
    世の中は絶えず動いている。すべてが休みなく、前へ前へと進んでいる。それに就いてゆけないもののことなど構っていられない、だがついてゆけないものはいるのだし、彼らも人間なのだ、今富栄えているものよりも、貧困と無知のために苦しんでいる者たちの方にこそ、入れはかえって人間のもっともらしさを感じ、未来の希望が持てるように思えるのだ。

  • いやはや、こんなに面白くて一気に読んでしまう小説だったとは。
    お見それしました、山本周五郎。
    初の山本周五郎作品だったのですが、是を機に数ある作品を端から読み倒したい!と思わされてしまいました。

    江戸時代の話なのですが、赤髭先生の言葉は、現代でも多くの人の胸に響くはずです。
    時々時代設定を忘れて、貧困や情欲や人間の浅ましさを現す様な、現代の情景が浮かんできました。
    誰かが多くの人の為になるやるべきことがあるし、その誰かになるには、強い意志や確固たる信念が必要だけれど、それはそれを身につける事が出来る全ての人間に可能な行為なのだと思います。

    出来れば江戸時代の江戸の街の地図を手元に置いておくと、もっと楽しいかもしれません。
    東京自体に詳しくないので、どこの事を言っていて、それが遠いのか近いのかさっぱり把握出来なかったので、距離感覚が掴めなかった点が残念でした。

  • 山本周五郎。なぜかみんなあんまり知らないんだよな。ものすごくいい小説家だと思います。人の心の機微をうまく捉えてるし、それが読んでる人にじわじわ伝わってくる。あんまり本を読まない人には、小説のいいとこが分かるので、読んでみてほしい小説家のうちの一人。

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著者プロフィール

(やまもと・しゅうごろう)
1903~1967。山梨県生まれ。小学校を卒業後、質店の山本周五郎商店の徒弟となる。文芸に理解のある店主のもとで創作を始め、1926年の「文藝春秋」に掲載された『須磨寺附近』が出世作となる。デビュー直後は、倶楽部雑誌や少年少女雑誌などに探偵小説や伝奇小説を書いていたが、戦後は政治の非情を題材にした『樅ノ木は残った』、庶民の生活を活写した『赤ひげ診療譚』、『青べか物語』など人間の本質に迫る名作を発表している。1943年に『日本婦道記』が直木賞に選ばれるが受賞を辞退。その後も亡くなるまで、あらゆる文学賞の受賞を拒否し続けた。

「2025年 『山本周五郎[未収録]時代小説集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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