小説日本婦道記 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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本棚登録 : 562
レビュー : 68
  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134086

感想・レビュー・書評

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  • 時代小説好きの友人がお勧めしてくれた作家、山本周五郎。司馬遼太郎、藤沢周平は好きだけれどどちらかといえば「坂の上の雲」のような近代を舞台にしたものが好みなのでなんとなく読む機会が無かった。けれど、これほど読んでよかったと思った本は最近ないかもしれない。短編集だが、どの作品にも自分を見失わず凛と生きる美しい女性が描かれている。「女性はこうあるべき」という押し付けがましい本なのかとタイトルから早合点していた自分がちょっと恥ずかしい。日本語を母国語としてこの小説を堪能できる幸せに感謝。

  • 武家の中で家や夫、子を守り支えることに生きた女性たちを描いた、11編からなる連作短篇集。作者はこの中で、長年連れ添った夫さえも気付かないところにあらわれる日本女性の美しさを描こうとしたという。
    外から見れば不遇で貧しい武家に嫁いだ女たちが、立派に家を守り立てる。一見家に帰属し縛られているようでありながら、彼女たちの強い意思の中には“自立”が感じられ、作者の女性に対する敬意に溢れている。中でも、妻だけではなく夫までもが清々しい生き方をしている「風鈴」がいい。

  • もし無人島に1冊の本を持っていくことを許されるならこの本を選びます
    女性で生まれたことを誇らしく思える
    私にとって大切な1冊です

  • 「不断草」が一番好き

  • 某友人が、この2月にお子さんを出産されました。その時に、お医者さんから出産記念にもらった本だそうです。

    出産祝いに山本周五郎? どんな内容なんだ? 妙に気になりました。

    短編集です。古き佳き夫婦関係の物語がつづられています。
    武士の矜持の中での、こまやかで深い互いの思いやり。「婦道」と言うと凄いけど、女性の立場からつづられるからこういうタイトルなだけで、男にも女にも思い当たる内容ですね。

    思いのほかひらかなが多く、例えば柔らかい鉛筆ですらすらと書いたというような文体。穏やかで読みやすく、内容とともにじわっと浸透してくるいいお話の数々でした。

  • 解説:木村久邇典、直木賞

  • 平凡だけど心に触れる作品がいくつかあった

  • 女性たちを中心に描かれた短編集。
    現代とは全く違う生き方しか選べない女性たちが、その環境の中で精いっぱい魅せてくれる生き様が本当に素晴らしい。誰かのために、誰かを思い、誰かを支えて、様々な女性たちが自分の人生さえも犠牲にする。どの物語にも自己犠牲がありながら、その生き様を自ら選んだ女性たちの芯が通っていて強い。
    日本女性の奥深さを感じて、涙なしには読めない作品だった。この時代の女性だけが持つ覚悟。それは決して現代人には感じることが出来ないもの。
    男女平等が叫ばれる今の時代に到底そぐわない作品だと思う一方、別にこういう生き方があっても良いんじゃないかと思う。とにかくどの女性も、覚悟を抱いて自分の人生を生きたのだから、誰かがどうこう言うことじゃない。
    個人的には特に二十三年と梅咲きぬ、糸車が好き。

  • 「文学少女」な義母のススメ。小説自体はなんとも素晴らしいものであったが、義母がコレをオススメした理由って。。

  • 武家社会に生きる女性の教訓集。
    直木賞に選ばれたとはいえ、後期の作品のような筆者の筆の冴えはあまりみられなかった。

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著者プロフィール

1903年、山梨県に生まれる。本名は清水三十六(さとむ)。小学校卒業後、銀座の質屋で奉公、後に筆名としてその名を借りることになる店主・山本周五郎の庇護のもと、同人誌などに小説を書き始める。1926年、「文藝春秋」に『須磨寺附近』を発表、文壇デビュー。その後、不遇の時代が続くが、時代小説作家として認められはじめる。戦中から戦後まで連載が続けられた『日本婦道記』(1942-1946)で直木賞に推されるが辞退。主な代表作に『樅ノ木は残った』(1958)、『赤ひげ診療譚』(1958)、『青べか物語』(1960)、『おさん』(1961)などがある。1967年、逝去。

「2020年 『雨あがる 映画化作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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