さぶ (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1965年12月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784101134109

みんなの感想まとめ

友情と再生をテーマにした物語は、さぶと栄二という二人の若者を中心に描かれています。栄二は男前で仕事もできるが、時に傲慢さを見せる一方、さぶは不器用で純粋な心を持ち続け、栄二を支えます。物語は栄二が身に...

感想・レビュー・書評

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  • ブクトモの皆様から『さぶ』はいいとお聞きしていたので買ってきました。

    山本周五郎さん、私はまだ『樅ノ木は残った』しか読んだことがなかったんです。賞の名前になるくらいの人だから凄い人なんだろうなだと思っておりました。

    少年の頃から、『芳古堂』へ奉公に来ている栄二とさぶ。さぶが主人公と思いきや、栄二が主人公でございます。



    仕事もでき、面倒見の良い兄貴肌の栄二と、不器用でのろまに見えるものの、誠実で、栄二を心から慕うさぶ。

    ある日、金襴の切が栄二の道具袋の中から見つかり、栄二に窃盗の疑いが向けられる。全く身に覚えのない罪を着せられ、人足寄場へ送られてしまう。

    栄二は怒りと屈辱の中で世間への憎しみと猜疑心を募らせていく。



    2人の友情を描いた作品だと思いきや、めっちゃ色々詰め込まれてました。

    人足寄場の話が1番良かったです。゚(゚´ω`゚)゚。尖っていた栄二が、だんだん己を見つめ返すところ、何かとっても良かったです!



    小説一冊読んで、面白かったねー(*´꒳`*)

    で終わるだけでなく、この一冊にいろいろなことが詰め込まれておりました。

    いい小説だなぁって思いました♪

    『さぶ』はいいですね(*´∇`*)





    ------



    私の会社で年末にリストラが行われ、うちのフロアで手を上げた人の送別会が昨日行われました。

    私は浜松に住んでいますが、職場は浜名湖を超えた湖西市です。そして、湖西市の駅からさらに離れた飲み屋さんで、正直帰るのがかなり面倒だなぁと思っていました。

    16人集まりましたが、会はとっても盛り上がり楽しい雰囲気で終わりました。

    たまたま私の真ん前に座っていた人がノンアルコールで、その方が浜松駅前に住んでいることを知っていた私は、ダメ元で、

    『◯◯さん、砂山町まで車で帰ります?帰り乗せてってくれたりします??』

    と食い気味で聞いちゃいましたが、家まで送ってくださいましたー(∩ˊᵕˋ∩)・*

    ウェーイ!超ラッキーでした٩(ˊᗜˋ*)و




    ----



    静岡県のローカルテレビでは、連日伊豆の河津町の河津桜まつりをテレビで放映しています。

    めっちゃ綺麗!いいなぁ。行きたいなぁ。でも混んでるよなー(-。-;

    って思っていたのですが、浜松にもなんと!!!河津桜まつりがあったんですっ!!

    テッテレー♪♪『東青山の桜』

    旦那にこんなのあるよって言ったら直ぐに連れてってくれましたー!

    どうだろう?まだ満開ではなく、2〜5分咲き程度でしたが、菜の花も咲いていたり、とっても綺麗でしたー(*ˊᗜˋ*)♡

    • bmakiさん
      おびのりさん

      そうなんですよ!
      天神屋入ってますね!
      あのマルシェはなかなか楽しいところだと思うのですが。皆さんに知って頂いて、ぜひ足を運...
      おびのりさん

      そうなんですよ!
      天神屋入ってますね!
      あのマルシェはなかなか楽しいところだと思うのですが。皆さんに知って頂いて、ぜひ足を運んで貰いたいです♪

      島田の人間ではありませんが(笑)
      島田贔屓です(笑)
      2026/02/23
    • yukimisakeさん
      山田さんも乱歩と千畝に出てました、そういえば!
      もう桜まつりですか!でも行ってる間に春ですもんね、早いなあ^^;
      西宮の桜は有名なので毎年花...
      山田さんも乱歩と千畝に出てました、そういえば!
      もう桜まつりですか!でも行ってる間に春ですもんね、早いなあ^^;
      西宮の桜は有名なので毎年花見客が押し寄せます(≧▽≦)
      2026/02/23
    • bmakiさん
      雪さん

      山田さん、誰でしたっけ!?( ̄▽ ̄;)
      あれ?私また何か忘れてる!?

      昨日なんかは超春でしたね(*´∀`*)
      西宮、...
      雪さん

      山田さん、誰でしたっけ!?( ̄▽ ̄;)
      あれ?私また何か忘れてる!?

      昨日なんかは超春でしたね(*´∀`*)
      西宮、桜が有名なのですね!?知らなかったです。以前いっぱい歩いた時はゴールデンウィークだったから全く気がつきませんでした。桜の季節も行ってみたいなぁ♪
      2026/02/24
  • 栄二とさぶ
    若い二人の友情と再生の物語

    初めて読む山本周五郎作品
    おびのりさんオススメの一冊
    時代小説は不慣れな私だが、さっぱりした文章は読みやすく、すぐに物語の世界へ没入


    男前で仕事もできる栄二
    不器用で冴えないが誠実で真っ直ぐな、さぶ
    友達と言いながら、さぶを見下しているような栄二の傲慢さにちょっとイラッとする
    さぶも自己肯定感が低く、自分のことをグズだという
    これでは対等な友人同士とは言えないじゃないか…


    しかし物語はここからだ

    ある日、栄二は身に覚えのない窃盗の罪を着せられ、人足寄場へ送られてしまう
    ここで過ごす足掛け三年の日々が、栄二を成長させていく
    様々な人々と関わり、自問自答を繰り返し、自分自身と向き合っていく栄二
    父親のような存在の与平の言葉は名言ばかりだ

    「どんなに賢くっても、にんげん自分の背中を見ることはできないんだからね」


    この三年間、さぶも栄二を励まし続ける
    とても、とても、忍耐強く…
    理由などいらない
    大切な友達だから


    そしてラスト!
    あの終わり方はずるい
    涙が溢れてしまうよ

    あぁ、家族を大切にしよう

    • aoi-soraさん
      土瓶さん、プンプンですね(笑)
      分かりますよ٩(๑`^´๑)۶
      あの蓋の裏がなければ、まだ秘密にしていたのかと思うとね…
      土瓶さん、プンプンですね(笑)
      分かりますよ٩(๑`^´๑)۶
      あの蓋の裏がなければ、まだ秘密にしていたのかと思うとね…
      2024/04/07
    • kuma0504さん
      文化の日が近づいて、あの花の香りがしてきたら「あゝ今年はこのタイミングで嗅ぐことができた。でも、花の場所は直ぐにはわからない。」そんなふうに...
      文化の日が近づいて、あの花の香りがしてきたら「あゝ今年はこのタイミングで嗅ぐことができた。でも、花の場所は直ぐにはわからない。」そんなふうにいつも「さぶ」のことを思い出します。
      2024/04/08
    • aoi-soraさん
      くまさん
      花の香で一つの作品を思い出すとは、なんと豊かな日々なのでしょう
      今年は桜の香りにも〝さぶ〟ですね(⁠✿⁠^⁠‿⁠^⁠)
      くまさん
      花の香で一つの作品を思い出すとは、なんと豊かな日々なのでしょう
      今年は桜の香りにも〝さぶ〟ですね(⁠✿⁠^⁠‿⁠^⁠)
      2024/04/08
  • なんだかんだ言いながら土瓶さんとみんみんが薦めてくる本は全部読んでるひまわりめろんです(仲良しか!)

    そしてこの『さぶ』は土瓶さんとみんみんが共に薦めてくれた本、略して「土みん本」です
    ですがこの『さぶ』を手に取ったのはなにも「土みん本」だからというだけではありません

    そうです、近頃この『さぶ』を手に取る人の10人中15人は「山本周五郎賞って良く聞くし、確かに受賞作は秀作揃いだけど、その山本周五郎さんてどんな小説書いてたの?」って理由だと思うんですよね
    まぁ読んで見極めてやろうって上から目線ですよね

    赤いモビルスーツに乗ってる人の10人中23人は「見せてもらおうか山本周五郎の実力とやらを」って声に出して言ってると思うんです

    わたしもそうです(だって時代小説ってほとんど読んだことなかったんだよぅ)

    そして実際に『さぶ』を読んだ10人中27人は「これは山本周五郎賞できるわ」と思ったことでしょう
    わたしもそう思いました
    さすが連邦の白いやつ(違う)

    前半は英二の頑固さに辟易して読むのが進みませんでしたが、周りの人々の支えによって恨みに凝り固まった英二の心が溶けていくのにつれて読みやすくなって行きました
    そして頑固さといえばさぶのほうも相当に頑固です
    見方によってはさぶのほうが頑固かもしれない
    頑固者の二人が奏でる物語の結末は驚きもありましたが、変わらないさぶの純真さによってさらなる幸せな未来を予想させるすんばらしいものでした

    さすが「土みん本」!
    さすが連邦の白いやつ!(だから違うって)

    面白かった!!

    • 土瓶さん
      うん。言い直す。
      「壊滅」ではなく「絶滅」だったわ(笑)
      うん。言い直す。
      「壊滅」ではなく「絶滅」だったわ(笑)
      2022/10/23
    • みんみんさん
      よよよい、よよよいの伝七捕物帳が好き(〃ω〃)
      そして必殺シリーズね♪
      次に何読むか楽しみにしてるよ〜\(//∇//)
      よよよい、よよよいの伝七捕物帳が好き(〃ω〃)
      そして必殺シリーズね♪
      次に何読むか楽しみにしてるよ〜\(//∇//)
      2022/10/23
    • ひまわりめろんさん
      おお!伝七親分忘れてた
      テレビの前でよよよいやったよねー

      次はもう決めてるのだ
      おお!伝七親分忘れてた
      テレビの前でよよよいやったよねー

      次はもう決めてるのだ
      2022/10/23
  • ある日、身に覚えのない罪で捕まったら...
    想像しただけでも恐ろしい。もしそんなことが起きたら、人を信じられなくなるのは当然だと思う。
    男前で器用な英二。彼には叶えたい夢があった。結婚を考えている相手がいた。そんな明るい未来が一瞬で奪われてしまった。
    すべてを失いどん底に突き落とされた彼を、忍耐強く支え続けたのが、愚鈍だが誠実な"さぶ"という男である。彼は人足寄場にも何度も足を運び、英二を励まし続けた。
    さぶの愛情にも似た深い友情が胸にジーンとくる。
    人足寄場での経験を通して、英二の心にも少しずつ変化が見られるように。やがて、ひとりぼっちじゃないと気づく。
    謙虚さとは、人に支えられて生きているということを知ることで身につくものなのだと、英二の成長をみて思った。
    また、タイトルが主人公ではなくて『さぶ』というのがいいね。生きていく上で、さぶのような存在って必要だと思う。苦境に立たされたとき、道を踏み外しそうになったとき、自分を信じてくれる人の存在は大きいから。
    私にとっての"さぶ"はやはり両親かな。何があっても自分の味方でいてくれる存在。実家を出た後もそれは変わらない。いつか私も娘や息子にとっての"さぶ"になれたらいいな。

    • ひろさん
      おびさんありがとう。゚(゚´Д`゚)゚。
      おびさんありがとう。゚(゚´Д`゚)゚。
      2024/02/17
    • かなさん
      ひろさん、こんばんは!
      時代小説にちょっと苦手意識があるんですけど
      この「さぶ」は読みやすそうで
      内容もすごく良さそうなので、
      いつ...
      ひろさん、こんばんは!
      時代小説にちょっと苦手意識があるんですけど
      この「さぶ」は読みやすそうで
      内容もすごく良さそうなので、
      いつか、読んでみたいと思います(*^^*)
      ありがとうございます。
      2024/02/18
    • ひろさん
      かなさん、おはようございます!
      コメントありがとうございます♪
      「さぶ」よかったですよ~!ブグ友さんたちがお勧めされる理由がわかりました。
      ...
      かなさん、おはようございます!
      コメントありがとうございます♪
      「さぶ」よかったですよ~!ブグ友さんたちがお勧めされる理由がわかりました。
      とても読みやすくて歴史的知識がなくても大丈夫!
      お勧めです( ˶^ᵕ^˶)b
      2024/02/18
  • 山本周五郎 著

    「おら、周五郎さんのこの作品に出会えて、   
     読めて本当に良かったと思うよ。」

    読んだ後の余韻が…心にひしひしと残っており、
    ”さぶ”が取り憑いたままですm(._.)m
    本当に良かった!
    この本を読めて本当によかったです。

    瀬尾まいこさんの『図書館の神様』の
    自身のレビューで少し触れていますが、
    絶対、読みたいと思っていたこの作品。
    「図書館の神様」の文中で主人公が中学生の図書部員に薦められて読んだ『さぶ』に甚く感動して、
    夜中だというのに、その感動を朝まで待てずに、電話して”本当に良かった!感動した!”って伝える場面があった。 
    そう、まさにそういうことなのよ(^^)
    本当に感動した!って読んだ直後にその気持ちを伝えたくなる。
    この本を教えてくれて、ありがとう!って感謝したい気持ち。
    改めて分かるなぁ〜って感じました。
    「図書館の神様」その作品も良くて、知り合いにあげてしまったのだけど…(・・;)
    この本は手元に大切に置いておきたいって思いました。
    この物語りを読んだ後、解説で山本周五郎さんについて略歴も含めて、詳しく書いてあるのを読みましたが、山本周五郎さん自身がこの『さ ぶ』という名作の中に生きていると感じられた。

    山本周五郎賞を獲った作品で、読んだものはどの作品も好きだけど(山本周五郎さんが選考したものではないにしろ…(・・;)今後は本人の作品をもっと深く掘り下げ追って他の作品も読みたいと思った。
    今更ながら…この本は読むべきものを読むべくして読めたって、そんな感動を与えてくれた作品だと思います。

    私ね…、ずっと前に働いていた会社で、定年退職された方で人脈を得る為に嘱託って言うのかな?(前職の会社は違う)呼ばれて少しの間、席をおいてたご年配の方がいらして、
    短い期間だけど、とてもよくしてくれて…流石に経験を積まれた人生に於ける大先輩と尊敬しており色んなことを教わった気がする。
    仕事を辞めた後、その方から、もらった葉書に
    『人間到る処青山あり』と書かれてあったのを、
    この本を読んで、フト思い出した。

    “どんなに賢くっても、にんげん自分の背中を
     見ることは出来ないんだからね”

    — お前が気づかず、また興味がないにしても
     この風には秋の爽やかな味がするし、
     もくせいの花の香が匂っている。

    どうなるのか?どうなってゆくのか?勘繰り、不安と心配が襲ってくるけれど…
    文中にある言葉が、正念場を生きる人たちの人生に、そっと優しく寄り添ってくれた。

    ラストは色んな思いが詰まっていたところに現れた声に、すべてのことが解き放たれ安堵した気持ち。 最後の最後に…胸が熱くなって、本当に泣かされましたよ。゚(゚´Д`゚)゚。

    • 土瓶さん
      ひろみさん、こんばんは~^^
      どうです。いいでしょう「さぶ」
      って、私が自慢する意味はないんですが(⁠^⁠∇⁠^⁠)⁠ノ⁠♪
      偶然私も「図書...
      ひろみさん、こんばんは~^^
      どうです。いいでしょう「さぶ」
      って、私が自慢する意味はないんですが(⁠^⁠∇⁠^⁠)⁠ノ⁠♪
      偶然私も「図書館の神様」→「さぶ」という道をたどりました。
      きっと瀬尾まいこさんも「さぶ」が大好きなんでしょうね。

      どうしてあんなに良いのか、わからないけど( ・∀・)イイ!!

      小説って不思議ですね~。
      2022/11/09
    • hiromida2さん
      どんちゃん、こんばんは〜⁎ˇ◡ˇ⁎
      「はい!『さぶ』めちゃくちゃ良かったです(。◠‿◠。)♡
      お〜!どんちゃんも「図書館の神様」→「さぶ」の...
      どんちゃん、こんばんは〜⁎ˇ◡ˇ⁎
      「はい!『さぶ』めちゃくちゃ良かったです(。◠‿◠。)♡
      お〜!どんちゃんも「図書館の神様」→「さぶ」の
      道を辿ったんですね♪ 何だか嬉しい☆♪
      喜んでいるヾ(´▽`*)ゝ
      瀬尾さんと3人とも大好きなんだヾ(✿❛◡❛ฺฺ)
      きっと。
      本当にどうしてあんなに良いのか…分からないくらい
      心の真髄をついていたんでしょうね(*゚∀゚*)
      読めて本当良かったです♪
      2022/11/09
  • 読み終えて一言。
    『えええええぇぇぇーーーーー‼︎』
    しばらく驚いた後、
    驚きを通り越して、思わず笑ってしまった。
    これだから小説は面白い‼︎

    そしてこの最後の場面はどうして、こんな風に終わるんだろうと考えると…
    やっぱり最後の場面があるからこそ、主人公が過去の出来事を本当に乗り越え、怒り怨み復讐の気持ちを昇華できた事が、より伝わってくる気がする。

    ブク友さんの感想を読むのがとっても好きだ♪
    読んでいると"いいね"を5個ぐらいつけたくなる感想に出会う事がある。
    『さぶ』はそんな素敵な感想がきっかけで手に取った作品。

    その感想を書いたのはブク友の"おびのり"さん。
    感想がいつも自然体で文章が知的でなんだか格好良い!
    おびさんのイメージは、どんな難解な本にも果敢に向かっていく感じから、
    "本の荒野"に立つ腕利きの女ガンマン!(←私の中の格好良いって意味です!)

    タイトルの『さぶ』は主人公ではなく
    主人公、栄二の心の拠り所となる人物。

    『頭のいい、おとこまえの、苦労知らず。』そんな栄二は身に覚えのない盗人の罪で人足寄場に送られる。怒り、怨み、絶望の中、心を固く閉ざし、復讐を誓う。

    けれど徐々に、寄場の仲間との関係や命を落とすような危険な体験、
    そして、さぶやおすえ、おのぶの変わらない思いが栄二を変えていく。

    まるで人生の教科書を読んでいるような
    感覚だった。
    誰の人生にも突然起こり得る、裏切りや不幸の連続を栄二の人生を通して追体験しているよう。大切な言葉に全部蛍光ペンでマークしたい!

    中盤から、色々な登場人物が繰り返し栄二に、一人ぼっちじゃないと伝える。

    『もしも栄さんが、わたしたちの恩になったと思うなら、わたしたちだけじゃなく
    さぶちゃんや、おのぶさん、おすえちゃんのことを忘れちゃあだめだ。おまえさんは決して1人ぼっちじゃあなかったし、これから先も、1人ぼっちになることなんかあ決してないんだからね。』

    『…自分ひとりだけじゃあなんにもできやしない、能のある1人の人間が、その能を生かす為には、能のない幾十人という人間が、目に見えない力をかしてるんだよ…』

    たったひとりで生きてるんじゃないんだよね。
    家族や大切な人への感謝、忘れないでいたいな(^^)

    • 松子さん
      くまさん、おはようございます♪
      『読みたい本は多く、人生は短い』
      本当に、その通りですね!
      読みたい本も、見たい映画も、行きたい所も、聞きた...
      くまさん、おはようございます♪
      『読みたい本は多く、人生は短い』
      本当に、その通りですね!
      読みたい本も、見たい映画も、行きたい所も、聞きたい音楽も、『〜したい』に満ち溢れてます。
      時間、大切に使わなければですね(^^)
      『さぶ』は、くまさんの金木犀のお話を胸に
      新しいコメントを楽しみにしてます♪
      2022/03/20
    • おびのりさん
      Kumaさん、松子さん おはようございます。
      本当にレビューご紹介頂いていて、ありがとうございました。
      大切な作品を私と松子さんの落涙で、濡...
      Kumaさん、松子さん おはようございます。
      本当にレビューご紹介頂いていて、ありがとうございました。
      大切な作品を私と松子さんの落涙で、濡らしてしまったらごめんなさい。
      まっちゃん、又、なんか読もうね。
      たまには、路線違うのも良いよねえ。
      2022/03/20
    • 松子さん
      ん?ブックリスト?
      ベストレビュー? 
      お恥ずかしながら、わたしタイムラインのブックリストって、いつも飛ばしていて(汗)

      いま見返したら、...
      ん?ブックリスト?
      ベストレビュー? 
      お恥ずかしながら、わたしタイムラインのブックリストって、いつも飛ばしていて(汗)

      いま見返したら、くまさんが、おびさんのレビュー紹介されてました!
      おびさん、すごーい♪
      そして、あまりブクログの活用方法を知らずに、くまさん、ごめんなさいね>_<
      またいつか、くまさんにとって大切な本の感想を書いた時には、素敵なお話聞かせて下さい♪

      ふひひ。
      うん、おびおび、またなんか読みたい♪
      なんだか、皆のおかげで読書の世界が広がって嬉しい!(^^)
      2022/03/20
  • 山本周五郎の胸つまる時代小説。
    女子高生時代からの久々の再読。(いつの話よ)

    江戸下町の表具屋で、少年時代からの職人仲間の、栄ニとさぶ。栄ニは、利口で器用、さぶは、愚鈍だが誠実。お互いを支え合い生きていた。

    栄二は盗みの濡れ衣をかけられて、仕事を失い自暴自棄となり、人足寄場での生活となってしまう。

    栄二の頑なな態度と心を、取り巻く人々の人情が和らげていく。

    「一人では生きていけない」悟った彼は、過去の遺恨をたち、さぶと新妻との生活を始めるー
    で、本当のラストは、読んで泣いてほしい。

    ストーリーの主人公は「さぶ」ではない。だが、自身の能力・生い立ち全てを受け入れて誠実に愚直に生きるさぶが、心揺さぶる。

    物語の流れが上手い。エピソードごと、の栄二の心情変化の積み重ねが読み止まらない。
    初読の時、平日の就寝前、ちょっとだけと読み始め、明け方まで泣きながら読んでしまい、大変なことになった一冊。

    • yhyby940さん
      初めまして。「いいね」ありがとうございます。この作品は50年近く昔、高校時代に舞台鑑賞で演劇を観ました。大泣きをしました。すぐに本を読んで、...
      初めまして。「いいね」ありがとうございます。この作品は50年近く昔、高校時代に舞台鑑賞で演劇を観ました。大泣きをしました。すぐに本を読んで、また泣き。近年、映画を観て泣きました。また再読しようと思いました。ありがとうございます。
      2023/05/05
    • おびのりさん
      yhyby940さん、コメントありがとうございます。
      この作品は、思い出深く、必ずもう一度読むだろうと長年本棚に残してあり、ようやく再読した...
      yhyby940さん、コメントありがとうございます。
      この作品は、思い出深く、必ずもう一度読むだろうと長年本棚に残してあり、ようやく再読したものです。そして、たぶん、もう一度読むだろうと本棚に戻しました。
      でも、最近の文庫本見たら、紙質も良くなり字も大きくなっているような。。。新しく買った方が読みやすいかも。とは思ってます。^_^
      きっと又、感涙できると思います。
      2023/05/05
    • yhyby940さん
      きっとですね。
      きっとですね。
      2023/05/05
  • そういえば……「山本周五郎賞」は良く聞くけど、山本周五郎さんの作品をちゃんと読んだことはなかったなー、と手に取る。
    「赤ひげ~」の作者くらいにしか印象がありませんでした。
    これもブグログでどなたかがお勧めされていた本。
    紹介してくれた方々に感謝。

    江戸時代。
    一人前の職人になるために共に奉公をする英二とさぶ。
    英二は男前で賢くて腕も度胸もあるが、対照的にさぶは見栄えも悪く愚鈍で小心で腕もパッとしない。
    ある日、英二は得意先で盗人の濡れ衣を着せられ、怒りのあまりに暴れてしまい、人足寄場送りとなってしまう。そして……。

    小難しく、説教臭い話なのかなと思いましたがそんなことはなく、とても読みやすくておもしろくて、ほとんど一気に読んでしまいました。
    さすがは大衆文学。
    最後は少し驚かされましたが、嫌な終わり方にならずに良かった。
     
    タイトルは「さぶ」ですが本書の主人公は英二です。
    英二の目を通して「さぶ」を表す、とかではなく、あくまで英二の物語であることに少々落胆しました。
    なぜなら自分はどちらかと言えば「さぶ」側の人間だからです。
    なぜタイトルを「さぶ」にしたんだろう?
    そこに意味があったのだろうか。

    ここからレビューを追加します。
    あの場面をもう一度読みたいな。あそこはどうだったろう。と、パラパラ再読しました。
    やっぱり名著。惹き込まれます。あとをひきます。
    かなりのネタバレにもなるので、未読の方は絶対に読まないでください。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    解説にもあるとおりこれは、主人公英二の受難と再生の物語。その過酷な過程を通じて再生をはたした彼は、人間として厚みを増すこととなります。
     
    英二は長く「この首にかけても」と復讐を誓い、そのことだけにとりつかれてしまうが、時が癒していきます。
    人足寄場送りになった人たちとの交流が癒していきます。
    英二は自分の才覚で人足寄場で中心的な存在となり、多くの人に慕われるほどになります。
    そこにさぶの存在はありません。
    しかし、人足寄場で事故に遭い、死にかけたときに彼が呼んだのはさぶでした。
    「助けてくれ、さぶ」と。
    「さぶ、助けてくれ」と。
    普通であれば「おっかあ、助けて」とでも言うところでしょう。
    幼いころに家族を火事で亡くした彼が最後の最後に呼んだ者は、さぶでした。
    うすのろで、あほうで、能無しで、気が弱くて、英二も心の中でよく罵倒しているさぶです。
    英二に対して異常なまでの献身ぶりをみせるさぶ。
    彼の心の中ではさぶは、絶対に揺るがない味方。一本の太い柱となっているのでしょう。
    英二の再生の手助けとなるのは先に述べたとおり、時と人足寄場で出会った人々です。
    しかし、さぶというしっかりした足場があったればこそ、だったのではないでしょうか。
    いずれは再生したとしても、少なくともさぶの存在が英二のそれを早めたのは間違いないでしょう。
     
    わからないのは英二の妻となるおすえのことです。
    よくもまあ……。
    最後の最後まで秘密にできたものです。
    彼女はじぶんのせいで過酷な目に遭う英二をどう見ていたのでしょう。
    それでも、と願う女心なのでしょうか。
    愛しい男を得るために、愛しい男を奈落へと落とし、口をつぐむ。
    もしもそれで英二が再生をはたせずに的外れな復讐にはしり、火付けや、人を殺めてしまったりしたなら。
    彼女はどうしていたのだろう。
    そうはならずにほんとうに良かった。

  • 名作! 山本周五郎の「さぶ」を読んだ。

    ......
    小雨が靄のようにけぶる夕方、両国橋を西から東へ、さぶが泣きながら渡っていた。双子縞の着物に、小倉の細い角帯、色の褪せた黒の前掛けをしめ、頭から濡れていた。雨と涙でぐしょぐしょになった顔を、ときどき手の甲でこするため、眼のまわりや頬が黒く斑になっている。ずんぐりとした軀つきに、顔もまるく、頭が尖っていた。――― 彼が橋を渡りきったとき、うしろから栄二が追って来た。こっちは痩せたすばしっこそうな軀つきで、おもながな顔の濃い眉と、小さな引き締まった唇が、いかにも賢そうな、そしてきかぬ気の性質をあらわしているようにみえた。
    .....

    選んで山本周五郎賞を受けた作品を読みながら、肝心の作品を読んでなかった。この賞は優れた物語り性を顕彰されるものだそうで、お話好きとしては、まず題名だけでも拾い読みはしておくべきだと思っていたのに。

    検索してまず読みやすそうな、それでも名作といわれている「さぶ」にした。これはテレビか映画で見たことあったからで、主人公が逆境にめげず、かえってそれをばねにして成長する、今でいうビルドゥングスロマン、ちょっと涙がにじむような話だった、その上友情物語で、身分制度の冷たさと逆にそれがあった故に際立つ人のつながりの暖かさが、うっすらと心に残っていた。


    二人がまだ子供だったころ、奉公の厳しさから逃げようとする「さぶ」を「栄二」が引き止めるところから始まる。
    二人は表具と経師で名を知られる店で働いていた、おとなしく勤めていれば手に技がつき独立もできる、「さぶ」は貧しい百姓の出で「栄二」は孤児だった。同い年の二人は常に助け合っているが「さぶ」は栄二を心から慕い尊敬していた。

    この賢く、器用な技を持ち整った顔立ちの栄二の話が主で、彼は生まれながら才能を持っているが、間違ったことには目がくらむような怒りを覚えそれを抑えきれない性質で、幾度となく誤解され冷遇され、罪を着せられて生死の境をさまよう。濡れ衣を着せられ小石川の人足寄せ場に送られ、そこで寄り集まった人々と暮らすうちに彼は少しずつ成長していく、小さな出来事が積み重なって彼が育っていく様子が人情ものとして読みがいがある。

    「さぶ」の献身も美しい。

    こういった話を読むと、深い人生訓を言うような固いものからは感じられない香りが、心を優しく撫でていくような読後感がいい。

    当時の身分制度や、使用人の悲哀や、貧しさの悲しみを物語の中に忍ばせている。ストーリーといえばありきたりに墜ちるような中で、無垢で善良な「さぶ」を題名にし、「栄二」を主に、眼に浮かぶような小さなところを描写する筆や、ややもすれば勧善懲悪という定型に陥りそうな話を、江戸時代という枠の中で書き尽くした、こんな物語を書いた人なのだ。

    これだけではなかった。山本周五郎という無冠を誇りにした人が描いた、「赤ひげ」「樅の木は残った」「厳かな渇き」「虚空遍歴」など多くの名作をもっと読むべきかもしれないと思った。

  • 山本周五郎と言えば、「山本周五郎賞の人」というイメージしか無かった。が、友人から「さぶ」を薦められて、良い機会だと思って読んでみた。

    なんとこの物語の主人公は「さぶ」ではない。さぶの幼馴染の「栄二」だ。

    しかも、江戸の暮らし的なシーンはあっさり終わってしまう。さぶと栄二は、職人見習いのようなカタチで働いていたが、栄二が無実の罪で追放されてしまう。という急展開。

    栄二は人足寄場へ送られ、「様々」な人たちと共同生活を送ることになる。人足寄場での描写は胸に来るものがあった。外の世界では居場所がない人たちが、ここでは怯えずに生きられると言う。

    それはノンフィクションの「刑務所しか居場所がない人たち」を思い出した。

    いなくなった栄二を探すために駆けずり回ったさぶ、そして、栄二を想うおすえ。二人の優しさにも泣けるものがあった。

    復讐に燃えていた栄二が、作業中の事故により死に瀕する。その時、無意識に「助けてくれ、さぶ…」と呟いたのが泣けて仕方なかった。(235ページ 個人的には、本作の中でのクライマックス。

    物語の終盤に真相が明らかになるのは、ちょっと予定調和的というか。まぁ、うん、と言った感じ。悪くはないけど。

    総評として悪くなかった。シンプルな時代の人々の直球な想いや、栄二の人間的な成長を丹念に描いたのはとても良かった。

    (書評ブログもよろしくお願いします)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E4%BA%BA%E6%83%85_%E3%81%95%E3%81%B6_%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E5%91%A8%E4%BA%94%E9%83%8E

    • kuma0504さん
      名作です。
      毎年、金木犀の花の香りが何処からかしてくると、いつも「さぶ」を思い出します。
      名作です。
      毎年、金木犀の花の香りが何処からかしてくると、いつも「さぶ」を思い出します。
      2021/02/03
    • chuckさん
      コメントありがとうございます
      季節とともにある読書の思い出、とても素敵です
      コメントありがとうございます
      季節とともにある読書の思い出、とても素敵です
      2021/02/03
  • 沢木耕太郎さんの「深夜特急」でバックパッカーが泣きそうになったというレビューを見て、読み始めた。
    確かに「深夜特急」のが中にも登場してきて、このシーンかと思った。
    実際は図書館になかったが、青空文庫にあることが分かり、初めて青空文庫で読むことになった。
    空き時間に少しずつ読み進めたので、なかなか読み終えることが出来なかった。
    どこかに書いてあったが、さぶが主人公ではないのに、なぜ題名が「さぶ」なのか読み終えて、改めて納得した。
    愚直なまで、正直に生きるさぶ。
    少しは見習いたいと思う。

  • 「図書館の神様」の作中に出てきたタイトルです。
    読み終わった後タイトルを見て、ため息がでました。

    この作者さんが何を伝えたかったのか
    正確に伝わるように書かれています。
    それは一つの感情をその時その時で表現を変えたり
    本から声が聞こえてくるようでした。

    本を読んでほしいから、内容については語りたくないですが少しだけ。
    自分と似たような人間が後から寄り場に現れて
    過去の自分を恥ずかしくなるのすごくわかります。
    でも、恥ずかしいって思うのは自分自身の過去を受け止められたから
    栄二は恥ずかしく感じる。
    栄二らしく大人の対応を得ていく様は本当にかっこいい。

    「寄場でのあしかけ3年は、しゃばでの10年よりためになった」
    どんな月日も自分の糧と捉えられる栄二はカッコいいと思うし
    さぶがいるから、栄二は栄二でいられる素敵な関係だなぁと思います。

  • 同僚から、時代小説を初めて読むならということで、「さぶ」を紹介され読むことにした。時代小説は読んだことがなく、独特な表現等の意味を調べながらではあったので読み終えるまでに少し時間がかかったが、本当に読んで良かったと思うし、読んだことで心が豊かになるというか、他人に優しくなれるというか、独りじゃなくて必ず誰かがあなたを見ていてくれているということを伝えていたのかなと思う。栄二とさぶを中心とした物語のなかで、人生の浮き沈みを克明に表現しており、その物語を自分の人生に照らすと自分の心に何かささる感じがした。名作って素晴らしい。

  • 斉藤孝「読書力」の中で紹介されていた中高生向け20冊のうちの一冊。時代小説を読むのは久しぶりだった。

    歌川広重の表紙と、背表紙の「大丈夫。独りじゃないよ。」に、この語りかけ沁みる。。と思いながら読書。

    話の主人公はどうみても栄二。それなのにどうして著者はタイトルを栄二の無二の友、三郎の「さぶ」にしたのか、物語を読み進めていくうちにその理由がわかる。…分からない人は分かるまで読み込むべき本。

    無実の罪を着せられ自暴自棄になる栄二を、ひたすらに支える、シャバの人たち、さぶ、おのぶ、おすえ、人足寄場の、与平、赤鬼、役人。
    「受難」と「赦し」で栄二が成長していく中で、栄二と周りの人々の心の動きが、胸に迫る。
    「独りじゃないんだよ。」と繰り返し色んな人に心から励まされ、人間力を高めていく栄二。
    私だったら、…許せないかも。私、まだまだ人間力が足らない。修行せねば。。
    ひとかどの人間の周りには、それを支える人たちがたくさんいて、支えられる人、支える人、どちらもが輝いている、生きることは素晴らしいんだと思わせてくれる本。山本周五郎万歳!

    *************
    学校司書時代に、この本を読まなかったことを後悔した。学校図書館こそこの小説に出て来る「人足寄場」だ。本があるところには、自分も含め、はみ出し者が集まるのを肌で感じて来たが、この小説を読みながら、図書室に来てくれていた子どもたちのことを思い出した。図書室、本を読んだり、勉強したりするだけじゃなくて、みんなの心の休憩室、心が成長する場所であって欲しいと願っていた。学校図書館に集う子らに幸あれ。

  • バックパッカーのバイブルと言える『深夜特急』の著者・沢木耕太郎氏が、その旅の途上同じく旅をしている邦人と本を交換し、手渡されたのが本著。日本語に飢えた旅人同士のこうしたやり取りは当たり前にあったそう。それを読んだ沢木氏は懐かしさに泣きそうになった、と。
    わかる気がする。
    奉公先で覚えのない罪を着せられ人足寄場に送られた栄二がそこでの生活で人情の何たるかを身を以て知る。奉公先への恨みも消え、ずっと近くで支え続けてくれた親友「さぶ」の真情も理解する。日本人の心の粋が表れた作品。
    長い間日本を離れていた時に読んだら、泣くと思う。
    沢木氏の挿話を読んだ時に一度読んだはずだけれど、例のごとく気持ちいいほど何もかも忘れていた。読友さん本の感想を読んで本著の存在を思い出し、手に取って正解。名作だった。
    無宿者に住まいと仕事を与え更生・再生させる施設であった人足寄場。良い取り組みだと思う。そこで築き上げられる仲間同士の絆が羨ましいほど眩しく映った。

  • 最初と最後で12年くらい経過してるんだけど、さぶが相変わらずで泣き笑い。表紙は最初の良いシーン、小雨の両国橋。この表紙もぐっとくるけど、私が読んだ文庫の表紙は(平成17年版)何と栄二がバーンと描かれてる。
    検索してみて欲しい!タイトル「さぶ」なのに、栄二!もう栄二の話だし、表紙栄二やし、さぶはちょびちょびしか出てこないし(笑)でも題名が「さぶ」だからさぶが気になる。つっこみどころ満載のさぶ。途中、だまされたり、死んだりするんじゃないかとひやひやしながら読み終えた。
    この栄二メインのカバー装画を担当した池上遼一さんは独断でさぶではなく栄二を描いたのだろうか。山本周五郎さんがOKしたのだとすると、それもすごい。
    内容にもたくさん感想あるんだけど、長くなったのでこの辺で。

  • さぶ、さすが良いところで帰って来るなぁ。。

  • 最後の最後に判明する事の真相(事実かどうかは不明)が、単なる栄二とさぶの友情物語や成長物語とはまったく違う深淵な人間模様にしている。山本周五郎氏の人間に対する観方、性善説でも性悪説でもない、清濁併吞した存在として捉える視点が生きている。絶望のなかで見つけた絆、拭うことの出来ない人間の私欲、人を信じることの難しさ、それらを乗り越えた先にあるもの。物語の主体は栄二だが、全てを総括して示すラストの「おらだよ、ここをあけてくんな、さぶだよ」の姿と表情を思い浮かべれば、やはり作品名は「さぶ」だろう。

  • 顔よし腕よし喧嘩も強い、表具職人エイジの、流されやすさと薄情さにゲンナリする。おスエちゃんとは似合いかな。二人とも、基本的には自分の事しか考えずに行動する。
    エイジは自分の身を顧みずに筋を通すから男女問わずモテる。さぶちゃんをはじめ、人足寄場の男たちにも大人気。
    おノブちゃんはかわいそうだが情が深すぎるから結婚には向かないんだろうな。男から見る嫁さんにしたい人ってのがよく分かる。

    若さゆえの自分本位思考に気づくために、10〜20代に読むといいのかもしれない。身につまされる点は多かった。だけどこの話は私の好みではなかった。

  • 表具、経師職人として働く栄二。ある日出入りしてる店で盗難という無実の罪を着せられ出禁になる。何年もの付き合いで人間関係も構築できていたはずなのに冷たい態度。説明を求めようにも相手にされず問題を起こし人足寄場へ飛ばされる。
    人間をすっかり信じられなくなった栄二は寄場で誰とも喋らず一人を貫く。しかし時が経つにつれて今まで見えていなかった世界が見えるようになる…
    栄二の物語だけどタイトルが友達の方の名前「さぶ」を使ってるのが味がある。

    人間、生き方、生活…と教訓に満ちた話で良かった。人足寄場というシステムがあるのもこれで知った。画期的!

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著者プロフィール

(やまもと・しゅうごろう)
1903~1967。山梨県生まれ。小学校を卒業後、質店の山本周五郎商店の徒弟となる。文芸に理解のある店主のもとで創作を始め、1926年の「文藝春秋」に掲載された『須磨寺附近』が出世作となる。デビュー直後は、倶楽部雑誌や少年少女雑誌などに探偵小説や伝奇小説を書いていたが、戦後は政治の非情を題材にした『樅ノ木は残った』、庶民の生活を活写した『赤ひげ診療譚』、『青べか物語』など人間の本質に迫る名作を発表している。1943年に『日本婦道記』が直木賞に選ばれるが受賞を辞退。その後も亡くなるまで、あらゆる文学賞の受賞を拒否し続けた。

「2025年 『山本周五郎[未収録]時代小説集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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