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Amazon.co.jp ・本 (359ページ) / ISBN・EAN: 9784101134130
感想・レビュー・書評
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プールのある家とがんもどきが心に残った。
子供のような大人と大人のような子供。
イトーヨーカドーでごはんを食べながら読んだ。
平日のお昼は小さい子供を連れた母親が多く、子供の声が響いている。
子供のときは理不尽なことが多かったような気が、ふとした。
だから子供に戻りたいかと思うと、戻りたくはないと思う。
どうして叱られたのか分からないとき、
どうしてそれをやらなければならないのか分からないとき。
私は、子供だから、まあいいかと思うようなことはしないと、ふと思った。 -
2024年にテレ東で宮藤官九郎が脚本を担当して「季節のない街」で放映されたので観た。その時は山本周五郎原作とは知らず、変わった内容だと思った。濱田岳演じる六ちゃんは何なんだろう?とか、頭の中はクエスチョンマークだらけだった。
これが山本周五郎作品だと知って、早速読んでみた。山本周五郎作品はこれが初めて。画像で内容を観てしまっているので、これがあの場面だったのか、と思い出しながら読了。
じっくり味わって読んで見ると、昭和を思い出す。私の住んでいた所にはこのような「街」はなかったが、近所付き合いや井戸端会議などはあったし、お葬式は自宅で執り行い、近所が手伝いに来てくれた。お隣さんに宅配が届いて不在でもうちが代わりに受け取ったりして、人と人がつながっていた。なんかノスタルジーに浸る。
また、NHK の「72時間」にもなんかつながるものがある。 -
山本周五郎先生の短編集。
昭和30~40年位でしょうか、その頃の貧民街で起こるあれこれ。
好みとしては、江戸時代ものがよい。 -
本当の意味で愛するとはどういうことなのか。
自分の価値観はまだ未熟なのだなあと痛感した。
というか、生きているうちに山本周五郎先生の価値観を理解できる日が来るのだろうか。
ひたむき、とかまっすぐ、とかの純度を最高に高めると山本周五郎先生に行き着くような気がする。 -
つまらんから読むのを止めた。
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黒澤明の「どですかでん」を見て、原作が山本周五郎のコレと知って、凄く読みたくなった。
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うーん、よいなぁ。
黒澤監督による映画化作品を幸運にも銀幕にて鑑賞させてもらったのはいつのことだろうと掘ってみると2010年のことだった。そら記憶も薄れるわ…ということでやはり読了後に再鑑賞したくなった。インパクトの強すぎるタイトル、「どですかでん」(1970) とは題名がずれていたことも理由のひとつか、手が届くまでにしばらくかかった次第。
数本の黒澤作品がご縁で読み始めた山本周五郎作品であったが映画化作品群を眺めるとぼちぼち他にも手を染めつつある。小林正樹監督作品「いのちぼうにふろう」(1971)、小泉堯史監督作品「雨あがる」(2000) あたりがそれらで、次に観たいのは新藤兼人脚本の「青べか物語」(1962) だろうか。これは今回の開高健による解説のなかに『「季節のない街」は「青べか物語」の現代版。』という言葉があったのとWikipediaにあった「設定を現代に移している」というネタバレとが関係しているかも。
比べるためにも先に原作読まないと! -
一つの貧民街の住人がそれぞれ出てくる短編集。決して羨ましくはないのだけれど、その人間性の高貴さにはっとしてしまうような人も中にはいて。
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年をとってくると、「山周」はぐっっと心にしみてきてクセになる。
「親おもい」「僕のワイフ」普通に考えたら絶対非のない人もワリをくうし、それぞれの事情やら感情がある。人生そんなもんだよね。1+1=2ばかりではない。 -
小銭を無造作に投げ入れているうちにいつの間にか一杯になってきた瓶、今やその存在すら忘れられ掛けている瓶が我が家にあるんだけど、この街の住人はその瓶の中の一円玉や十円玉に焦点を合わせたような物語だった。時代背景がよくわからないところもいい。これが江戸明治昭和、どの時代の出来事だと想像してもしっくりくるようなゆるさ。(でも決して平成ではない。)
ラストの一文には痺れまくった。
このところアタリ本が続いていて嬉しい。続けて「青べか」を読むとしよう。 -
平成25年9月1日読了。
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貧民街に生きる人々を描いた短編集です。
-そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。-
現実の世界に「普通の」人間なんていないように、この物語に出てくる人物一人一人もまた個性的。
個性的なんだけど、読み進めていくうちに、出てくる人物一人一人に愛着を持たされてしまう。「自分をさらけだすしかない」この街の人々に憧れているのかもしれない。
苦しみつつ、なおはたらけ、安住を求めるな、この世は巡礼である
「よしよし、眠れるうちに眠っておけ」とそれは云っているようであった、「明日はまた踏んだり蹴ったりされ、くやし泣きをしなくちゃあならないんだからな」 -
昭和の時代にはこんな街があちこちにあったような感じ。近所同士が裸の付き合いをする。スマートでないが、滑稽でもあるが、極めてまじめにがむしゃらに生きている。そして生き生きしている。「がんもどき」がよかった。12.12.1
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2012.6.8(土)¥105。
紛失を補充購入。 -
僕のワイフ:謎を残す終わり方、想像をかきたてられます
親おもい:悲惨な感じがわざとらしい
プールのある家:ある種のネグレクトか?
ビスマルクいわく:とても面白いです
がんもどき:悲惨な感じがわざとらしい
ちょろ:大変面白いです
肇くんと光子:サイコパスものか?木○佳○被告とか連想されます -
貧民街に住む個性的な人達の日常生活を描いた作品。
貧しさゆえ常にありのままをさらけ出して生きる人達の姿は悪く言えば下品かもしれないですが、虚飾だらけの現代人には羨望を覚えるところもあります。
人物は個性的で面白いのですが、可笑しさの中にもどこかに哀しみがあり、その妙な現実味がこの作品の不思議な魅力の一部になっていると感じました。 -
20111120 そのまま読めば救いの無い話ばかり。現実は苦行の連続ということか。
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