天地静大 (下) (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年9月14日発売)
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  • 本 ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101134703

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  • 激動の時代にありながら、主人公の透は自分の学問を守りぬくことを改めて決意する。
    『たとえ時世がどう変わろうとも、この山河は動かない』
    『そうだ、人間が苦しんだり悩んだり、殺したり愛し合ったり、権力の争奪に狂奔したりしているとき、山河はいつも変わらず、このように静かに、重おもしくしっかりと存在しているんだ』

    地震で親を亡くした子供達へ愛情を注ぐ”なお”の存在は、普遍的な人間の温かさと、人として時代にブレずに持つべき大切な価値観を訴えかける。

  • 山本周五郎の珍しい幕末物。とはいえ、幕末の志士はほとんど出て来ず時代背景として存在するのみ。

  • 上巻より下巻、下巻前半より後半とだんだんと良くなった行った気がする。

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著者プロフィール

(やまもと・しゅうごろう)
1903~1967。山梨県生まれ。小学校を卒業後、質店の山本周五郎商店の徒弟となる。文芸に理解のある店主のもとで創作を始め、1926年の「文藝春秋」に掲載された『須磨寺附近』が出世作となる。デビュー直後は、倶楽部雑誌や少年少女雑誌などに探偵小説や伝奇小説を書いていたが、戦後は政治の非情を題材にした『樅ノ木は残った』、庶民の生活を活写した『赤ひげ診療譚』、『青べか物語』など人間の本質に迫る名作を発表している。1943年に『日本婦道記』が直木賞に選ばれるが受賞を辞退。その後も亡くなるまで、あらゆる文学賞の受賞を拒否し続けた。

「2025年 『山本周五郎[未収録]時代小説集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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