夜の哀しみ 上巻 (新潮文庫 み 6-12)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101135120

感想・レビュー・書評

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  • 前橋の図書館で上下巻借りた。帰るまでに間に合わず、下巻は読まずに泣く泣く返却した。

    方言がはげしい女の人が情欲に流されて不倫してしまうという状況、ぐるぐると頭のなかで回る。
    下巻はどんどんこの女性が転落していくらしい。いやだなあ.....。

  • 「自分の性に翻弄されながら次第に道を見失っていく無垢な女性を、愛情と共感をもって」書いてみようという作者の宣言がこの作品のすべてを語っている。
    東北の海辺の街に小学生の息子、娘と暮らす登世。夫が東京に出稼ぎに出ている間、登世は夜の寂しさを紛らわすことが出来ず、自分は淫乱ではないかと悩み始める。
    登世を次々と不幸が襲うという後半のストーリー展開は有島武郎の「或る女」や小杉天外の「魔風恋風」のよう。情事の現場を息子に見られる場面では、逃げていく息子の影を「悪魔」という言葉を用いて表現しているのが印象的だ。

  • 主人公は登世(とよ)、35歳のパート主婦で夫は出稼ぎにでるため子供二人と家を任されていることが多い。その夫のいない生活で「淫乱」との出会いから変わっていく様を描いたストーリー。/ 主人公がかなり年上そして人妻ということあってかなかなか自分とはかけ離れている分、感情移入するのが難しかった。夫への愛と幼馴染の友達の英子の夫への不倫、そして夫では満たされない性への枯渇心とが葛藤しあう感じ・・・下巻でどうストーリーがピリオドを迎えるのか期待したい

  • 瀬戸内寂聴が日経新聞で紹介していたので読みたくなった。

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著者プロフィール

三浦哲郎

一九三一(昭和六)年、青森県八戸市生まれ。早稲田大学文学部仏文科を卒業。在学中より井伏鱒二に師事した。五五年「十五歳の周囲」で新潮同人雑誌賞、六一年「忍ぶ川」で芥川賞、七六年『拳銃と十五の短篇』で野間文芸賞、八三年『少年讃歌』で日本文学大賞、八五年『白夜を旅する人々』で大佛次郎賞、九一年『みちづれ』で伊藤整文学賞を受賞。短篇小説の名手として知られ、優れた短篇作品に贈られる川端康成文学賞を、九〇年に「じねんじょ」、九五年に「みのむし」で二度にわたり受賞。他の著作に『ユタとふしぎな仲間たち』『おろおろ草紙』『三浦哲郎自選全集』(全十三巻)などがある。二〇一〇(平成二十二)年死去。

「2020年 『盆土産と十七の短篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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