夜あけ朝あけ (新潮文庫 す 1-1)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101137018

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  • 戦後農家の厳しい現実と、健気な姿が好対照です。
    部落責任供出制度についてはよく知りませんでしたが、農民同士で割り当てを決めさせ、相互に監視をさせ、農家が食べるお米に困っていても自主的にお米を出させるようなやり方は…とても奸智に長けた感じです。後に続く減反制度といい、政府が介入したお米の管理は問題が続くのですが、昨今のフードロスなんかは消費者(わたしも含めて)のせいとも言えますね…お米に限った話ではないですが、作った正司や武、えつ子にさと子におばあちゃんがいる、とご飯を見て思い起こせばとても粗末になんかできません。そう育ててくれた両親には感謝です。

    あとがきに、農民を描いたミレーについての言及があります。その絵に〝美しい〟と泣く時は来ないかもしれませんが…心が落ち着く感じが好きです。モネの積みわらも好き。…単に田舎育ちだからかな?

  • 表紙裏
    鬼怒川べりの村に、朝な夕な筑波山を仰いで育った四人の兄妹たち――中学三年の正司から武、えつ子、数え年七つのさと子。父は太平洋戦争中、ガダルカナルで戦死した。兄妹は、母を助けて畑仕事に精を出すが、その母も破傷風で急死し、祖母を囲み小さな手をとりあって力いっぱい生きてゆく・・・。毎日汗を流して土に生きる人たちの純粋な美しさを謳った名作。毎日出版文化賞受賞。

    目次
    第1章 山ざる
    第2章 野生の花
    第3章 夜の太陽

  • 農村に住む貧しい家族の話。みんながんばっている、のに、なかなか認められない……切なくて、心がきゅっとする。

  • 農民のことを多く書いた作家として知られているらしい作者。理不尽な上の要求にもこたえる知識も時間もなくただ日々の生活にせいいっぱいのある農民家族。出過ぎれば期待され、人と違うことをすれば部落の人に好き勝手なうわさをたてられる。それでも自分にできることをせいいっぱい家のためにする子どもたち。おかあさんが自分が織っている紬のできばえをただ真摯に願う姿を読んで、私は自分の人生に多くのものを勝手に望みすぎなのかもしれないと思った。本当に毎日暮らすために必要なもの・ことを心配し、いいものを願う彼女の姿を劣っているものとは言えない。昔の人(農村の人)はこうしてただ目の前のことを延々とやって来たんだ。概念に振り回されている自分がばかみたいに思えた。

  • 貧しい農村に暮らす少年少女たちが主人公。辛い現実を、少年少女特有の夢への憧れや、童話の持つ希望、をまとって送る美しい小説。

  • 素敵な兄弟姉妹、母子関係のお話。
    最後がとてもいいんです!!
    本当に泣けます!
    色々といわれても息子を疑わなかったお母さんにも拍手!

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