橋のない川(三) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101137049

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  • 何度も出てくる畑中家の食事の内容の貧しさと比べると、自分が毎日いかに贅沢をしているかを思い知らされます。米騒動にしても人為的な理由で食料不足が引き起こされていたのだとありますが、日本は本来これに近いレベルの食事しか自給出来ないのではないかと思います。 あさ子が自分もエタだと気付いてそれを誠太郎に告白する場面は息が止まる様な緊張感と同時に何か解放された様な不思議な安心感を覚えました。 女性の作者だからか、ここまで描くかと思うほど緻密な心理描写や生活の細々した説明のおかげで、物語が心に刻み付けられます。

  • 3 「大人になる」とはどういうことか[辻智子先生] 2

    【ブックガイドのコメント】
    「被差別部落に生まれた少年の成長を日露戦争から水平社宣言へと向かう時代の中で描く。」
    (『ともに生きるための教育学へのレッスン40』182ページ)

    【北大ではここにあります(北海道大学蔵書目録へのリンク先)】
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000073502

    【関連資料(北海道大学蔵書目録へのリンク先)】
    ・[単行本]1963年発行
    https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000169374

  • 主人公の二人が徐々に成長していく。彼らの世界も広がっていくに従って、子供の頃の純粋さから深い思考へと考え方も成長していく。それにしても時代背景と差別の状況を淡々と誇張なく、悲劇的でも残酷史でもなく描く力量には感服。

  • この巻ではまた兄誠太郎の視点で思いが綴られる。お米屋さんの仕事や流通の仕組みなど勉強になった。誠太郎がお米屋さんで出会う謎の小父さん(坂田の金時)がヒーローみたいに格好良くて、火事の場面は鮮烈な印象だった。
    両親が隠し通してきた出自にとうから気がついていたあさ子ちゃん。子どもはそんなに能天気じゃないんだよ、大人のことよく見ているよ、と思い知らされる。誠太郎がそれを知って逆に安心するのも「峠の秋」と重なって大変切ない。

  • 政治と戦争の話はわからんのや。
    米騒動こわいよー!

  • 再読です。

    金持ちはどんどん金持ちになり、貧乏はそのままと言う格差。

    今も昔も世の中の仕組みは変わらないのですね。。

  • 最後に向けてぐんぐん引き込まれた。あさ子に言わせないようにしていたのは自分だったと、誠太郎が気づくところ、切なかった。近づけないでいた気持ちも、苦しめていたと気づいたときの気持ちも、つらい。

  • 表紙裏
    日露戦争で父を亡くした誠太郎の上に、やがて同じ兵役の義務が重くのしかかる。その年、大正7年―――富山県で火を噴いた米騒動は、たちまち大阪に飛び火した。群衆と警官が、竹槍隊と兵隊がもみあう激しい渦巻のまっただなかで、誠太郎が働く大阪の米屋もまた群衆にとり囲まれる。故郷小森も大阪も、さわがしい時代の波の中に過ぎてゆくこの年、親しい人々に送られて誠太郎は入営する。

  • 2011/05/09:借り本。

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