わが恋の墓標 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1971年11月1日発売)
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感想 : 6
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784101146010

感想・レビュー・書評

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  • 短編集。
    作品タイトルにもなってるわが恋の墓標が良かった。泣いた。

  • 【本の内容】
    お互いに強く惹かれながらも、成就できなかった恋の意外な結末「わが恋の墓標」。

    自分には制御不可能な世の中の波に翻弄され、決断しなければならなかった男のその後を描く「断崖」など。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    短編10編が収められている作品集です。

    表題はロマンティックですが、作品を実際に読んでみると意外にもドライな感じの文体で、展開も趣向が凝らされており、楽しめました。

    どこか人生への諦めや過去の自分に対する無力感を感じさせる内容が多く、どっぷりと恋愛だけを描いたいかにも女流!というような感じが苦手な方にも無理なく読める作品だと思います。

    恋愛を描いても最後は突き放すような客観性が見えるし、人生を描いてもどこか冷ややかに結論づけるような著者の視線が垣間見えます。

    クリスチャンの作家さんという事で、思想的なものが感じられるような作品なのかとも予想していたのですが、特にそういう感じもありませんでした。

    本作品集に収められたものの中では、「断崖」が一番好みです。

    表題作は、文庫裏の紹介文にあるような「恋の意外な結末」とも思えなかったですし、特に素晴らしい作品だとも思えませんでした。

    何故、「わが恋の墓標」が書籍名として選択されるのか、とても疑問です。

    響きが良いから、かしら。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 忘れてしまった

  • 作家である私に、新聞記者の男が問わず語りに語った恋の話。斜陽族の夫人をパトロンに持つなど、女慣れしていたはずの男が真剣に恋をした。しかしその恋の行方は…。表題作の他9編を収めた短編集。
    短編集全体はなんだか暗いような恐いような読後感。表題作も言ってみれば“悲恋”なのだが、それを語る男本人が淡々と“ハッピーエンド”と言っているところに、救いのなさというか諦観のようなものを感じた。

  • 短編集。空飛ぶ円盤の話がヨイ

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著者プロフィール

1931年、東京に生まれる。作家。53年、三浦朱門氏と結婚。54年、聖心女子大学英文科卒。同年に「遠来の客たち」で文壇デビュー。主な著作に『誰のために愛するか』『無名碑』『神の汚れた手』『時の止まった赤ん坊』『砂漠、この神の土地』『夜明けの新聞の匂い』『天上の青』『夢に殉ず』『狂王ヘロデ』『哀歌』など多数。79年、ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。93年、日本芸術院・恩賜賞受賞。95年12月から2005年6月まで日本財団会長。

「2023年 『新装・改訂 一人暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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