夜明けの新聞の匂い (新潮文庫)

  • 新潮社 (1993年9月1日発売)
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感想 : 3
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784101146300

感想・レビュー・書評

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  •  政治・宗教・時事・死などが論理的に書き表されていて、とても分かりやすい説明でした。ときおり著者の日常も描かれていて、その部分がまたおもしろかったです。
     日常的には使わないような言葉も文章中に登場するので、私は辞書を引きながらでないと正しく解釈できませんでした。ただの勉強不足ですね。それでも著者の考えは興味深いものが多く、他の作品も読んでみたくなります。
     この作品が刊行されたのは平成2年6月とのことでしたが、人間の本質は現代でも変わっていないのではないでしょうか。生活環境や流行りのものは変化しますが、それは表面的な違いであり、その中にいる人々は同じ言動を繰り返しているだけなのかもしれません。
     当時の時事を絡めて書かれているので情報の古さは感じるのかもしれませんが、今から20年後でも、この作品には読む価値があると思います。

  • 新潮社、「新潮45」に掲載、1990年6月25日発行、定価1000円(本体971円)

    ○「新潮45」1988年3月号から1990年2月号

  • 最後の章である”私の「死の準備」”は、カトリックの信仰を持つ著者と、おそらく無宗教でありカトリック教徒では絶対にあり得ない我が母との考え方が似通っており、興味深く読んだ。曽野さんはカトリックという強い信仰を内にもっているが、そういったものを持たずに同じ考えに辿り着いている我が母を誇りに思った。

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著者プロフィール

1931年、東京に生まれる。作家。53年、三浦朱門氏と結婚。54年、聖心女子大学英文科卒。同年に「遠来の客たち」で文壇デビュー。主な著作に『誰のために愛するか』『無名碑』『神の汚れた手』『時の止まった赤ん坊』『砂漠、この神の土地』『夜明けの新聞の匂い』『天上の青』『夢に殉ず』『狂王ヘロデ』『哀歌』など多数。79年、ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。93年、日本芸術院・恩賜賞受賞。95年12月から2005年6月まで日本財団会長。

「2023年 『新装・改訂 一人暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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