- 本 ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101146454
感想・レビュー・書評
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著者の作品を、感動なしに読み終わったことは一度もない。いずれも、称賛と深い感銘、時に涙、そして人間について考えさせられる、謙虚な気持ちになる、と言った結末。キリスト教について知らないので、それに裏打ちされた著者の人生観をすべて読み取れていないのだろうけど、伝えたいことの本質みたいなものは、いつも温度を持って私の中に残る。
一番好きな作家。短編集は少ないと思うが、秀逸。詳細をみるコメント1件をすべて表示-
hotarubukuroさん曽野綾子さんの本に対する自分の心情そのままで、え?自分が書いたの?とバカな錯覚してしまいました。『2月30日』静かで怖くて読後数日経ても心が...曽野綾子さんの本に対する自分の心情そのままで、え?自分が書いたの?とバカな錯覚してしまいました。『2月30日』静かで怖くて読後数日経ても心が騒ぎます。2022/03/04
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曽野さんの、重厚な長編も好きだけど、ひんやりした短編もいいなー。
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20120304読了
#季節 -
短編集だったが、どの話もボンヤリ考え事をしているような、自分を2,3m離れた位置から見ているような、そんな心地で読んでいた。
登場人物それぞれの人生は結構波乱万丈というか、書き方によってはもっとドラマチックな物語になりそうなのに、何だかとても静かに感じる本だった。
曽野綾子氏の著作は始めて読むのだけど、何故か読みながらずっと横山秀夫氏の著作と比べていた。
横山氏の著作は、登場人物の内面にズンと踏み込んでいるのにとてもドライという印象。例えが余りよくないけど、人間の胸の辺りから内臓にズボッと腕を突っ込んで、その時はとてもベッチョリした感じはあるのに、引き抜いた瞬間、腕に付いた血は全て乾いているような。
逆に曽野氏の著作は、ウェットな内容なのにとても距離がある印象。あちら側にとても湿った場所があるのは分かるのだけど、自分はそこには近付けない、一定距離の場所までしか行けないような。もっと心が揺れ動いてもいいようなものなのに、それをさせてくれない雰囲気を感じた。
どれも印象深かったのだけど、特に印象に残ったのは『ジョアナ』『二月三十日』『手紙を切る』『櫻の家』の4作。
これからも曽野氏の作品は読んで行きたい。今度は長編も。 -
110206購入
著者プロフィール
曽野綾子の作品





