さらば モスクワ愚連隊 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101147161

感想・レビュー・書評

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  • 五木寛之という作家の本は読んだことがなかった。

    上の世代に非常に人気のあった流行作家なので、通俗的で面白くないだろうと思っていた。

    「さらば モスクワ愚連隊」

    今読むと、これは傑作。
    導入部から読み手を引き込み、捉まえて離さず、鮮やかで感動的な展開。
    忘れ難い印象を残す。

    「GIブルース」「白夜のオルフェ」「霧のカレリア」

    すでに作者のスタイルが明確に確立されている。
    ワンパターンな気もするが、読ませる。

    「艶歌」

    非常にベタな作品だが、「さらば モスクワ愚連隊」についで気に入った作品。

  • さらばモスクワ愚連隊、GIブルース、白夜のオルフェ、霧のカレリア、艶歌

  • ★2.5だが辛めで。
    ジャズを有効に使っていてなかなか良いと思うのだが、1960年代の日本の話は今ひとつ乗っていけないんですな、何故か。
    まだ生まれてもいない時代なので「歴史」として見る訳だが、学生運動はじめとして何処か胡散臭さを感じてしまう。
    表題作とかGIブルースとかまあまあではあるが、、、

  • あるきっかけで手にした本。全編にジャズが流れる雰囲気の短編集。「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞。鮮烈なデビューだったようだ。
    ほとんどの作品に「死」と「人種」のテーマが掲げられ、日本人のジャズマンの生き方が語られる。貧困から復興への昭和という時代を象徴しているのか。しかし「死」に決着する小説は、どうも私には受け入れられない。「ずるい結末だ」と思ってしまう。

    後記の五木寛之氏の言葉で納得する。
    「文学をやる積りでこれらの作品を書いたのではない。私が夢みたのは、1960年代という奇妙な時代に対する個人的な抵抗感を、エンターテインメントとして商業ジャーナリズムに提出することであった。」

  • 金沢などを舞台とした作品です。

  • 五木寛之は1965年、かねてから憧れの地であったソ連・北欧を旅します。そしてその地が舞台となったデビュー作「さらばモスクワ愚連隊」や「GIブルース」、「白いオルフェ」をはじめとした収録作品。

    主人公は、いずれも夢破れ一線を退いた、もしくはあまりにも早く何かを悟ってしまった男たちです。行間から音楽が聞こえてきそうな文章力がさすが!どの作品も結末の悲劇が物悲しいです。

  • 60年代の青春。あこがれるぅ。

  • 今日はピアノ弾くよ。影響されて(笑)

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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