背徳のメス (新潮文庫)

  • 新潮社 (2011年1月28日発売)
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感想 : 18
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  • 本 ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101148038

感想・レビュー・書評

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  • 1961年第44回直木賞

    いかにもな昭和中期の時代描写
    医療ミステリーということですが
    はっきりとした医療ミスに深く絡めているとは思えない
    それ以上に (殺されそうになった)主人公の医者の女性関係の広さと浅さがひどすぎる
    病院内の女性にはほぼ食指が動いている
    これは医療ミスに関係しなくても
    そのうち殺されそうです
    とはいえ、この作品が医療ミステリーの原点となり 海堂尊から山崎豊子への先駆的作品となったそうです(解説より)
    今知念さんのミステリーが読めるのもこの作品があったからかもしれません

    • 1Q84O1さん
      変態度が増している
      ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
      変態度が増している
      ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
      2025/03/09
    • おびのりさん
      その路線が、変態なのか正常なのかは
      評価しにくい
      その路線が、変態なのか正常なのかは
      評価しにくい
      2025/03/09
    • 1Q84O1さん
      ある意味、正常なのかもしれませんね…(^.^;
      ある意味、正常なのかもしれませんね…(^.^;
      2025/03/10
  • 1960年の直木賞受賞作品。主人公(特に下半身)に感情移入できないまま読み終えた。

  • 「オレを殺そうとしたのは誰だ?」手当たり次第に女と遊ぶ不良医者を恨む者は多い。社会派サスペンスの傑作。さすが、直木賞受賞作。戦後の日本の荒んだ雰囲気に驚きます。女性の行動・心理も今と違います。ただ、いつになっても女心はわからないものですね。

  • ▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
    https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/168364

  • 久々にこういうのよんだ
    多分ミステリって一般に言われるんだろうな
    だけど、好きじゃない

  • 何十年か振りに再読。やはり面白い。「白い巨塔」以前に書かれた医療過誤や医学界の封建制を描いた問題作。未だ戦後色濃い大阪の貧民街を舞台に、高度成長を続ける空気との断絶感も味わい深い。植医師が主人公として話は展開しているが、この小説をより芳醇なものにしているのは、婦長の信子・薬剤師の伊津子・奔放な看護婦の妙子の女性陣の巧みな描き方だ。特に、人間の深い業を感じさせる最後の信子の遺書は圧巻。

  • 主人公である植は戦中、戦後に徘徊したその層や時代背景のの体現であり、ある断面を切り取ったものである。だから貧民街の事前病院で学位はなく、バイトや女とのやりとりを好き放題やり、それも原因のひとつとして殺されかけ、その謎を解いていくとい物語。でもそれは解説を読んでそう思った訳で、読んでるときはこんな設定あったのかな?という感じが全てだ。
    歴史物黒岩作品とは異なるジャンルをよんで、黒岩作品のベースは変わってないと再認識した次第。

  • おおさかのこと勉強シリーズ。だったのに、少し前の俺の心情を表すような憎しみにまみれた本。読後感悪ぅ。スカッとせえへんなあ。池井戸潤なら最後はスカッとなんやろな。

  • 請求番号:B/Kur

  • 舞台はやくざものや売春婦が患者の大半をしめる総合病院。患者、医師らの姿が、重苦しくはあるがいきいきと描かれています。犯人探しそのものよりも、彼らの過去や憎悪が明らかにされていく過程が面白いですね。直木賞受賞作です。

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著者プロフィール

1924-2003年。大阪市生まれ。同志社大学法学部卒。在学中に学徒動員で満洲に出征、ソ満国境で敗戦を迎える。日本へ帰国後、様々な職業を転々としたあと、59年に「近代説話」の同人となる。60年に『背徳のメス』で直木賞を受賞、金や権力に捉われた人間を描く社会派作家として活躍する。また古代史への関心も深く、80年には歴史小説の『天の川の太陽』で吉川英治文学賞を受賞する。84年からは直木賞の選考委員も務めた。91年紫綬褒章受章、92年菊池寛賞受賞。他の著書に『飛田ホテル』(ちくま文庫)。

「2018年 『西成山王ホテル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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