- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101149196
感想・レビュー・書評
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残念ながら閉店した店もあったが、オヤツに関わりながらの何気ない会話がやさしい気持ちにさせてくれる。
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どこでにも存在する普遍的な空気感を切り取って文章にした、そんな感じの作品。なかに出てくるのはほとんどが会話で、たまに出てくる描写はト書きのようなものしかないが、それが逆に会話を引き立たせているのかなと思った。
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(中古にて再入手。前に読んだのはどこかに送ってしまったのか見当たらなくなってしまい…)
主に都内で手に入る実在のおやつをたねにした掌編集。基本的に地の文無しで二人の会話だけで展開される、これがおもしろい。容姿や景色や人間関係などの描写や説明はまったくなくても、場面がありありと思い浮かび声が聞こえてきそうな、読むマンガ。
新宿の都庁舎ができたばかりの頃、実在のタレントの名前もちょっとなつかしい。刊行時にすでに手に入らなくなっていたものがあったけれど、今はますます少なくなっているのかな…(調べるのがこわい) -
2017年2月20日(月)放送のNHK「グレーテルのかまど」で、
杉浦日向子さんの好物として、クリームパンが紹介されていました。
日向子さんのお兄様・鈴木雅也さんの語るところによれば、
両親とも共働きであったため、子供をおいて仕事に行くことを後ろめたく思った
お母様・廸子さんが、おやつとしてクリームパンを残して行ったとのこと。
幼少の頃偏食がちで、肉や野菜を食べられなかった日向子さんに栄養をつけるため、
栄養価の高い卵を使ったカスタードクリームのたっぷり入っているクリームパンを
選んだところに、母の愛情がつまっているというお話でした。
本書の「新宿中村屋のクリームパン」のエピソードは、
創作ではあるけれど、日向子さんとお父様・茂雄さんの親子の距離感が
色濃く反映されているそう。(鈴木雅也さん・談) -
夕方四時のおやつをめぐる風景を会話メインで描写。作者のやりたかったことはよく理解できるが、こればかりを読み続けていくのは結構苦痛。
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読了日20130803 船橋屋のくず餅食べたい。
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超短編がいっぱい
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なんか文章が古いなぁ。
ただここまで日常風景をそのまま描写してしまったことに何かを感じる。 -
おやつにまつわる短編。
詰まっているのはおやつを介して紡がる人と人の物語。物語とまではいかないまでも物語の一部分である。母・父・娘・息子・兄・姉・女友達に老年夫婦、孫やいとこや叔母という自分にとって近しい人達の間で普通に交わすなんてことないやりとりに「おやつ」を登場させ、世知辛い部人生や、理不尽さや手持無沙汰な隙間におやつはすうーと溶けていく。
会話の言葉使いが非常に上品。毒舌な部分も出てくるけれど、日本語でしか言い表せない(英訳するのが難しい)表現が風流だなと思う(それを解説では「粋」と言っている)角がなくすべりおちるようななめらかさがあっていい。
スーパーやコンビニに売っているお菓子では描けないまあるい世界が広がっている。 -
33種のオヤツを扱った小品集。
各作品は会話のみ、もしくはト書きのような情景描写を織り交ぜて書かれている。その為、ちょっとした演劇をみるかのようで読みやすい。また、とりあげたオヤツの写真が色を添えている。
ただ、オヤツ自体の描写が少なく、内容とうまく溶け合わずに終わっている作品が多い気がする。おやつのある日常の風景というよりも、小道具として風景の一部に埋もれてしまっているような印象。
いくつか魅力的な作品もあるので、少し勿体ないというのが正直な感想である。 -
それぞれ銘菓にちなんだショートストーリーになっている。
悲しいかな ほとんど関東のお菓子なので、
食べたくなっても手元にない。。。
登場人物の描かれ方はシナリオっぽくもあり。。
おやつを主食にしたい今日この頃。 -
気持がなんとなく「くちさみしく」なっったときに
なにげなくぱらぱら読む。。
バブル期の描写、時代をかんじる。
なんとなくコンビニのお菓子なんかを買ってしまいそうになったとき
「おなかがすいてるわけではなく、
こころが所在ないだけなんだよなあ…」と
この本をおもいだすと、
無駄遣い、無駄食いが省けて便利。。 -
ほぼ会話のみで綴られた日常話の中に
そっと存在する、題名のおやつ達。
という事は、この話はすべて4時頃に起こったもの、なのでしょう。
ほとんど夕飯に近い時間帯。
確かに食べるのをためらうような時間です。
でも美味しいものがあるならば…手がついw
最後には、お店の住所もついていて
食べに行こうかどうしようか、悩む所です。
が、閉店された所も…残念! -
登場するお菓子は食べたことのないものばかりだけど、その上を行き交う会話は、聞き覚えがあるというか、似た経験をしたものばかり。いつの時代も、人間て似た感情を抱くものなのかなぁ。30過ぎると、両親のことこんな風に思うんだなぁとか、遠距離夫婦の会話って、うちらも特別じゃないんだなぁとか。人間観察の勉強になりますね。
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おやつの出てくる短編集。
実在のお店の実在のおやつが登場する。
話としては・・・これといって大事件がおきるというわけではなく。
「おやつのある日常の一部分を切り取った」というかんじ? -
ほっこりする。誰かとおやつを食べたくなった。
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3時ではなく。
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読んだ本。
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江戸と蕎麦の印象が強い杉浦先生のおやつ小説。
4時だよ4時。
普通3時でしょ。
おやつでも夕食でもない、大人でも子供でもない。
どっちつかずの曖昧な時間帯というのがまた、ご存命の頃からどことなく妖怪っぽかった杉浦先生らしいというか……
ト書き(?)とかモノローグが一切ない、前編台詞のみで構成された珍しい小説。
だからこの小説の人物たちって本音しか言わないんですよね。
おやつ写真は氏の実兄による。
市井の小さなおやつ物語。 -
会話文がね,すごくセンスが良いのね。
素敵 -
オヤツ食べたくなるから夜中に読むなよ、絶対読むなよ!
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写真おいしそう
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写真が全てのおやつについてます。
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本当に本当の短篇集。色んなオヤツにあわせて小さな物語が展開する。いつも手元において、ちょっと時間があって、軽く読みたいものないかなというときにバッチリ。
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○不思議系