運命峠 後 (新潮文庫 し-5-19)

  • 新潮社 (1965年1月1日発売)
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本 ・本 (555ページ) / ISBN・EAN: 9784101150192

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  • 生き延びた豊臣秀頼の御曹司と、彼を育てた兵法者を中心に描かれる物語。後編。

    秀太郎の、気品高い雰囲気、屈しない精神、素直なこころが成長するに従って表れてきて、それにまず安心しました。
    柳生但馬守に幽閉されてからも、我慢強く待つ姿は、流石天下人の血を引いた…といった印象。
    彼を助け出そうとする六郎太も、誇り高い剣士で、彼ならどうにかしてくれるのではという気持ちで読んでいました。

    すこしですが、真田幸村の名前が出てきたり、その麾下の忍びが出てきたりして、それもうれしい。

    最終的には、完全なハッピーエンドとは言えませんが、これこそがよい終わり方なのだと思います。
    家光が憎いなーという気がしていたのですが、生命の危機をくぐり抜け、彼も人間ができました。

    タイトルの通り、様々な人の運命を織り込んだ作品です。

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著者プロフィール

1917年-1978年.岡山県生れ。慶應義塾大学支那文学科卒業。在学中より「三田文学」に現代ものの短編を発表。戦後、「書評」の編集長を経て、創作に専念。1951年、『イエスの裔』で第26回直木賞を受賞。以後、時代小説を中心に創作し1956年より「週刊新潮」連載開始の『眠狂四郎無頼控』は、剣豪小説の一大ブームを起こす。1969年に『三国志英雄ここにあり』で第4回吉川英治文学賞を受賞主な作品に『赤い影法師』『御家人斬九郎』『剣は知っていた』『決闘者 宮本武蔵』『チャンスは三度ある』など多数。

「2022年 『第8監房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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