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- 本 ・本 (545ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101150246
感想・レビュー・書評
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ここまで荒唐無稽ぶりを徹底すると苦笑を禁じざるを得ず。
でもマンガもこういうもんだし、小説だってありかなと。娯楽小説の王道を歩むシリーズなんだから。
でも若干、眠のキャラ立ちが弱い気がする。他のメンツの躍動感があるせいかもしれませぬが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
眠 狂四郎シリーズ最終作.1975年初版.
少年時代に雷蔵の映画に魅せられてから大事に取っておいて少しづつ読み,出来るだけ読み切らないようにして来たこのシリーズだが,ついに最後まで来てしまった.この後はもう無いと思うと実に惜しい.
しかし逆に,このあたりで終わって良かったのかも知れないとも思う.もう一度初出年度を見て欲しい.75年である.「虚無」とか「ニヒル」などという言葉がギャグにしかならなくなって来た時代である.既に作品の中でも随所にその兆しが見える気がする.
もしこの後10年ほども柴錬が生きて,1985年のバブル時代に至ったら,眠 狂四郎は80年代の光を照射された天保時代に,どう振舞えばいいだろうか.自分のニヒルさを自虐ギャグにでもしなければ生きて行けなかったのではないだろうか.尤も柴錬はそのようなことは絶対にやるわけはない…とは思うが,どうかな,もしかしたらやった上にさらに我々を驚倒させるような小説世界を見せてくれたかも知れない.
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著者プロフィール
柴田錬三郎の作品





