眠狂四郎異端状 (新潮文庫)

  • 新潮社
3.11
  • (1)
  • (2)
  • (4)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 44
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (545ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101150246

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ここまで荒唐無稽ぶりを徹底すると苦笑を禁じざるを得ず。
    でもマンガもこういうもんだし、小説だってありかなと。娯楽小説の王道を歩むシリーズなんだから。
    でも若干、眠のキャラ立ちが弱い気がする。他のメンツの躍動感があるせいかもしれませぬが。

  • 眠 狂四郎シリーズ最終作.1975年初版.
    少年時代に雷蔵の映画に魅せられてから大事に取っておいて少しづつ読み,出来るだけ読み切らないようにして来たこのシリーズだが,ついに最後まで来てしまった.この後はもう無いと思うと実に惜しい.
    しかし逆に,このあたりで終わって良かったのかも知れないとも思う.もう一度初出年度を見て欲しい.75年である.「虚無」とか「ニヒル」などという言葉がギャグにしかならなくなって来た時代である.既に作品の中でも随所にその兆しが見える気がする.

    もしこの後10年ほども柴錬が生きて,1985年のバブル時代に至ったら,眠 狂四郎は80年代の光を照射された天保時代に,どう振舞えばいいだろうか.自分のニヒルさを自虐ギャグにでもしなければ生きて行けなかったのではないだろうか.尤も柴錬はそのようなことは絶対にやるわけはない…とは思うが,どうかな,もしかしたらやった上にさらに我々を驚倒させるような小説世界を見せてくれたかも知れない.

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

1917年-1978年.岡山県生れ。慶應義塾大学支那文学科卒業。在学中より「三田文学」に現代ものの短編を発表。戦後、「書評」の編集長を経て、創作に専念。1951年、『イエスの裔』で第26回直木賞を受賞。以後、時代小説を中心に創作し1956年より「週刊新潮」連載開始の『眠狂四郎無頼控』は、剣豪小説の一大ブームを起こす。1969年に『三国志英雄ここにあり』で第4回吉川英治文学賞を受賞主な作品に『赤い影法師』『御家人斬九郎』『剣は知っていた』『決闘者 宮本武蔵』『チャンスは三度ある』など多数。

「2022年 『第8監房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柴田錬三郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×