- 本 ・本 (479ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101150390
感想・レビュー・書評
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(2003.10.01読了)(2003.02.19購入)
(「BOOK」データベースより)amazon
当主清十郎を失い、さらにその弟伝七郎をも斃された吉岡道場は、一門を挙げて一乗寺下り松での決闘を武蔵に申し入れた。七十余人を敵に回して阿修羅と化した武蔵は、一刀一撃に渾身の殺気をこめて、次々に対手を斬り殺し、ついて勝利をおさめた。再び流浪の旅に出る武蔵。そのころ、武蔵の宿敵佐々木小次郎も、おのが剣名を上げるべく、四尺の長剣を背に、京・大坂を闊歩していた。
☆関連図書(既読)
「宮本武蔵」津本陽著、文春文庫、1989.02.10
「決闘者 宮本武蔵(上)」柴田錬三郎著、新潮文庫、1992.07.25
「宮本武蔵」司馬遼太郎著、朝日文庫、1999.11.01
「宮本武蔵」光瀬龍著、廣済堂文庫、2002.04.01
「随筆私本太平記・随筆宮本武蔵」吉川英治著、講談社文庫、1990.10.11
「謎の剣聖・宮本武蔵」加来耕三著、祥伝社文庫、1995.10.30
「謎解き宮本武蔵」久保三千雄著、新潮文庫、2003.01.01詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
武蔵物語の中編です。
今回は幸村の出番はなし。
佐助だけちょこっと出てきます。
武蔵の修行の様子は、前編にいくらか出てきた程度ですが、それが礎になっているのか、そもそもそういった天性のものがあるのか、兵法者との戦いの中で成長するのか──、まあ、どれも理由なのでしょうが、この男、めっぽう強いです。
そして何があっても動じないような鋼鉄の意志を持っています。
まさに兵法者。
圧巻は、吉岡道場一門を敵にまわした場面でしょうか。
到底生き残れぬような壮絶な果たし合いから、致命傷に近い傷を負わず生還する姿は剣豪そのものでした。
その強さゆえか、強靱な精神に惹かれるのか、出会うおなごはみんな武蔵に惚れてゆきます(笑)。
まあ、惚れられるに足る男だとは思いますが、決闘のためという名目があればどんな非情も辞さないので、その分敵も多いです。
しかしまたそこに、おなごは痺れちゃうんでしょうなあ。
著者プロフィール
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