- Amazon.co.jp ・本 (768ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101153070
感想・レビュー・書評
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軍艦奉行を辞されて、謹慎する勝海舟。だが、将軍家茂の薨去や第二次征長軍の敗走が重なり、再び召されて今度は「勅命」として長州藩との談判役を任される。
厳島神社の安芸・宮島で長州藩代表の井上聞太らと相対し、「幕軍の引き上げ」「長州軍はこれを追わない」ことを確認。大阪に戻るーー。
4巻はいよいよ大政奉還に向かう?!?楽しみ……。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3巻載せるの忘れてましたね。
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2018/4/11読了
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子母沢寛 「勝海舟 」3/6 長州征伐。勝海舟、西郷隆盛、薩長連合にまつわる有名シーンが多く描かれている中、著者は 岡田以蔵(人斬り以蔵)を 繰り返し 悲哀的に 取り上げている。岡田以蔵に 著者の伝えたいことが 隠されていると思う。
藩に盲目的に仕え、人の道に反した武士道を持つ岡田以蔵と 国家観に基づく武士道を持つ勝海舟を 比較したかったのではないだろうか。勝海舟は 外国の脅威のなか、藩の争いで日本人が殺しあうことを 愚かだと考えている
西郷隆盛と勝海舟の初めての会合シーン
勝海舟は 日本国の大事のため 賢明な諸侯4、5名による共和制を提言
勝海舟は 西郷隆盛と坂本龍馬の会合をセッティング
龍馬「西郷は 小さく叩けば小さく鳴り、大きく叩けば大きく鳴る」
勝海舟「西郷は鐘〜こっちが 大きな鐘を鳴らす木でなければ、あの鐘は ならない」
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最高6巻まで
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勤皇、佐幕、開国、攘夷激突の中の元治元年、蛤御門の変は幕府に尊攘派の中心長州藩を征伐する口実を与えた。
だが、今や各藩に幕府の命は通じない。
混乱の中、対立を排し国論の統一を図る勝の主張は受け入れられず、軍艦奉行を解任され、至誠をもって奉じた海軍の事業も煙の如く消えて行く。
そして、この人あっての勝安房守だった上様の薨去。将軍家茂わずか二十一年の生涯であった。
(当書裏表紙あらすじより)
あらすじにある通り、本巻では「蛤御門の変」から始まり、「長州征伐の後始末」を着けるところまでが描かれていました。
幕末モノの小説を数多く読んできた私にとっては「勝手知ったる」舞台です。
ですが、どうしても読むスピードが出ません。
「次が気になる」とことが無いんです。これは物語としては致命的な気がします。
通勤途中に別の事を始めたことも原因の一つですけど、それでも次が気になれば寝る前などに本を手に取ると思うんですよね。
もう断言してしまいます。
本作品は私には向いていません(T_T)
でもせっかく読み始めたんで残り三巻。何とか読破したいと思います・・・。 -
2014/09/12
勝海舟擔任軍艦奉行,並且著手進行神戶海軍操練所的計畫,但沒想到竟然頓挫被解職,一年半在家等待懲罰卻都不來(降回寄合),又突然被任命回軍艦奉行,並且在第二次征長上阪談判。將軍離世,幕臣群龍無首,他立刻挺身而出。並且隻身赴宮島談判,談笑之間將和談一事解決。
勝不停地提到,人最重要的是至誠,實在深深認同。在幕末荒唐激變的宦海之中,身為幕臣的他,還是勇於任事扛下一切重責。這卷的人情味也寫得很好(以蔵那一段,還有勝要被召回江戶,神戶的學生圍著他哭那段真的很令人鼻酸…)。書中夾雜的寫景,實在都很有味道。很期待第四卷勝的雄飛。 -
<1巻〜6巻までまとめてのレビュー>
やはり子母沢寛は面白い!!
子母沢の小説は全部鵜のみにしてはいけないとは言われているけれども、それでも子母沢が祖父から聞いたという、この時代の雰囲気、江戸っ子気質、ユーモアなどが巧みに表現され、確かにそういう時代があったのだという実感が得られる。江戸時代という時代そのものが伝わってくる、これが子母沢小説の醍醐味である。
勝麟太郎の性格や考え方が分かり、そしてその勝を慕う人達とのやりとりを読むうちに、まるでその仲間に入ったかのような、どんどん登場人物達と親しくなっていくような感覚に陥り、読み進めていけばいくほど楽しくなる。
杉さんもは本当に家族のような気になってしまった。
全くもって、読んでいるのが楽しい本でした。 -
第三巻読了。神戸での海軍の事業も頓挫し、乞われて臨んだ長州との停戦交渉も梯子を外される事態となり不遇の境遇へ。
坂本竜馬、近藤長次郎、岡田以蔵等、土佐浪士との繋がりの深さも触れられており興味深い。
有名な西郷隆盛との出会いも登場。
以下引用~
・「将来日本国の海軍が世界第一に盛んになった時も、お忘れ申しちゃ罰が当たる。本当の日本国海軍の御恩人は家茂公でいらせられる、」
・「おいら、その一番ちっちゃな安房にするよ、それに、どうだ、阿房とも読めるよ、勝安房守、勝あほうの守、ちょいといいじゃあねえか」
・こっちで小細工をしたり、なまじ小智慧を働かせたりせずに、正面からぶつかって行けば、本当にたよりになる親しめる人である。西郷先生が、勝に逢うときは色女の事を親父へ打ち明ける気持ちでいけあいいんだと、うまいことを云った、
・学問もいいが、武術は、もっと身近に神仏の声が聞けるものだ、修行になるものだ。人間は学問だけでは、その眼を神を見、仏を見ることはできない。神仏と本当に語ることの出来るのは一に武道の極意に達することだ。 -
3巻は非常に学ぶところが多かったです。
その人間模様の描写、また勝海舟自身の魅力あふれる巻だと。
勝の門人、杉との会話
「杉、お前、開成所じゃあこの頃なにをやっているえ」
「相変わらず、ロッテルダム・コーランドを和解して、閣老へ差出していますよ」
コーランドはオランダから入る週刊雑誌だ。
「それきりかえ」
「いや万国歴史を勉強している」
「どうだえ」
「面白い、実に面白い」
「ふーむ、浄瑠璃や芝居と、どっちが面白え」
「え?」
「いやさ、おいら、面白がるために本をよむ位なら、芝居か浄瑠璃へ行くからよ」
純道(杉)は、近頃に、珍しく、思わず、ぐっと息の詰まるような心地がした。麟太郎の今の言葉に、まるで自分の脳天から大刀をふりかざして、ざっくりと斬り込まれたようなものを感じたからだ。
世の流れ、今その人がいる立場。それはそれぞれで人の生き方を彩り形づけるものであるなと思いました。その中には抗しきれない流れもある。だけど、そんな抗しきれない流れの中で江戸っ子らしく口悪くも内面の確かな意志と力をもった勝海舟の生きざま。感動的です。 -
長い長いこの物語もようやく折り返し。
将軍家茂の死や長州征伐の失敗など次々と逆風が待ち受ける。
3巻でもっとも印象に残ったのは
最後の最後だが、長州との和議をまとめたシーン。
勝海舟の器の大きさが垣間見えた気がする。 -
薩長土雄藩と幕府の間に立って日本を憂い奔走する勝麟太郎の姿を描く。話が長くて読み進めるのが幾分億劫になってきた。10.7.23
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蛤御門の変、長州征討、軍艦奉行解任、将軍家茂の死。
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20年以上前に読んだ。勝父子のべらんめえ調が小気味よかった。まさかその後、東京の下町に住むとは思わなかった。私が過ごした亀戸(江東区)は、勝海舟が生まれた本所(墨田区)に近いところだった。子母澤寛は北海道の厚田村出身にもかかわらず、よくもここまで江戸の雰囲気を表せたものだと感嘆した覚えがある。
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