宮本武蔵(一) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101154619

感想・レビュー・書評

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  • 第一巻は宮本武蔵が人間として再びの生を受け、そして、人間として生きる戦いを始める物語であった。彼がどのように戦い、道を究めて、生きるのか。

    旧序からの引用となるが「あまりにも繊細に小智にそして無気力に堕している近代人的なものへ、私たち祖先が過去には持っていたところの強靭なる神経や夢や真摯な人生追求をも、折には、甦らせてみたいと思った」と筆者が語るそれは、どのようなものなのか。

    続きが楽しみである。

  • 読んだのではなくaudibleで聴いたのだが、歴史物は司馬遼太郎しか読んでいなく吉川英治を初めて聴きた。今まで読んでいなった事を後悔する程とにかく面白い。YouTube見る時間あるならこちらを聴くべし。

  • 主人公の宮本武蔵は徳を重んじ義理を大切にする、まさに自分のイメージする侍だと思った。戦国時代において士農工商のすべてが恥を重んじていたことは現在でもその片鱗を残していると思う。恥を晒すぐらいなら死を選ぶという考えは極端だと思うが、現代でも卑怯しないことや誠実であることなど武士道精神が日本人のDNAに染み付いていると感じる。日本ほど形式を重んじる国はないと思う。それは良いことだと思うときもあるが、現代を生きる上で少し窮屈に感じるかもしれない。本書では、宮本武蔵は無鉄砲でがむしゃらな人間だとの印象を受けたが、自分の信念を持って生きる姿に心を動かれた。

  • 武蔵は、最初っから人生を達観した剣士だと思っていた。
    乱暴者だっとは、以外。

  • あまりにも有名な小説なのに初めて読んだ。
    というより何回か読もうとしたのだけど、挫折。
    ところが今回はすいすい読める。
    原因の一つは時代劇が大嫌いなこと。日本史が嫌い、古文・漢文が嫌いと言う高校時代の延長で、あの古語調の文章が出てきたら脳がシャットダウン?してしまう。
    ところが葉室凛の小説で免疫ができたらしい。
    違和感がなくなってきた。浅薄な日本史の知識もWikiで補強しながら読めるし。
    そして何よりこの新版は文字が大きい!これは読みやすい。

    もちろん内容は望外に面白くて一気読みしてしまった。
    武蔵の生涯を描く小説であろうが、その求道的な姿勢をメインに据えながらも、人間臭さも存分に描かれているし、何より脇を固めるキャラが実に生き生きとあまりにも人間臭くリアルに描かれている。
    そしてそのキャラが時の流れとともに邂逅と別離を告げるさまが見事。これは全巻早く読みたい。

  • 吉川英治による宮本武蔵の新装版。
    字が大きくなっていて読みやすい。読み始めたら止まらない。電車を乗り過ごすほどのめり込む。
    人物描写も丁寧で、全く古ぼけていない。最高のエンターテイメント!

著者プロフィール

1892年、神奈川県生まれ。1921年、東京毎夕新聞に入社。その後、関東大震災を機に本格的な作家活動に入る。1960年、文化勲章受章。62年、永逝。著書に『宮本武蔵』『新書太閤記』『三国志』など多数。

「2017年 『江戸城心中 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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