雲霧仁左衛門(後) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156132

感想・レビュー・書評

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  • 結構な厚さがあって読み応えたっぷりだった。
    盗賊と盗賊改方と、両方の視点で語られるので、どっちも応援したくなるのがもどかしい。
    話の流れで最後はそうだろうなと思っていたけど…
    終わってしまったけれども、その後も気になる。

  • えっ衝撃のラスト。しかし、謎は残るばかり。
    池波正太郎さん、この続きは書いてないの⁈気になりすぎる。

  • 2019年9月23日、読み始め。
    2019年10月4日、読了。

    読み終えるまで、時間がかかりすぎました。

    先頃、NHKの時代ドラマで、中井貴一主演で放映されていたが、欠かさずに見ていた。
    原作よりも、このドラマの方が、はるかに面白かった。

  • けっこうな厚みがあるのに、一気に読み通してしまう。盗賊対火盗改め、真剣勝負がたまらない。
    面白かった!

  • 後編は前編にも増して、スピード感があって、これまた一気に読んでしまいます。
    雲霧一味と火付盗賊改方の攻防が立体的に描き出されて、固唾を飲んでしまう。本当に面白かったです。

  • あーこんなふうに終わってしまうなんて。

  • 面白かった。きっと,また読み返すと思います。それにしても,雲霧はどこに行ってしまったのでしょう?

  • 尾張名古屋で盗めを成功させ再び江戸へ戻り暗躍を始める雲霧一味。
    それに対抗し雲霧一味の探索に心血を注ぐ火付盗賊改方・安部式部とその部下達。池波氏の代表作「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵よりおよそ半世紀前の長官安倍式部、雲霧仁左衛門は最後の盗めばたらきを成し遂げられるのか?最後の戦いは読む人間を吸い込んでいく。

  • “火付盗賊改”と“雲霧仁左衛門”の一味との攻防を描いたものである…

    両陣営の騙し合い、誤算、巻き返し、意表を突く行動、仲間同士の信頼、裏切り…実に多彩な要素が織り込まれている!!両陣営の多彩な人物達が登場し、アップテンポに展開するサスペンスは、思わず熱中してしまう…正しく本作は「時代小説の永遠の定番=古典(クラシック)」と呼んで差支えが無いと思う…

  • ドラマ「鬼平犯科帳」でお馴染みとなった火付盗賊改方長官
    「鬼平」こと長谷川平蔵の先輩にあたる安部式部と
    その部下達の活躍を描いた作品。

    ラストが時代小説っぽくなくて驚き。
    そんな仕掛けをするか、池波正太郎。
    まるでスパイ映画みたいじゃないか。

    江戸時代の話なのに、スパイ映画みたいだったり、
    硬派の刑事ドラマみたいだったり。

    科学技術なんかに頼れないから、
    ひたすら尾行と張り込みに明け暮れる日々。
    頼りは己の勘とチームワーク。

    なのに、そんな地味なアナログ捜査が、
    徐々にパーツが揃っていき、最初は雲をつかむような
    存在だった悪の一大組織を破滅へと追い込んでいく。

    己の信念に従って、忠実に任務をこなした盗賊改方の人々。
    ほとんどが名もなき人々だが、
    命懸けで江戸の平和を守った彼らに頭が下がる。

  • 最後の木鼠の目配せのシーンが泣ける。

    読み終わってしまうのが嫌になった。このままずっと雲霧一味の活躍をずっと見ていたかった・・・。

  • 死ぬほどいい男。

  • ほんと、今の時代に必要なのはこういう人材ではないかと読んでいてずっと思ってしまった。
    まずは火付盗賊改め方の長官、安部式部。彼の差配は実にいい。部下思いだし、それを自分の手柄としない。こういうの、大事。彼の元で働く山田藤兵衛も素晴らしい中間管理職。こういう人、欲しいです。こうなるとその部下たちは活躍するんですよ。ほんと。
    一方、盗賊ながら、雲霧仁左衛門もなかなかにいい上司。というか、これが最高峰かもしれない。部下たちを思いつつ、厳しい処置もする。冷静で失敗は最小限にするし、思い切ったこともする。上司というのはこうでなきゃ。
    部下がいるんだったら絶対読むべき本。そして将来を考えるんだったら若い人も絶対に読んでおくべき。リーダーシップのあり方が書かれている。

  • 読み進めたい。が、読み終わりたくない。

  • 中井貴一さん主演のドラマを見て読んでみました。
    池波正太郎さんの作品は初めて読みましたが、とっても読みやすかったです。
    次は鬼平犯科帳かな。

  • 著名の「雲霧仁左衛門」は、盗賊の首領で悪者。
    それに対抗する火付盗賊改方のお話。

    雲霧仁左衛門は血を流さないように用意周到に何年もかけて計画を立て、生活に困るような商人を相手に華麗にお金を盗む。
    極悪人ではないので、主人公が火付盗賊改側なのか盗賊側なのかハッキリせず、どちらも主人公と言える。
    そのため、話を読み進めてもイマイチ感情移入が出来ずあまり面白くなかった。

    ただ、鬼平や水戸黄門など、悪者をバッタバッタと退治する単純なストーリーではないので、その点はさすがに池波正太郎だなぁと思う。

    TVドラマでは、盗賊側の雲霧仁左衛門が主人公になってるようですね。
    中井喜一だし。。。
    テレビドラマや映画は見てません。
    ちなみに、映画の方は最悪の出来のようですね。後書きにそう書いてあった。

  • 正に本格.正統派の盗賊と、火付盗賊改方との勝負。

  • 火付盗賊改の黎明期ともいえる時代の捕り物。面白い!登場人物がなかなか良い!!仁左衛門のその後の話がないのが物足りなくもあり、またそこが良いところでもあるかな。

  • 仁左のお頭、あんまり見る目がないのではないか…。組織(しくみ)に引き込むのがダメなのばかり。それとも使えん奴が目立つのか。

    仁左のお頭は、盗みの現場では殺さずとか言ってる割には、準備段階では結構簡単に闇討ち、暗殺する。

    終わり方が尻切れトンボ。もう少しすっきり終わるかと期待しすぎた。上巻から坂を転がるようにケチがついて失敗続き。最後はとうとうというより遂にといった感じ。

  • 結末は分かっていても面白いです。原作の勝ちですね。火付盗賊改と雲霧一味のすさまじい戦い、だまし?だまされ?二転三転、そして四転する展開。。。そして最後は。。。2015/4読了

  • ドラマが面白かったので

    最初から結末は決まってたんでしょうか
    面白く読みましたがどちらにも魅力を感じながらどちらにもはまりきらず

  • 面白かったよ。結局つかまってない?

  • 盗賊側に狗を送り込む火付盗賊改にも離反者を作りこむなどスパイ戦の様相を呈している。
    雲霧の大いなる野望から察するにやはり主役は盗賊側。ラストは驚くべき展開。

  • もっと盗賊側が活躍する話かと思ったのだけど、どちらかというと、勧善懲悪的なお話だった。
    クライマックスの緊張感はなかなかで、最後の方は一気に読めた。
    たまには時代物もいいけど、やっぱりイマドキの小説の方がいいかなとも思う。

  • カッコいい昔の盗賊。
    でも復讐の気持ちが強くなったときに、完璧だった盗みにヒビが入るんですね。
    仁左衛門がその後どうなったのか、とても気になります。

  • 鬼平シリーズに比べて作者の思い入れが各登場人物に分散されているからかなぁ。イマイチすっきりしない読後感。
    ひたすら仁左衛門寄りで描かれていたら違ったかもしれない。
    珍しく原作よりドラマ(でも山崎勉版)の方がいいかも,と思った作品。

  • う~ん、結果的にイマイチだったなあ・・・

    どうも一味に魅力を感じないんだよなあ
    それに比べ火付盗賊改方は長官以下素晴らしい。こう云う人に警察のトップになって欲しいもんだ。

    で、最後に雲霧仁左衛門はどうなったの?

  • サクサク読めます。ただ、主人公始め登場人物が粒揃いの筈なのに、何故か誰一人として感情移入出来ないまま終わってしまいました。内容盛り沢山に出来た分量だけに残念です。

  • 雲霧仁左衛門 後編 を読み終わる。
    池波正太郎の張り巡らした仕掛けが、
    巧妙で、色々な伏線が、一つに集約して行く。

    雲霧仁左衛門のキャラクターがいいねぇ。
    多くを語らず、リーダーシップを発揮している。
    七化けお千夜が、雲霧に委ねた感じで、もっと挑発的な方がいい。

    山田藤兵衛が、火付盗賊改のボスとして、よく気遣う。
    高瀬俵太郎と目明し政蔵の関係が何とも言えない。
    意気に感じるということが、物語としても
    成立している。

    ジワジワと追い詰めて行く感じが、
    スリリングで、緊張感がある。

    最後が、続編があるような終わり方。うまいねぇ。

  • 平仮名使いが本当にうまい。リズムもよくて画が浮かぶ。結末が雲霧で、盗っ人、捕り方ともコイツ!というキャラがいなかったのが残念。尾張の話もただの導入という贅沢さ。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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