真田太平記 12 雲の峰 (新潮文庫 い-16-45 新潮文庫)

  • 新潮社 (1988年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (576ページ) / ISBN・EAN: 9784101156453

みんなの感想まとめ

歴史の流れと人間ドラマが織りなす深い物語が展開される本作は、真田家の運命を巡る感動的なストーリーです。主人公の信之は、兄として真田家を守るために奮闘し、草の者として生き残ったお江も彼を支える姿が印象的...

感想・レビュー・書評

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  • 池波正太郎さんの「真田太平記」全12巻読み終わりました。
    本当に面白かった。
    幸村亡き後も、兄である信之が真田家を守るために活躍する姿がカッコ良い。
    また、草の者として1人だけ生き残ったお江が信之のために、真田家のために働く姿がとても嬉しい。
    機会があったら、長野県の上田や松代を訪れたいですね。
    本当に素晴らしい作品でした。
    ^_^

  • 多分ラスト近くという気持ちの問題だと思うんだけど、この巻と次に読んだ「獅子」が一番面白かった。

    別段信之が好きという訳でも無いんだけど、猫田与助が居なくなってからのおもしろキャラとして彦四郎や梅春、そして最後まで久野にぶん回された角。

    なんだろうね。あまり各大名のゴタゴタじゃなく人間味の巻だったきがする。

    だからこそわかりやすくて面白く感じたのかな。

  • 最終巻十二巻「雲の峰」
    豊臣は滅び徳川の天下となり、家康も死去。
    二代将軍秀忠の時代となります。

    さて、時代劇などにおいて、大阪の陣での豊臣家家臣たちは「数年籠城して、家康が死んだら、有利な状況で和睦、千姫の父である秀忠は家康より交渉しやすいだろう」と考えていた…ように描かれますが、
    あくまでも「後世からみると」ですが、
    大名家も公家も押さえつけ取り潰し、風紀が乱れたと朝廷の女官たちも処罰させるような秀忠のほうがよっぽど怖い。
    やっぱり”大阪の陣”というものを起こした時点で豊臣家に行く末はなかっただろう…。

    …とまあ、こんなコワい秀忠政権下で、真田信之は真田家の行く末に暗いものを感じ、ますます身体を引き締めます。
    そして草の者のなかでただ一人生き残った女忍びのお江さん。
    上田に戻り信之の元で真田家を守るための忍び働きを行います。
    信之54歳、お江さん65歳くらい?
    まだまだ草の者としての腕前は超一流。
    真田家を取り潰そうとする幕府との駆け引き。
    このへんの描写は著者も実に楽しそうです。歴史に大きな流れは描いたのでこの長期小説をどう絞めるか、描きたい人の描きたいことを描くぞーという状態か(笑)

    そして最終巻らしく、生き残った者たちの”その後”が静かに語られます。
    穏やかな晩年を過ごす者、失脚する者、飼殺される者、失意のうちに消える者…。
    そんな姿が静かに描かれます。

    この長期連載のラストは、真田家が上田から松代に転封となるところで終わります。
    これからは実直な昔ながらの武士のままでは生きられない政治の世界となります。そんな中古い時代を生き抜いた誠の武士である信之、古い時代の卓越された忍びの術を持つお江さんは老境に入ってもまだまだ隠居などしていられないようです。

    お江さんについては…後書きで作者は「お江のその後を私は知らない」と書いています。「しかし彼女のことだからきっと長寿を保っただろう」。あとは読者の想像にお任せということなので、信之の裏で忍び働きしながら穏やかに老後を過ごしたと思っておきましょう。信之さんは94歳で亡くなるのだからこの先まだ人生は長い、身分を超えて良い茶飲み友達は必要だろう(笑)

    そして後書では、真田家のその後が描かれて…終幕。

  • 読み終えた。
    長かったなあ。
    ただ「深夜特急」を読み終えた時の気持ちに似て、ロス感がある。
    最終巻、真田信之が、彼が絶対的な信頼をおいていたにもかかわらず徳川の内定者となって動いていた馬場彦四郎をその盟友であり碁敵であった小川治郎右衛門と共謀して3年もその機会を待ち討ち果たしたエピソードが全編を通したストーリーとは別格に浮き上がり衝撃だった。

  • 読み始めた頃は、なぜ父・真田昌幸、次男・幸村親子と長男・信之が敵味方に別れる事になってしまったのか、不思議だった。そして、家族の絆をもってしても、その決断を覆せなかった理由が分からなかった。
    しかし、自分の考えを大切にし、そして相手の意思も尊重したからこそ、自他共に信念を捻じ曲げずに決断を貫き通したのだと、納得のいく気持ちになった。戦国時代の勇将たちも、悩み不安を抱えながら生きている。これから先どのように時代が進んでいくか分からないからこそ、日々を懸命に生きている人が私たちの目に魅力的に映るのだと感じた。

  • 十二巻読破した、「読んで良かった」強く感じる。自分の人生で素晴らしい作品に出会えた、特にこの最終巻は大坂の役のその後であり、涙が溢れてくるような残された人々の人間模様、この巻があって良かったと安心する部分と戦死した人々の逸話が素晴らしい。この最終巻が物語を更に引き締めており長編作品に丁寧な結末が用意されていた気がしてならない。今まで読ませていただいた歴史小説とは違う自分自身の心の動きを感じ読書の素晴らしさに触れられたシリーズであった。

  • いよいよ完結編。
    関ヶ原、大坂の役が終わった後の信之の後世について。
    家康から秀忠にうつってからの取潰しの策との攻防、お江の暗躍、近しい人の死などなど、読み応えは満載。
    12巻とも飽きることがまったくなく緻密な話の展開でいつも新鮮。
    もっと前から読んでおきたかった。
    234冊目読了。

  • 秀忠の気持ちは想像はできるけど、ちょっと器が小さいのではないかい?と思ってしまう。お江が生きていて本当に良かった。佐助の最後も分かって、皆が旅立つべき所へ旅立ち、信之もまた転地で旅立って最後。すべてを見送る気持ちはどれだけ寂しかっただろう。信之も、書ききった池波さんもお疲れ様でした。12巻、追いかけてきて私も楽しかった。

  • 【読了メモ】あ、あ、あ、終わってしまった、作品が。あ、あ。ああ、もう、ああしか出てこない。

  • とうとう最終巻を読み終えた。
    初めての歴史小説、初めての池波正太郎だったが、読みやすい文体でさくさくと読み進められた。
    時々「〇〇は先に述べた通りだ」とか「話をもとに戻そう」などの語り口調で親近感ももてた。

    それにしても、9年間も新聞連載されたとはすごい。
    膨大な数の登場人物は、とうてい全ては把握できないまま読んだが、細かい人物描写で情景が浮かんでくるのが楽しかった。
    読み終えてすこし淋しい。

  • 最終巻。
    大坂の陣が終結し、幸村も逝ってしまった後の真田家。
    読む前は“おまけ”的な巻なのかと思っていましたが、そんな事全然なく、とても面白く読めました。
    幕府の陰謀から家を守ろうと奮闘する、信之以下、真田家の家臣たち。今までの馬場彦四郎の動向にモヤモヤしていただけに、お江の活躍は胸がすっとしました。さすが頼れる忍びですな。
    最後は松代に国替えになり、上田を去る場面で幕を閉じますが、後書によると後にまた騒動が起こるとか・・・ですがそれはまた別のお話です。

    全巻通して。
    武田家滅亡から、徳川政権確立後まで、まさに戦国乱世を真田一族と共に駆け抜けたような感慨があります。
    昌幸・信之・そして幸村・・それぞれの生き様がとても素敵でした。
    ちなみに、この真田父子をもっとも悩ませたのは、秀吉でも家康でもなく、樋口角兵衛だったと思います。。。

  • 色んな登場人物が天寿を全うする寂しい巻。
    あんなエキセントリックな角兵衛も人並みな最後を迎える、
    史実ならしょうがないが創作された人物だとしたら。。。。

    シリーズ総括
    すべての歴史イベントが粛々と進んで行った感じ。
    登場人物もこれといって性格面での特徴もないので結局好きな登場人物が見つからなかったなぁ。
    もう少しケレンミのある演出をしてほしかった。
    せっかく草の者と甲賀いう存在があるのだから火花散る忍者忍者対決を期待したのだけれども。

    なんにせよ久々の歴史大作にもうお腹いっぱい、満足満足。

  • 伏線が全て1つにまとまっていく心地よさ。

    これほど読後感の余韻に浸れる作品に出会ったのは何年ぶりだろう。

    前11巻の内容は全て12巻を収束させるために描かれたと思われるほどに素晴らしい内容。

    全12巻は長いが読む価値アリ。

  • 1-12巻まとめて・・・。
    私の歴史小説デビューの本。
    どこまで史実でどこからフィクションか分からなくなってしまいそうです。
    続きが気になって毎日読んで、読後は達成感で一杯になれます。

  • 鬼平犯科帳などで有名な池波正太郎が描く真田昌幸・真田信之・真田幸村達真田一族の盛衰を圧倒的な迫力で描く大長編物語です。

    この本を読めば真田幸隆の登場から上田の陣での昌幸達親子の活躍、大坂の陣での幸村の討ち死にそして信之の徳川時代の活躍と日本史でも燦然と輝く戦国真田一族の活躍が丸ごと楽しめます。

    全12巻と大長編なのですが、説明より登場人物達の会話で物語が進んでいくので読書のリズムが切られることなくどんどん読み進んでいけますし、変に物語をはしょったりしていないので途中で話が分からなくなることもないです。

    物語の中では真田忍軍の成り立ちや拠点とした城の役割、状況の変化により何故真田家が表裏比興の者とまで言われても使える相手を変え、家を存続させたのかがよくわかり、真田家に関する教科書にもなる内容ですので真田家に興味がある方は是非お読みください。

  • 読むのは3回目、20歳でよんで40歳で読んで次は60歳と決めていたが死の恐怖を感じる事が起きたんで悔いを残さないため58で再読、若返った!俺にも熱い血潮が残ってる。お江、佐平次ありがとう。

  • 終わるのが名残惜しかった。真田家の事情もさることながら、戦国時代の荒々しさから武家社会の官僚的な社会の有り様の変化も描かれている。抗うことと流されること。どちらがいいとは言えない。「流される」ことを「負け」のように言われる昨今であるが、生き様としてどうなのか。この物語に出てきた人のように、むしろ「受け入れる」ことが強さの現れではないかと感じた。

  • 幸村はハデでいいけど、兄の信之だって、家康・秀忠相手に渡り合ったしたたか感あるから、もし大河で真田物をやるなら、信之を主役に据えて描いてほしかったなぁ…

  • 真田幸村が亡くなった後、小説は終わると思っていたが、信之がどのように改易を切り抜け、松代まで移ったかが書かれてある。

    戦国から江戸にかけて激動の時代を真田家がどのように切り抜けたか、よくよく学ぶことができた。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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