狂乱: 剣客商売 (新潮文庫 い 16-64)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156644

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第八作。『女と男』で久々に三冬が活躍。剣での活躍で、艶っぽい話は無し。『狐雨』では物の怪登場。『秋の炬燵』には手裏剣お秀が登場。

  • 今回は男女の仲、心の闇など、少し重い感じのする編が多かった。

  • この剣客商売シリーズの秋山小兵衛のちょっとおせっかいくらいの優しさや人情味溢れるシーンが好きで読んでいる。

    ちょっと珍しいファンタジーな世界の「狐雨」、ほのぼのして好き。

  • やはりこのシリーズはクソ面白い。
    仁三郎の顔という話のヒキはずるい。
    この巻は大先生メイン。

  • シリーズ第八作目にあたるこの巻では、
    なぜか毒婦、悪女出現率が高い。

    小兵衛の妻のおはる、大治郎の妻の三冬、手裏剣の
    名人お秀など、素直で爽やかな女性とは正反対の女達。

    女達だけではない。
    「仁三郎の顔」に出てくる黒羽の仁三郎は、
    人を殺したり、傷つけることもなんとも思わない盗賊で、
    兄を裏切った密偵へかける復讐の念も凄まじい一面、
    旅先で自分の危急を救ってくれた侍(実は大治郎)に
    対する感謝の気持ちは強い、といった
    心に「複雑さ」を持った「悪」である。

    「悪人」にも様々な人間がいるものだと、
    一つの巻で、これだけの種類の「悪人・悪女」を
    書き分けた作者の筆の技に感心した。

  • 95年11刷本

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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