十番斬り: 剣客商売 (新潮文庫 い 16-70)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101156705

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  • シリーズ第十二作。亡妻お貞に関する話が二編。『浮寝鳥』では三冬の剣が冴える。『十番斬り』では小兵衛大活躍。小兵衛65歳、大治郎30歳、おはると三冬は25歳、小太郎2歳。

  • 「罪ほろぼし」が好き。以前の短編で起きた事件の後日談なんだけど、ひどい親父の良い息子が幸せになっていてよかった。ラストシーンにほっこりした。

  • 今回は小兵衛メインの話がやたらと多かったなーという印象。三冬の活躍シーンもやはり目を奪われます。いくら結構経ったからって、幼児のいる母の動きとは思えない!さすが武人の達人!!
    淡々と描かれる肉体の動きや刃のきらめき、あるいは湯気が見えるような食事の風景に小説ではなく頭の中でドラマを見ている気分。

  • シリーズ第十二作目となるこちらの作品も前作同様、
    比較的こじんまりと落ち着いた感じで、
    さらさらと読める作品が多い。

    しかし表題作の「十番斬り」は面白い。
    小兵衛が親交ある医者の小川宗哲先生の下で
    知り合った死病に冒された剣士。
    その剣士が最後の仕事に選んだのが、
    村に居ついた無頼浪人の一掃。

    その助太刀で小兵衛が「十番斬り」する訳だが、
    小兵衛の鮮やかな剣さばきを、見事な筆さばきで
    描く作者はさすがである。

  • 初版本

  • 080904(n 090126)

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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